この手順が必要なのは、Solaris 9 OS の場合だけです。クラスタが Solaris 10 OS 上で動作する場合は、「状態データベースの複製を作成するには」に進んでください。
Solaris 10 リリースで、Solaris Volume Manager はボリュームを動的に構成するように拡張されました。/kernel/drv/md.conf ファイルの nmd パラメータと md_nsets パラメータを編集しなくてすみます。新しいボリュームは必要に応じて作成されます。
この手順では、構成に必要なSolaris Volume Manager ボリューム名およびディスクセットの数を決める方法について説明します。また、/kernel/drv/md.conf ファイルを変更して、これらの数を指定する方法についても説明します。
ボリューム名のデフォルトの数は、ディスクセットごとに 128 ですが、多くの構成ではこれ以上の数が必要になります。構成を実装する前にこの数を増やしておくと、後で管理時間の節約になります。
同時に、nmd フィールドおよび md_nsets フィールドには、できる限り小さい値を使用してください。デバイスを作成していなくても nmd および md_nsets によって指定された値に基づいて、可能性のあるすべてのデバイス分をメモリー構造上に確保します。最適なパフォーマンスを得るには、nmd と md_nsets の値を、使用するボリュームの数よりもわずかに高く維持します。
必要事項を記入した「デバイスグループ構成のワークシート」を用意します。
クラスタ内のディスクセットに必要なディスクセットの合計数を計算して、ディスクセットをもう 1 つプライベートディスク管理に追加します。
クラスタは最大 32 個のディスクセットを持つことができます。一般的な使用のために 31 個 と、プライベートディスク管理のために 1 個です。ディスクセットのデフォルトの個数は4 です。この値は、手順 3 フィールドに指定します。
クラスタ内のディスクセットに必要なボリューム名の最大数を計算します。
各ディスクセットは、最大 8192 個のボリューム名を持つことができます。この値は、手順 3 でnmd フィールドに指定します。
各ディスクセットに必要なボリューム名の数を計算します。
ローカルのボリューム名を使用する場合は、グローバルデバイスファイルシステム /global/.devices/node@ nodeid がマウントされるローカルボリューム名のそれぞれがクラスタ全体で一意であり、クラスタ内のどのデバイスID 名とも異なる名前を使用していることを確認します。
DID 名として排他的に使用する番号の範囲と、各ノードのローカルボリューム名として排他的に使用する範囲を選択します。たとえば、DID は、d1 から d100 までの範囲の名前を使用します。ノード 1 上のローカルボリュームは、d100 から d199 までの範囲の名前を使用します。また、ノード 2 上のローカルボリュームは、d200 から d299 までの範囲の名前を使用します。
ディスクセットに必要なボリューム名の最大数を計算します。
設定するボリューム名の個数は、実際の量ではなく、ボリューム名の値に基づいています。たとえば、ボリューム名が d950 から d1000 の場合、Solaris Volume Manager ソフトウェアは、50 ではなく 1000 個の名前を必要とします。
各ノードでスーパーユーザーになり、/kernel/drv/md.conf ファイルを編集します。
すべてのクラスタノード (クラスタペアトポロジの場合はクラスタペア) の /kernel/drv/md.conf ファイルの内容は、それぞれのノードがサービスを提供するディスクセット数に関係なく、同一である必要があります。このガイドラインに従わないと、重大な Solaris Volume Manager エラーが発生し、データが失われることがあります。
各ノードで再構成再起動を行います。
phys-schost# touch /reconfigure phys-schost# shutdown -g0 -y -i6 |
/kernel/drv/md.conf ファイルに対する変更は、再起動後に有効になります。
ローカルの状態データベースの複製を作成します。「状態データベースの複製を作成するには」」に進みます。