この手順を実行して、ディスクセットを作成します。
この手順では、長い形式の Sun Cluster コマンドを紹介します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式を除き、コマンドは同じです。コマンドの一覧および短い形式については、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』の付録 A「Sun Cluster オブジェクト指向コマンド」を参照してください。
SPARC:(Solaris 9) 新しいディスクセットを作成したあと、クラスタのディスクセットが 4 つ以上になるかどうかを調べます。
クラスタの任意のノードで、/kernel/drv/md.conf ファイルの md_nsets 変数の値を検査します。
クラスタ内に作成する予定のディスクセットの合計数が md_nsets の値から 1 を引いた数より大きい場合、md_nsets の値を希望の値まで増やします。
作成できるディスクセットの最大数は、md_nsets の構成した値から 1 を引いた数です。md_nsets で可能な最大の値は 32 なので、作成できるディスクセットの最大許容数は 31 です。
クラスタの各ノードの /kernel/drv/md.conf ファイルが同じであるかを確認します。
このガイドラインに従わないと、重大な Solaris Volume Manager エラーが発生し、データが失われることがあります。
いずれかのノードで、md.conf ファイルに変更を加えた場合、次の手順を実行して、これらの変更をアクティブにしてください。
1 つのノードで、スーパーユーザーになります。
ノードのどれか 1 つでクラスタを停止します。
phys-schost# cluster shutdown -g0 -y |
クラスタの各ノードを再起動します。
SPARC ベースのシステムでは、次の操作を実行します。
ok boot |
x86 ベースのシステムでは、次の操作を実行します。
GRUB メニューが表示された時点で、適切な Solaris エントリを選択し Enter キーを押します。GRUB メニューは次のようになっています。
GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory) +-------------------------------------------------------------------------+ | Solaris 10 /sol_10_x86 | | Solaris failsafe | | | +-------------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the commands before booting, or 'c' for a command-line. |
GRUB ベースの起動の詳細については、『System Administration Guide: Basic Administration』の第 11 章「GRUB Based Booting (Tasks)」を参照してください。
クラスタの各ノードで devfsadm(1M) コマンドを実行します。
このコマンドは、すべてのノードで同時に実行できます。
クラスタの 1 つのノードから、グローバルデバイス名前空間を更新します。
phys-schost# cldevice populate |
詳細については、cldevice(1CL) のマニュアルページを参照してください。
ディスクセットを作成する前に、各ノードでコマンドが処理を完了したことを確認します。
このコマンドは、1 つのノードからのみ実行されても、リモートからすべてのノードで実行されます。コマンドが処理を終了したかどうかを確認するには、クラスタの各ノードで次のコマンドを実行します。
phys-schost# ps -ef | grep scgdevs |
作成する予定のディスクセットが次の条件の 1 つに適合することを確認します。
ディスクセットが正確に 2 つのディスク列で構成されている場合、そのディスクセットは、正確に 2 つのノードに接続して、正確に 2 つのメディエータホストを使用する必要があります。これらのメディエータホストは、ディスクセットに使用されるものと同じ 2 つのホストでなければなりません。二重列メディエータを構成する方法の詳細については、「二重列メディエータの構成」を参照してください。
ディスク列を 3 つ以上構成する場合、任意の 2 つのディスク列 S1 と S2 のディスク数の合計が 3 番目のディスク列 S3 のドライブ数よりも多いことを確認します。この条件を式で表すと、count(S1) + count(S2) > count(S3) となります。
ローカル状態データベースの複製が存在することを確認します。
手順については、「状態データベースの複製を作成するには」を参照してください。
ディスクセットをマスターする予定のクラスタノード上でスーパーユーザーになります。
ディスクセットを作成します。
次のコマンドは、ディスクセットを作成し、そのディスクセットを Sun Cluster デバイスグループとして登録します。
phys-schost# metaset -s setname -a -h node1 node2 |
ディスクセット名を指定します。
ディスクセットを追加 (作成)します。
ディスクセットをマスターとする主ノードの名前を指定します。
ディスクセットをマスターとする二次ノードの名前を指定します。
クラスタ上に Solaris Volume Manager デバイスグループを構成する metaset コマンドを実行すると、デフォルトで 1 つの二次ノードが指定されます。デバイスグループの二次ノードの希望数は、デバイスグループが作成されたあと、clsetup ユーティリティーを使用して変更できます。numsecondaries プロパティーを変更する方法の詳細については、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』の「デバイスグループの管理」を参照してください。
複製された Solstice DiskSuite または Solaris ボリュームマネージャデバイスグループを構成している場合は、デバイスグループの複製プロパティーを設定します。
phys-schost# cldevicegroup sync device-group-name |
データの複製の詳細については、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』の第 4 章「データ複製のアプローチ」を参照してください。
新しいディスクセットの状態を確認します。
phys-schost# metaset -s setname |
必要に応じて、デバイスグループのプロパティーを設定します。
phys-schost# cldevicegroup set -p name=value devicegroup |
デバイスグループのプロパティーを指定します。
プロパティーの名前を指定します。
プロパティーの値または設定を指定します。
デバイスグループの名前を指定します。デバイスグループ名は、ディスクセット名と同じです。
デバイスグループのプロパティーの詳細については、cldevicegroup(1CL) を参照してください。
次のコマンドでは、2 つのディスクセット dg-schost-1 と dg-schost-2 が作成され、ノード phys-schost-1 と phys-schost-2 が潜在的主ノードとして指定されます。
phys-schost# metaset -s dg-schost-1 -a -h phys-schost-1 phys-schost-2 phys-schost# metaset -s dg-schost-2 -a -h phys-schost-1 phys-schost-2 |
ディスクセットにドライブを追加します。「ディスクセットへのドライブの追加」に進みます。