Solaris 10 OS より前にリリースされた Solaris OS 上で動作するクラスタの場合、ノードはクラスタメンバーシップに参加する「物理的なマシン」であり、定足数デバイスではありません。Solaris 10 OS 上で動作するクラスタでは、ノードの概念が変更されました。この環境でのノードは、クラスタに関連付けられている Solaris ゾーンです。また、「Solaris ホスト」(単純に「ホスト」とも呼ばれます) は、Solaris OS および個別のプロセスが実行される、次のハードウェア構成またはソフトウェア構成のいずれかです。
仮想マシンで構成されていない、またはハードウェアドメインとして構成されていない「ベアメタル」物理マシン
Sun Logical Domains (LDoms) のゲストドメイン
Sun Logical Domains (LDoms) の I/O ドメイン
ハードウェアドメイン
プラットフォームに応じて、Sun Cluster ソフトウェアは次の構成をサポートします。
SPARC: Sun Cluster ソフトウェアは、1 つのクラスタで 1 つから 16 までの Solaris ホストをサポートします。ハードウェア構成によっては、SPARC ベースのシステムから成るクラスタで構成できるホストの最大数に制限が追加されます。サポートされる構成については、「SPARC: Sun Cluster トポロジ」を参照してください。
x86: Sun Cluster ソフトウェアは、1 つのクラスタで 1 つから 8 つまでの Solaris ホストをサポートします。ハードウェア構成によっては、x86 ベースのシステムから成るクラスタで構成できるホストの最大数に制限が追加されます。サポートされる構成については、「x86: Sun Cluster トポロジ」を参照してください。
一般的に Solaris ホストは、1 つまたは複数の多重ホストデバイスに接続されます。多重ホストデバイスに接続されていないホストは、クラスタファイルシステムを使用して多重ホストデバイスにアクセスします。たとえば、スケーラブルサービスを 1 つ構成することで、ホストが多重ホストデバイスに直接接続されていなくてもサービスを提供することができます。
さらに、パラレルデータベース構成では、複数のホストがすべてのディスクへの同時アクセスを共有します。
ディスクへの同時アクセスについては、「多重ホストデバイス」を参照してください。
パラレルデータベース構成についての詳細は、「SPARC: クラスタペアトポロジ」と「x86: クラスタペアトポロジ」を参照してください。
クラスタ内のノードはすべて、共通の名前 (クラスタ名) によってグループ化されます。この名前は、クラスタのアクセスと管理に使用されます。
パブリックネットワークアダプタは、ホストとパブリックネットワークを接続して、クラスタへのクライアントアクセスを可能にします。
クラスタメンバーは、1 つまたは複数の物理的に独立したネットワークを介して、クラスタ内のほかのホストと通信します。物理的に独立したネットワークの集合は、クラスタインターコネクトと呼ばれます。
クラスタ内のすべてのノードは、別のノードがいつクラスタに結合されたか、またはクラスタから切り離されたかを認識します。さらに、クラスタ内のすべてのノードは、ほかのクラスタノードで実行されているリソースだけでなく、ローカルに実行されているリソースも認識します。
同じクラスタ内の各ホストの処理、メモリー、および入出力機能が同等で、パフォーマンスを著しく低下させることなく処理を継続できることを確認してください。フェイルオーバーの可能性があるため、すべてのホストには、バックアップまたは二次ホストとしてすべてのホストの作業負荷を引き受けるのに十分な予備容量が必要です。
各ホストは、独自のルート (/) ファイルシステムを起動します。