Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

Procedureノードを起動する

グローバルクラスタまたはゾーンクラスタ内のほかのアクティブノードを停止または再起動する場合は、少なくとも起動中のノードが次の状態になるまで待ってください。

ログインプロンプトが表示されてからでなければ、そのノードは、停止または再起動するクラスタ内の他のノードからサービスを引き継げません。非大域ゾーンの起動については、『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』の第 20 章「非大域ゾーンのインストール、起動、停止、アンインストール、および複製 (手順)」を参照してください。


注 –

ノードの起動は、定足数の構成によって変わる場合があります。2 ノードのクラスタでは、クラスタの定足数の合計数が 3 つになるように定足数デバイスを構成する必要があります(各ノードごとに 1 つと定足数デバイスに 1 つ)。この場合、最初のノードを停止しても、2 つ目のノードは定足数を保持しており、唯一のクラスタメンバーとして動作します。1 番目のノードをクラスタノードとしてクラスタに復帰させるには、2 番目のノードが稼動中で必要な数のクラスタ定足数(2 つ) が存在している必要があります。


phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。

この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。


注 –

クラスタメンバーシップを取得できるように、ノードにはクラスタインターコネクトとの動作中の接続が必要です。


  1. 停止したグローバルクラスタノードやゾーンクラスタノードを起動するために、そのノードを起動します。グローバルクラスタのノードから、次の手順のステップをすべて実行します。

    • SPARC ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。


      ok boot
      
    • x86 ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。

      GRUB メニューが表示された時点で、適切な Solaris エントリを選択し Enter キーを押します。GRUB メニューは次のようになっています。


      GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory)
      
      +-------------------------------------------------------------------------+
      
      | Solaris 10 /sol_10_x86                                                  |
      
      | Solaris failsafe                                                        |
      
      |                                                                         |
      
      +-------------------------------------------------------------------------+
      
      Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted.
      
      Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the
      
      commands before booting, or 'c' for a command-line.

      クラスタコンポーネントが起動すると、起動されたノードのコンソールにメッセージが表示されます。

    • ゾーンクラスタがある場合は、起動するノードを指定できます。


      phys-schost# clzonecluster boot -n node zoneclustername
      
  2. ノードが問題なく起動し、オンラインであることを確認します。

    • cluster status コマンドを実行すると、グローバルクラスタノードのステータスが報告されます。


      phys-schost# cluster status -t node
      
    • clzonecluster status コマンドをグローバルクラスタ上のノードから実行すると、すべてのゾーンクラスタノードのステータスが報告されます。


      phys-schost# clzonecluster status
      

      ホストのノードがクラスタモードで起動される場合は、ゾーンクラスタノードもクラスタモードのみで起動できます。


      注 –

      ノードの /var ファイルシステムが満杯になると、そのノード上では Sun Cluster が再起動できなくなる可能性があります。この問題が発生した場合は、「満杯の /var ファイルシステムを修復する」を参照してください。



例 3–10 SPARC: グローバルクラスタノードの起動

次に、ノード phys-schost-1 を起動してグローバルクラスタに結合させたときのコンソールの出力例を示します。


ok boot

Rebooting with command: boot 

...

Hostname: phys-schost-1

Booting as part of a cluster

...

NOTICE: Node phys-schost-1: attempting to join cluster

...

NOTICE: Node phys-schost-1: joined cluster

...

The system is coming up.  Please wait.

checking ufs filesystems

...

reservation program successfully exiting

Print services started.

volume management starting.

The system is ready.

phys-schost-1 console login: