このセクションでは、クラスタトランスポートアダプタ、クラスタトランスポートケーブルなどのクラスタインターコネクトの再構成手順について説明します。これらの手順では、Sun Cluster ソフトウェアをインストールする必要があります。
通常、clsetup ユーティリティーを使用すると、クラスタインターコネクトのクラスタトランスポートを管理できます。詳細は、clsetup(1CL) のマニュアルページを参照してください。Solaris 10 OS を実行している場合、すべてのクラスタインターコネクトコマンドはグローバルクラスタの投票ノードで実行する必要があります。
クラスタソフトウェアをインストールする手順については、『Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)』を参照してください。クラスタハードウェアコンポーネントをサービスする手順については、『Sun Cluster 3.1 - 3.2 Hardware Administration Manual for Solaris OS』を参照してください。
クラスタインターコネクト手順中、通常は、(適切であれば) デフォルトのポート名を選択してもかまいません。デフォルトのポート名は、ケーブルのアダプタ側が接続されているノードの内部ノード ID 番号と同じです。ただし、SCI などの特定の種類のアダプタではデフォルトのポート名は使用できません。
作業 |
参照先 |
---|---|
clsetup(1CL) を使用することで、クラスタトランスポートを管理する | |
clinterconnect status を使用することで、クラスタインターコネクトのステータスを確認する | |
clsetup を使用することで、クラスタトランスポートケーブル、トランスポートアダプタ、またはスイッチを追加する | |
clsetup を使用することで、クラスタトランスポートケーブル、トランスポートアダプタ、またはトランスポートスイッチを削除する | |
clsetup を使用することで、クラスタトランスポートケーブルを有効にする | |
clsetup を使用することで、クラスタトランスポートケーブルを無効にする | |
トランスポートアダプタのインスタンス番号の確認 | |
IP アドレスまたは既存のクラスタのアドレス範囲の変更 |
クラスタインターコネクト上で動的再構成 (DR) を実行するときには、いくつかの問題を考慮する必要があります。
Sun Cluster の DR 機能の説明で述べられているすべての必要条件、手順、制限は Sun Cluster の DR サポートにも適用されます (オペレーティングシステムでの休止操作をしない場合を除く)。したがって、Sun Cluster ソフトウェアで DR 機能を使用する前に、必ず、Solaris の DR 機能についての説明を参照してください。特に、DR の切り離し操作中に、ネットワークに接続されていない入出力デバイスに影響する問題について確認してください。
Sun Cluster ソフトウェアは、アクティブなプライベートインターコネクトインタフェース上で実行された DR ボード削除操作を拒否します。
アクティブなクラスタインターコネクトで DR を実行するには、クラスタからアクティブなアダプタを完全に削除する必要があります。scsetup メニューまたは該当する scconf コマンドを使用します。
Sun Cluster ソフトウェアの個々のクラスタノードには、他のすべてのクラスタノードに対する有効なパスが、少なくとも 1 つは存在していなければなりません。したがって、個々のクラスタノードへの最後のパスをサポートするプライベートインターコネクトインタフェースを無効にしないでください。
パブリックネットワークインタフェース上で DR 操作を実行するときは、次の手順をその順番どおりに行います。
表 7–2 作業マップ: パブリックネットワークインタフェースでの動的再構成
作業 |
参照先 |
---|---|
1. アクティブなインターコネクトからインタフェースを無効にして削除 | |
2. パブリックネットワークインタフェース上で DR 操作を実行 |
「Solaris 9 on Sun Hardware」コレクションと「Solaris 10 on Sun Hardware」コレクションの『Sun Enterprise 10000 DR 構成マニュアル』と『Sun Enterprise 10000 Dynamic Reconfiguration リファレンスマニュアル』 |
この手順は、Sun Cluster Manager GUI を使用しても実行できます。詳細については、Sun Cluster Manager のオンラインヘルプを参照してください。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
この手順を実行するためにスーパーユーザーとしてログインする必要はありません。
クラスタインターコネクトの状態を確認します。
% clinterconnect status |
一般的な状態メッセージについては、以下の表を参照してください。
状態メッセージ |
説明および可能な処置 |
---|---|
Path online |
パスが現在正常に機能しています。処置は必要ありません。 |
Path waiting |
パスが現在初期化中です。処置は必要ありません。 |
Faulted |
パスが機能していません。これは、パスが一時的に待機状態とオンライン状態の中間にある状態の可能性があります。再び clinterconnect status を実行してもメッセージが繰り返される場合は、適切な処置を行ってください。 |
次に、正常に機能しているクラスタインターコネクトの状態の例を示します。
% clinterconnect status -- Cluster Transport Paths -- Endpoint Endpoint Status -------- -------- ------ Transport path: phys-schost-1:qfe1 phys-schost-2:qfe1 Path online Transport path: phys-schost-1:qfe0 phys-schost-2:qfe0 Path online Transport path: phys-schost-1:qfe1 phys-schost-3:qfe1 Path online Transport path: phys-schost-1:qfe0 phys-schost-3:qfe0 Path online Transport path: phys-schost-2:qfe1 phys-schost-3:qfe1 Path online Transport path: phys-schost-2:qfe0 phys-schost-3:qfe0 Path online |
クラスタ固有のトランスポートの要件については、『Sun Cluster 3.1 - 3.2 Hardware Administration Manual for Solaris OS』の「Interconnect Requirements and Restrictions」を参照してください。
この手順は、Sun Cluster Manager GUI を使用しても実行できます。詳細については、Sun Cluster Manager のオンラインヘルプを参照してください。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタトランスポートケーブルが物理的に取り付けられていることを確認します。
クラスタトランスポートケーブルのインストール手順については、『Sun Cluster 3.1 - 3.2 Hardware Administration Manual for Solaris OS』 を参照してください。
クラスタ内にある任意のノード上でスーパーユーザーになります。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
クラスタインターコネクトメニューを表示するためのオプションに対応する番号を入力します。
SCI アダプタを使用する構成では、この手順の「Add (追加)」部分において表示されるアダプタ接続 (ポート名) のデフォルトを受け入れてはいけません。その代わりに、ノードに物理的に (ケーブルで) 接続されている、Dolphin スイッチ上のポート名 (0、1、2、または 3) を指定します。
トランスポートケーブルを追加するためのオプションに対応する番号を入力します。
指示に従い、必要な情報を入力します。
トランスポートアダプタをノードに追加するためのオプションに対応する番号を入力します。
指示に従い、必要な情報を入力します。
クラスタインターコネクトで次のアダプタのいずれかを使用する予定の場合、関連するエントリを各クラスタノードの /etc/system ファイルに追加します。このエントリは、次のシステム再起動後に有効になります。
アダプタ |
エントリ |
---|---|
ce |
set ce:ce_taskq_disable=1 |
ipge |
set ipge:ipge_taskq_disable=1 |
ixge |
set ixge:ixge_taskq_disable=1 |
トランスポートスイッチを追加するためのオプションに対応する番号を入力します。
指示に従い、必要な情報を入力します。
クラスタトランスポートケーブル、トランスポートアダプタ、トランスポートスイッチが追加されたことを確認します。
# clinterconnect show node:adapter,adapternode # clinterconnect show node:adapter # clinterconnect show node:switch |
次の例に、clsetup ユーティリティーを使用し、トランスポートケーブル、トランスポートアダプタ、トランスポートスイッチをノードに追加する方法を示します。
[Ensure that the physical cable is installed.] [Start the clsetup utility:] # clsetup [Select Cluster interconnect] [Select either Add a transport cable, Add a transport adapter to a node, or Add a transport switch.} [Answer the questions when prompted.] [You Will Need: ] [Information: Example:[ node names phys-schost-1 adapter names qfe2 switch names hub2 transport type dlpi [Verify that the clinterconnect command completed successfully:]Command completed successfully. Quit the clsetup Cluster Interconnect Menu and Main Menu. [Verify that the cable, adapter, and switch are added:] # clinterconnect show phys-schost-1:qfe2,hub2 ===Transport Cables === Transport Cable: phys-schost-1:qfe2@0,hub2 Endpoint1: phys-schost-2:qfe0@0 Endpoint2: ethernet-1@2 ???? Should this be hub2? State: Enabled # clinterconnect show phys-schost-1:qfe2 === Transport Adepters for qfe2 Transport Adapter: qfe2 Adapter State: Enabled Adapter Transport Type: dlpi Adapter Property (device_name): ce Adapter Property (device_instance): 0 Adapter Property (lazy_free): 1 Adapter Property (dlpi_heartbeat_timeout): 10000 Adpater Property (dlpi_heartbeat_quantum): 1000 Adapter Property (nw_bandwidth): 80 Adapter Property (bandwidth): 70 Adapter Property (ip_address): 172.16.0.129 Adapter Property (netmask): 255.255.255.128 Adapter Port Names: 0 Adapter Port STate (0): Enabled # clinterconnect show phys-schost-1:hub2 === Transport Switches === Transport Switch: hub2 Switch State: Enabled Switch Type: switch Switch Port Names: 1 2 Switch Port State(1): Enabled Switch Port State(2): Enabled |
クラスタトランスポートケーブルのインターコネクトのステータスを確認するには、「クラスタインターコネクトの状態を確認する」を参照してください。
この手順は、Sun Cluster Manager GUI を使用しても実行できます。詳細については、Sun Cluster Manager のオンラインヘルプを参照してください。
次の手順を使用して、クラスタトランスポートケーブル、クラスタトランスポートアダプタ、およびトランスポートスイッチをノード構成から削除します。ケーブルを無効にした場合、このケーブルの 2 つのエンドポイントは構成されたままになります。トランスポートケーブルの終端として使用されているアダプタは削除できません。
各クラスタノードには、他のすべてのクラスタノードに対する (機能している) トランスポートパスが少なくとも 1 つずつ必要です。2 つのノードは必ず接続されており、お互いに分離されているノードは存在しません。ケーブルを無効にする前には、必ず、ノードのクラスタインターコネクトの状態を確認してください。状態が冗長な場合、つまり別の接続が使用できる場合だけ、ケーブル接続を無効にします。ノードの最後の機能しているケーブルを無効にすると、そのノードはクラスタメンバーシップから外れます。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタ内にある任意のノード上でスーパーユーザーになります。
残りのクラスタトランスポートパスの状態を確認します。
# clinterconnect status |
2 ノードクラスタのいずれかのノードを削除しようとして「パス障害 (Path faulted)」などのエラーメッセージが表示された場合、この手順を続ける前に問題を調査してください。このような問題は、ノードパスが利用できないことを示しています。残りの動作中のパスを削除すると、このノードはクラスタメンバーシップから外れ、クラスタが再構成されます。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
クラスタインターコネクトメニューにアクセスするためのオプションに対応する番号を入力します。
トランスポートケーブルを無効にするためのオプションに対応する番号を入力します。
指示に従い、必要な情報を入力します。アプリケーションのノード名、アダプタ名、およびスイッチ名を知っておく必要があります。
トランスポートケーブルを削除するためのオプションに対応する番号を入力します。
指示に従い、必要な情報を入力します。アプリケーションのノード名、アダプタ名、およびスイッチ名を知っておく必要があります。
物理的にケーブル接続を解除する場合は、ポートと宛先デバイスをつないでいるケーブルを切り離します。
トランスポートアダプタをノードから削除するためのオプションに対応する番号を入力します。
指示に従い、必要な情報を入力します。アプリケーションのノード名、アダプタ名、およびスイッチ名を知っておく必要があります。
アダプタをノードから物理的に取り外す場合のハードウェアサービス手順については、『Sun Cluster 3.1 - 3.2 Hardware Administration Manual for Solaris OS』 を参照してください。
トランスポートスイッチを削除するためのオプションに対応する番号を入力します。
指示に従い、必要な情報を入力します。アプリケーションのノード名、アダプタ名、およびスイッチ名を知っておく必要があります。
ポートがトランスポートケーブルの終端として使用されている場合、スイッチは削除できません。
ケーブル、アダプタ、またはスイッチが削除されたことを確認します。
# clinterconnect show node:adapter,adapternode # clinterconnect show node:adapter # clinterconnect show node:switch |
ノードからトランスポートケーブルやトランスポートアダプタが削除された場合は、このコマンドの出力には表示されません。
次の例に、clsetup コマンドを使用して、トランスポートケーブル、トランスポートアダプタ、またはトランスポートスイッチを削除する方法を示します。
[Become superuser on any node in the cluster.] [Start the utility:] # clsetup [Select Cluster interconnect.[ [Select either Remove a transport cable, Remove a transport adapter to a node, or Remove a transport switch.[ [Answer the questions when prompted.[ You Will Need: Information Example: node names phys-schost-1 adapter names qfe1 switch names hub1 [Verify that the clinterconnect command was completed successfully:] Command completed successfully. [Quit the clsetup utility Cluster Interconnect Menu and Main Menu.] [Verify that the cable, adapter, or switch is removed:] # clinterconnect show phys-schost-1:qfe2,hub2 ===Transport Cables === Transport Cable: phys-schost-2:qfe2@0,hub2 Cable Endpoint1: phys-schost-2:qfe0@0 Cable Endpoint2: ethernet-1@2 ??? Should this be hub2??? Cable State: Enabled # clinterconnect show phys-schost-1:qfe2 === Transport Adepters for qfe2 Transport Adapter: qfe2 Adapter State: Enabled Adapter Transport Type: dlpi Adapter Property (device_name): ce Adapter Property (device_instance): 0 Adapter Property (lazy_free): 1 Adapter Property (dlpi_heartbeat_timeout): 10000 Adpater Property (dlpi_heartbeat_quantum): 1000 Adapter Property (nw_bandwidth): 80 Adapter Property (bandwidth): 70 Adapter Property (ip_address): 172.16.0.129 Adapter Property (netmask): 255.255.255.128 Adapter Port Names: 0 Adapter Port STate (0): Enabled # clinterconnect show phys-schost-1:hub2 === Transport Switches === Transport Switch: hub2 Switch State: Enabled Switch Type: switch Switch Port Names: 1 2 Switch Port State(1): Enabled Switch Port State(2): Enabled |
この手順は、Sun Cluster Manager GUI を使用しても実行できます。詳細については、Sun Cluster Manager のオンラインヘルプを参照してください。
このオプションを使用し、既存のクラスタトランスポートケーブルを有効にします。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタ内にある任意のノード上でスーパーユーザーになります。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
クラスタインターコネクトメニューにアクセスするためのオプションに対応する番号を入力し、Return キーを押します。
トランスポートケーブルを有効にするためのオプションに対応する番号を入力し、Return キーを押します。
プロンプトが表示されたなら、指示に従います。ケーブルのいずれかの終端のノード名およびアダプタ名の両方を入力する必要があります。
ケーブルが有効になっていることを確認します。
# clinterconnect show node:adapter,adapternode |
次の例に、ノード phys-schost-2 にあるアダプタ qfe-1 のクラスタトランスポートケーブルを有効にする方法を示します。
[Become superuser on any node.] [Start the clsetup utility:] # clsetup [Select Cluster interconnect>Enable a transport cable.[ [Answer the questions when prompted.[ [You will need the following information.[ You Will Need: Information: Example: node names phys-schost-2 adapter names qfe1 switch names hub1 [Verify that the scinterconnect command was completed successfully:] clinterconnect enable phys-schost-2:qfe1 Command completed successfully. [Quit the clsetup Cluster Interconnect Menu and Main Menu.] [Verify that the cable is enabled:] # clinterconnect show phys-schost-1:qfe2,hub2 Transport cable: phys-schost-2:qfe1@0 ethernet-1@2 Enabled Transport cable: phys-schost-3:qfe0@1 ethernet-1@3 Enabled Transport cable: phys-schost-1:qfe0@0 ethernet-1@1 Enabled |
この手順は、Sun Cluster Manager GUI を使用しても実行できます。詳細については、Sun Cluster Manager のオンラインヘルプを参照してください。
クラスタトランスポートケーブルを無効にし、クラスタインターコネクトパスを一時的に停止する必要があることがあります。一時的な停止は、クラスタインターコネクトで発生する問題の解決や、クラスタインターコネクトのハードウェアの交換に便利です。
ケーブルを無効にした場合、このケーブルの 2 つのエンドポイントは構成されたままになります。トランスポートケーブルの終端として使用されているアダプタは削除できません。
各クラスタノードには、他のすべてのクラスタノードに対する (機能している) トランスポートパスが少なくとも 1 つずつ必要です。2 つのノードは必ず接続されており、お互いに分離されているノードは存在しません。ケーブルを無効にする前には、必ず、ノードのクラスタインターコネクトの状態を確認してください。状態が冗長な場合、つまり別の接続が使用できる場合だけ、ケーブル接続を無効にします。ノードの最後の機能しているケーブルを無効にすると、そのノードはクラスタメンバーシップから外れます。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタ内にある任意のノード上でスーパーユーザーになります。
ケーブルを無効にする前に、クラスタインターコネクトの状態を確認します。
# clinterconnect status |
2 ノードクラスタのいずれかのノードを削除しようとして「パス障害 (Path faulted)」などのエラーメッセージが表示された場合、この手順を続ける前に問題を調査してください。このような問題は、ノードパスが利用できないことを示しています。残りの動作中のパスを削除すると、このノードはクラスタメンバーシップから外れ、クラスタが再構成されます。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
クラスタインターコネクトメニューにアクセスするためのオプションに対応する番号を入力し、Return キーを押します。
トランスポートケーブルを無効にするためのオプションに対応する番号を入力し、Return キーを押します。
指示に従い、必要な情報を入力します。このクラスタインターコネクトのすべてのコンポーネントは無効になります。ケーブルのいずれかの終端のノード名およびアダプタ名の両方を入力する必要があります。
ケーブルが無効になっていることを確認します。
# clinterconnect show node:adapter,adapternode |
次の例に、ノード phys-schost-2 にあるアダプタ qfe-1 のクラスタトランスポートケーブルを無効にする方法を示します。
[Become superuser on any node.] [Start the clsetup utility:] # clsetup [Select Cluster interconnect>Disable a transport cable.] [Answer the questions when prompted.] [You will need the following information.] [ You Will Need:] Information: Example: node names phys-schost-2 adapter names qfe1 switch names hub1 [Verify that the clinterconnect command was completed successfully:] Command completed successfully. [Quit the scsetup Cluster Interconnect Menu and Main Menu.] [Verify that the cable is disabled:] # clinterconnect show -p phys-schost-1:qfe2,hub2 Transport cable: phys-schost-2:qfe1@0 ethernet-1@2 Disabled Transport cable: phys-schost-3:qfe0@1 ethernet-1@3 Enabled Transport cable: phys-schost-1:qfe0@0 ethernet-1@1 Enabled |
clsetup コマンドを使用して正しいトランスポートアダプタの追加と削除を行うには、トランスポートアダプタのインスタンス番号を確認する必要があります。アダプタ名は、アダプタの種類とアダプタのインスタンス番号を組み合わせたものです。この作業では、SCI-PCI アダプタを例として使用しています。
スロット番号にもとづき、アダプタの名前を確認してください。
次の画面は例であり、個々のハードウェアと一致しない可能性があります。
# prtdiag ... ========================= IO Cards ========================= Bus Max IO Port Bus Freq Bus Dev, Type ID Side Slot MHz Freq Func State Name Model ---- ---- ---- ---- ---- ---- ---- ----- -------------------------------- PCI 8 B 2 33 33 2,0 ok pci11c8,0-pci11c8,d665.11c8.0.0 PCI 8 B 3 33 33 3,0 ok pci11c8,0-pci11c8,d665.11c8.0.0 ... |
アダプタのパスを使用して、アダプタのインスタンス番号を確認してください。
次の画面は例であり、個々のハードウェアと一致しない可能性があります。
# grep sci /etc/path_to_inst "/pci@1f,400/pci11c8,o@2" 0 "sci" "/pci@1f,4000.pci11c8,0@4 "sci" |
アダプタの名前とスロット番号を使用してアダプタのインスタンス番号を確認してください。
次の画面は例であり、個々のハードウェアと一致しない可能性があります。
# prtconf ... pci, instance #0 pci11c8,0, instance #0 pci11c8,0, instance #1 ... |
プライベートネットワークアドレスまたは使用されるネットワークアドレスの範囲、またはその両方を変更するには、次の手順に従います。
スーパーユーザーのリモートシェル (rsh(1M)) または Secure Shell (ssh(1)) アクセスが、すべてのクラスタノードで有効になっていることを確認します。
各クラスタノード上で次のサブステップを実行することで、すべてのクラスタノードを再起動し、非クラスタモードにします。
非クラスタモードで起動するクラスタノード上で、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.admin を提供する役割になります。
clnode evacuate および cluster shutdown コマンドを使用してノードを停止します。
clnode evacuate コマンドは、すべてのデバイスグループを、指定ノードから次に優先されるノードに切り替えます。またこのコマンドは、指定ノード上の投票ノードまたは非投票ノードから、次に優先される投票ノードまたは非投票ノードへ、すべてのリソースグループを切り替えます。
# clnode evacuate node # cluster shutdown -g0 -y |
1 つのノードから、clsetup ユーティリティーを起動します。
非クラスタモードで動作している場合、clsetup ユーティリティーは非クラスタモード動作用のメインメニューを表示します。
IP アドレス範囲を変更するためのオプションに対応する番号を入力し、Return キーを押します。
clsetup ユーティリティーは現在のプライベートネットワーク構成を表示し、この構成を変更するかどうかを尋ねます。
プライベートネットワーク IP アドレスか IP アドレス範囲のいずれかを変更するには、「yes」と入力し、Return キーを押します。
clsetup ユーティリティーはデフォルトのプライベートネットワーク IP アドレスである 172.16.0.0 を表示し、このデフォルトをそのまま使用してもよいかどうかを尋ねます。
プライベートネットワーク IP アドレスを変更するか、そのまま使用します。
デフォルトのプライベートネットワーク IP アドレス範囲を変更するか、そのまま使用します。
Solaris 9 OS では、デフォルトのネットマスクは 255.255.248.0 です。 このデフォルトの IP アドレス範囲は、クラスタ内で最大 64 のノードと最大 10 のプライベートネットワークをサポートします。Solaris 10 OS では、デフォルトのネットマスクは 255.255.240.0 です。このデフォルトの IP アドレス範囲は、クラスタ内で最大 64 のノード、最大 12 のゾーンクラスタ、最大 10 のプライベートネットワークをサポートします。
デフォルトの IP アドレス範囲をそのまま使用するには、「yes」と入力して、Return キーを押します。
続いて、次の手順に進みます。
IP アドレス範囲を変更するには、次のサブステップを実行します。
clsetup ユーティリティーの、デフォルトのアドレス範囲をそのまま使用してもよいかどうかに関する質問に対しては「no」と入力し、Return キーを押します。
デフォルトのネットマスクを拒否する場合、clsetup ユーティリティーは、ユーザーがクラスタ内で構成する予定のノードとプライベートネットワークの数、および Solaris 10 OS 上のゾーンクラスタの数を入力するプロンプトを出します。
ユーザーがクラスタ内で構成する予定のノードとプライベートネットワークの数、および Solaris 10 OS 上のゾーンクラスタの数を入力します。
これらの数から、clsetup ユーティリティーは 2 つの推奨ネットマスクを計算します。
最初のネットマスクは、指定したノードとプライベートネットワークの数、および Solaris 10 OS 上のゾーンクラスタの数をサポートする最小限のネットマスクです。
2 番目のネットマスクは、将来の成長を見越して、指定したノードとプライベートネットワークの数、および Solaris 10 OS 上のゾーンクラスタの数の 2 倍の数をサポートします。
計算されたネットマスクのいずれかを指定するか、ノードとプライベートネットワークの予定数、および Solaris 10 OS 上のゾーンクラスタの予定数をサポートする別のネットマスクを指定します。
更新の継続に関する clsetup ユーティリティーの質問に対しては、「yes」と入力します。
完了後 clsetup ユーティリティーを終了します。
各クラスタノードに対して次のサブステップを実行することで、各クラスタノードを再起動し、クラスタモードに戻します。
ノードを起動します。
SPARC ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。
ok boot |
x86 ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。
GRUB メニューが表示された時点で、適切な Solaris エントリを選択し Enter キーを押します。GRUB メニューは次のようになっています。
GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory) +-------------------------------------------------------------------------+ | Solaris 10 /sol_10_x86 | | Solaris failsafe | | | +-------------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the commands before booting, or 'c' for a command-line. |
ノードが問題なく起動し、オンラインであることを確認します。
# cluster status -t node |