Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 配備計画ガイド

総所有コスト (TCO) の理解

総所有コスト (TCO) もまた、許容量の計画に影響を与える要素です。これには、Communications Services の配備で選択するハードウェアが含まれます。次の表で、数を多くした小規模なハードウェアシステム、または少数の大規模ハードウェアシステムのどちらを配備するかに関しての検討項目をまとめています。

表 2–1 総所有コスト (TCO) の検討

ハードウェアの選択 

利点 

欠点 

数を多くした小規模なハードウェアシステム 

  • 小規模なハードウェアシステムは一般にコストが低くなります。

  • 数を多くした小規模なハードウェアシステムは多くの拠点に配備が可能で、分散型ビジネス環境をサポートします。

  • 数を多くした小規模なハードウェアシステムでは、サーバーが保守のため停止している場合でも、トラフィックを別のサーバーにルーティングすることでシステム保守やアップグレード、移行のための停止時間を短縮することが可能です。

  • ハードウェアシステムは小規模であればあるほど能力が限定され、必要な数が増えます。維持、管理、および保守のコストはハードウェアシステムの数が増えるにつれて増大します。

  • 数を多くした小規模なハードウェアシステムでは管理台数が多いため、管理の手間が増大します。

少数の大規模ハードウェアシステム 

  • 少数の大規模ハードウェアシステムでは、サーバーごとの固定管理コストが少なくなります。管理コストが、内部または ISP からに関係なく、毎月定期的に請求される場合、管理するハードウェアシステムが少数なのでコストが低くなります。

  • ハードウェアシステムの数が少ないということは、保守が必要なシステムの数が少ないため、保守、アップグレード、移行の作業が容易になります。

  • 大規模なハードウェアシステムでは、通常、導入時のコストが大きくなります。

  • 少数のハードウェアシステムでは、保守、アップグレード、移行のための停止時間も長くなります。