Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

履歴データの調整

SMS メッセージのリレー時、受信側のリモート SMPP サーバーによって生成されるメッセージ ID は、メモリー内のハッシュテーブルに保存されます。このメッセージ ID とともに、元の電子メールメッセージについての情報も保存されます。その後メッセージ ID が SMS 通知によって参照された場合、この情報が取り出されることがあります。取り出された情報は、SMS 通知を適切な電子メール受取人に送信するために使用されます。

メモリー内のハッシュテーブルは、専用のスレッドでディスクに返されます。その結果ディスクファイルは「履歴ファイル」として参照されます。履歴ファイルは、次の 2 つの目的で使用されます。SMS Gateway Server を再起動した後にメモリー内ハッシュテーブルを復元するのに必要なデータを不揮発性の形式で保存するため、また、非常に長くなる可能性のあるデータをディスクに保存することによって、仮想メモリーを節約するためです。各履歴ファイルは、HASH_FILE_ROLLOVER_PERIOD 秒間のみ書き込まれます。この時間を過ぎると、ファイルは終了し、新しい履歴ファイルが作成されます。履歴ファイルの存続期間が RECORD_LIFETIME 秒を超えると、ファイルはディスクから削除されます。

履歴ファイルの調整には次のオプションが使用できます。「HISTORY_FILE_DIRECTORY」「HISTORY_FILE_MODE」「HISTORY_FILE_ROLLOVER_PERIOD」「RECORD_LIFETIME」

HISTORY_FILE_DIRECTORY

(文字列、絶対ディレクトリパス) 履歴ファイルの書き込み先のディレクトリへの絶対パス。ディレクトリパスが存在しない場合は作成されます。このオプションのデフォルト値は、次のとおりです。

msg_svr_base/data/sms_gateway_cache/

使用するディレクトリは、相応に高速なディスクシステム上に存在し、予測される保存量よりも大きい空き容量がある必要があります。このオプションをより適切な値に変更するには、「SMS Gateway Server のストレージ要件」を参照してください。

HISTORY_FILE_MODE

(整数、8 進値) 履歴ファイルに関連付けるファイル許可。デフォルトでは、0770 (8 進値) の値が使用されています。

HISTORY_FILE_ROLLOVER_PERIOD

(整数、秒) 現在の履歴ファイルが終了し、新しいものが HASH_FILE_ROLLOVER_PERIOD 秒ごとに作成されます。デフォルトでは、1800 秒 (30 分) の値が使用されています。

RECORD_LIFETIME

(整数、秒 > 0) 履歴レコードの存続期間 (単位: 秒)。この存続期間を過ぎたレコードは、メモリーから消去されます。この存続期間を過ぎた履歴ファイルは、ディスクから削除されます。デフォルトでは、259,200 秒 (3 日) の値が使用されています。メモリーに保存されているレコードは、メモリー内データの管理専用のスレッドによって一斉に消去されます。この消去は、HASH_FILE_ROLLOVER_PERIOD 秒ごとに実行されます。ディスク上のファイルは、新しい履歴ファイルを開く必要が生じたときに消去されます。