Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 管理ガイド

スキーマ検査の管理

スキーマ検査を有効にすると、インポート、追加、変更のすべての処理が Directory Server によって、次のように現在定義されているディレクトリスキーマに準拠するようになります。


注 –

エントリを変更する場合、Directory Server は、変更する属性だけでなく、エントリ全体に対してスキーマ検査を実行します。このため、エントリのいずれかのオブジェクトクラスまたは属性がスキーマに準拠していない場合、変更処理は失敗します。

ただし、スキーマ検査では構文に関する属性値の有効性は検証されません。


スキーマ検査はデフォルトで有効にされています。一般に、スキーマ検査を有効にして、Directory Server を実行します。多くのクライアントアプリケーションでは、スキーマ検査を有効にしておくことは、すべてのエントリがスキーマに準拠しているものと見なされます。ただし、スキーマ検査を有効にしても、Directory Server はディレクトリの既存の内容を確認しません。ディレクトリのすべての内容がスキーマに確実に準拠するようにするには、エントリを追加する前、またはすべてのエントリを再初期化する前にスキーマ検査を有効にする以外に方法はありません。

スキーマ検査を無効にするのは、スキーマに準拠していることが確実な LDIF ファイルのインポートを高速で処理するときだけです。ただし、スキーマに準拠しないエントリのインポートにはリスクがあります。スキーマ検査が無効にされている場合、スキーマに準拠しないインポートされたエントリが検出されません。

レプリケートされた環境でのスキーマ検査の使用の詳細については、「ディレクトリスキーマのレプリケート」を参照してください。

Procedureスキーマの準拠の問題を修正する

エントリがスキーマに準拠していない場合は、このエントリを検索することができず、エントリに対する変更処理も失敗することがあります。次の手順に従って、問題を修正します。

DSCC を使用してこの作業を実行できます。詳細は、「Directory Service Control Center のインタフェース」と DSCC のオンラインヘルプを参照してください。

始める前に

スキーマの準拠の問題を修正する必要性を避けるため、配備の前にスキーマを計画し、スキーマの変更を最小にします。詳細については、『Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 配備計画ガイド』を参照してください。

  1. エントリが準拠しない理由を判断するには、エントリを取得し、それを現在定義されているスキーマと手動で比較します。

    詳細については、「属性タイプを表示する」および 「オブジェクトクラスを表示する」を参照してください。

  2. スキーマに準拠するようにエントリを変更するか、エントリに準拠するようにスキーマを変更します。