Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 配備計画ガイド

匿名アクセス

匿名アクセスは、ディレクトリアクセスのもっとも単純な形態です。匿名アクセスは、ユーザーが認証済みかどうかにかかわらず、すべてのディレクトリユーザーに対してデータを利用可能にします。

匿名アクセスでは、誰が検索を実行しているかや、どのような種類の検索が実行されているかを追跡することができません。追跡できるのは、誰かが検索を実行している、ということだけです。匿名アクセスを許可すると、ディレクトリに接続するユーザーはだれでもデータにアクセスできます。データへの匿名アクセスを許可したまま、あるユーザーやグループをそのデータからブロックしようとしても、そのユーザーは、ディレクトリに匿名でバインドすることでそのデータにアクセスできます。

匿名アクセスの特権は制限できます。通常、ディレクトリ管理者は、匿名アクセスに対して読み取り、検索、および比較の特権だけを許可します。また、ユーザー名、電話番号、電子メールアドレスなど、一般的な情報を含む属性のサブセットにアクセスを限定することもできます。政府識別番号、自宅の電話番号や住所、給与情報など、機密データへの匿名アクセスを許可しないでください。

ルート DSE (ベース DN "") への匿名アクセスは必要です。アプリケーションはルート DSE への匿名アクセスを使用することで、サーバーの機能、サポートされているセキュリティーメカニズム、およびサポートされているサフィックスを確認できます。