Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 配備計画ガイド

単純パスワード認証

匿名アクセスが設定されていない場合、クライアントは、Directory Server への認証を行わないとディレクトリのコンテンツにアクセスできません。単純パスワード認証では、クライアントは再使用可能な簡単なパスワードを提供して、サーバーへの認証を行います。

クライアントはバインド操作を使って Directory Server への認証を行いますが、そのバインド操作でクライアントは識別名と資格情報を提供します。サーバーは、そのクライアント DN に対応するエントリを特定したあと、そのクライアントのパスワードがエントリに格納された値に一致するかどうかをチェックします。パスワードが一致すれば、サーバーはそのクライアントを認証します。パスワードが一致しない場合、認証操作は失敗し、クライアントにエラーメッセージが返されます。


注 –

単純パスワード認証の欠点は、パスワードが平文として送信されることです。その場合、セキュリティーが損なわれる可能性があります。悪意のあるユーザーが盗聴している場合、そのユーザーは承認されたユーザーを偽装できます。


単純パスワード認証を使えば、ユーザーの認証を容易に行えます。ただし、単純パスワード認証を使用するのは、組織のイントラネットに限定する必要があります。この種類の認証では、エクストラネットを介した取引先との転送やインターネット上での顧客との転送に求められるレベルのセキュリティーは提供されません。