ロードバランサと複数のクラスタを使用して、サービスを停止することなく、Enterprise Server 内のコンポーネントをアップグレードできます。たとえば、コンポーネントとして、JVM、Enterprise Server、または Web アプリケーションが可能です。
次の場合、この方法は使えません。
高可用性データベース (HADB) のスキーマを変更する場合。詳細については、第 11 章高可用性データベースの管理を参照してください。
HADB ソフトウェアは、Sun GlassFish Enterprise Server の Enterprise Server スタンドアロン配布 で提供されます。Sun GlassFish Enterprise Server の利用可能な配布の詳細については、『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 Installation Guide』の「Distribution Types and Their Components」を参照してください。HADB 機能はエンタープライズプロファイルでのみ利用可能です。プロファイルの詳細については、『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 管理ガイド』の「プロファイル」を参照してください。
アプリケーションデータベーススキーマに対する変更を含むアプリケーションアップグレードを実行する場合。
クラスタ内のすべてのサーバーインスタンスは一緒にアップグレードします。そうでないと、1 つのインスタンスから異なるバージョンのコンポーネントを実行するインスタンスに処理を継続するセッションによって、バージョンミスマッチが発生するリスクがあります。
クラスタの「一般情報」ページで「クラスタの停止」ボタンを使って、クラスタの 1 つを停止します。
そのクラスタでコンポーネントをアップグレードします。
クラスタの「一般情報」ページで「クラスタの起動」ボタンを使って、クラスタを起動します。
ほかのクラスタで、1つずつプロセスを繰り返します。
1 つのクラスタ内のセッションから別のクラスタ内のセッションに処理を引き継ぐことはないので、1 つのバージョンのコンポーネントを実行しているサーバーインスタンスから、異なるバージョンのコンポーネントを実行している (別のクラスタ内の) 別のサーバーインスタンスへのセッションへ処理が継続されることによって、バージョンのミスマッチが発生する危険はありません。クラスタは、このようにそのクラスタ内のサーバーインスタンスのセッションフェイルオーバーに対する安全境界として機能します。