Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 高可用性 (HA) 管理ガイド

HTTP ロードバランサプラグインをインストールする前の Apache の設定

Apache ソースをコンパイルし、SSL で動作するようにビルドする必要があります。この節では、ロードバランサプラグインが実行されるように Apache Web Server を正常にコンパイルするために必要な最小要件と手順の概要について説明します。これらの要件と手順は、ソフトウェアの Solaris および Linux バージョンにのみ適用されます。Apache の Windows バージョンについては、Apache の Web サイトを参照してください。


注 –

ここで説明する手順は、http://httpd.apache.org/docs に示されている手順からの抜粋です。SSL 対応の Apache の詳細なインストール方法については、この Web サイトを参照してください。


ProcedureSSL 対応の Apache をインストールする

始める前に

Apache ソフトウェアがすでにダウンロードされ、圧縮解除されている必要があります。

  1. OpenSSL のソースをダウンロードし、展開します。

  2. OpenSSL をコンパイルしてビルドします。

    完全なインストール手順については、OpenSSL を圧縮解除したディレクトリにある INSTALL という名前のファイルを参照してください。このファイルには、OpenSSL をユーザー指定の場所にインストールする方法に関する情報が含まれています。

    OpenSSL の詳細については、http://www.openssl.org/を参照してください。

  3. Apache をダウンロードし、展開します。

    Apache は http://httpd.apache.org から入手できます。

  4. Apache をコンパイルしてビルドします。ソースツリーを設定します。

    1. Apache 2.0.x では、コマンド cd http-2.0_ x を使用します。Apache 2.2.x では、コマンド cd http-2.2_x を使用します。

    2. 次のコマンドを実行します。

      ./configure --with-ssl= OpenSSL-install-path --prefix= Apache-install-path --enable-ssl --enable-so

      このコマンドの中で、x は Apache のバージョン番号、open-ssl-install-path は OpenSSL がインストールされているディレクトリへの絶対パス、および Apache-install-path は Apache をインストールするディレクトリです。

      Apache 2 サーバーが HTTPS 要求を受け入れる場合、--enable-ssl --enable-so オプションを使う必要があるだけです。

      --with-mpm=worker オプションを使用してコンパイルした場合、Apache 2.0.x は動作をマルチスレッド化します。


      注 –

      Apache 2.2 では、--with-included-apr オプションを使用して、バンドル版の Apache Portable Runtime (APR) を構築します。


  5. Linux 2.1 上の Apache の場合は、コンパイルの前に次の手順を実行します。

    1. src/MakeFile を開き、自動的に生成されるセクションの最後を見つけます。

    2. 自動的に生成されるセクションのあとの最初の 4 行のあとに、次の行を追加します。

      LIBS+= -licuuc -licui18n -lnspr4 -lpthread -lxerces-c 
      -lsupport -lnsprwrap -lns-httpd40
      LDFLAGS+= -L/application-server-install-dir/lib -L/opt/sun/private/lib

      -L/opt/sun/private/lib は、Application Server を Java Enterprise System インストールの一部としてインストールした場合にのみ必要であることに注意してください。

      次に例を示します。

      ## (End of automatically generated section)
      ## 
      CFLAGS=$(OPTIM) $(CFLAGS1) $(EXTRA_CFLAGS)
      LIBS=$(EXTRA_LIBS) $(LIBS1)
      INCLUDES=$(INCLUDES1) $(INCLUDES0) $(EXTRA_INCLUDES)
      LDFLAGS=$(LDFLAGS1) $(EXTRA_LDFLAGS)
      "LIBS+= -licuuc -licui18n -lnspr4 -lpthread 
      -lxerces-c -lsupport -lnsprwrap -lns-httpd40
      LDFLAGS+= -L/application-server-install-dir /lib -L/opt/sun/private/lib
    3. 環境変数 LD_LIBRARY_PATH を設定します。

      スタンドアロンのインストールでは、as-install/lib を追加します。

      Java Enterprise System インストールでは、これを Enterprise Server に次のように設定します。 as-install/lib:opt/sun/private/lib

      Solaris 9 を使用している場合、LD_LIBRARY_PATH/usr/local/lib を追加します。

  6. 使用しているバージョンのインストール手順で説明されている方法で、Apache をコンパイルします。

    詳細については、http://httpd.apache.org/を参照してください。

    一般的な手順は次のとおりです。

    1. make

    2. make install


    注 –

    Apache 2.2.x では、apache-install-location/conf/httpd.conf ファイルで、Include conf/extra/httpd-vhosts.conf の行をコメント解除します。