共存トポロジでは、Enterprise Server インスタンスと HADB ノードが同じマシン上に存在します。このため、「共存」トポロジと呼ばれています。このトポロジに必要なマシンの数は、分離層トポロジに比べて少なくなります。共存トポロジでは、CPU がより効率的に使用されます。つまり、Enterprise Server インスタンスと HADB ノードが 1 台のマシンを共有するため、処理がそれらの間で均等に分散されます。
このトポロジには、少なくとも 2 台のマシンが必要です。スループットを向上させるには、より多くのマシンをペアで追加します。
共存トポロジは、マシンの処理能力をフルに活用できるため、大規模な対称多重処理 (SMP) マシンに適しています。
次の図は、共存トポロジの構成例を示しています。
マシン SYS0 は Enterprise Server インスタンス A を、マシン SYS1 は Enterprise Server インスタンス B を、マシン SYS2 は Enterprise Server インスタンス C を、マシン SYS3 は Enterprise Server インスタンス D をそれぞれホストしています。
これらの 4 つのインスタンスは、情報を次の 2 つの DRU に持続させるクラスタを形成します。
DRU0 は 2 台のマシン、SYS0 と SYS2 で構成されます。HADB ノードのアクティブ 0 はマシン SYS0 上にあります。HADB ノードのスペア 2 はマシン SYS2 上にあります。
DRU1 は 2 台のマシン、SYS1 と SYS3 で構成されます。HADB ノードのアクティブ 1 はマシン SYS1 上にあります。HADB ノードのスペア 3 はマシン SYS3 上にあります。
スケーラビリティーとスループットを向上させるには、より多くのマシンを追加して、Enterprise Server インスタンスと HADB ノードの数を増やします。たとえば、それぞれ 1 つの Enterprise Server インスタンスと 1 つの HADB ノードを含む、2 台のマシンを追加できます。HADB ノードは必ずペアで追加し、各 DRU に対して 1 つのノードを割り当ててください。「共存トポロジのバリエーション」は、この構成を示しています。
このバリエーションでは、「構成例」で説明された共存トポロジにマシン SYS4 と SYS5 が追加されています。
Enterprise Server インスタンスは、次のようにホストされています。
マシン SYS0 はインスタンス A をホストしている
マシン SYS1 はインスタンス B をホストしている
マシン SYS2 はインスタンス C をホストしている
マシン SYS3 はインスタンス D をホストしている
マシン SYS4 はインスタンス E をホストしている
マシン SYS5 はインスタンス F をホストしている
これらのインスタンスは、情報を次の 2 つの DRU に持続させるクラスタを形成します。
DRU0 は、マシン SYS0、SYS2、および SYS4 で構成されます。HADB ノードのアクティブ 0 はマシン SYS0 上にあります。HADB ノードのアクティブ 2 はマシン SYS2 上にあります。HADB ノードのスペア 4 はマシン SYS4 上にあります。
DRU1 は、マシン SYS1、SYS3、および SYS5 で構成されます。HADB ノードのアクティブ 1 はマシン SYS1 上にあります。HADB ノードのアクティブ 3 はマシン SYS3 上にあります。HADB ノードのスペア 5 はマシン SYS5 上にあります。