ここでは、両方のトポロジに共通の要件について説明します。
どちらのトポロジも、次の基本要件を満たす必要があります。
HADB ノードをホストするマシンはペアになっている必要がある。つまり、これらのマシンの台数は偶数である必要があります。
各データ冗長ユニット (DRU) 内のマシンの台数は同じである必要がある。ミラー化された (ペアになった) ノードが、主ノードとは別の DRU に含まれるように HADB データベースを作成します。
HADB ノードをホストする各マシンにローカルのディスク記憶装置があり、その装置を使用して HADB 内のすべての持続情報を格納する必要があります。
HADB ノードをホストするマシンは、同じオペレーティングシステムを実行している必要がある。構成とパフォーマンスの点から見て、同一またはほぼ同一のマシンを使用すると最適です。
HTTP セッション情報および SFSB セッション情報を HADB まで持続させるには、Enterprise Server インスタンスはクラスタ内にあり、関連するすべての要件を満たしている必要がある。クラスタの設定の詳細は、『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 高可用性 (HA) 管理ガイド』の第 2 章「Enterprise Server でのクラスタの設定」を参照してください。
Enterprise Server インスタンスをホストしているマシンは、構成とパフォーマンスの点から見て、できるだけ同一である必要がある。これは、ロードバランサプラグインが負荷分散にラウンドロビン方式を使用しており、異なるクラスのマシンがインスタンスをホストしている場合は、これらのマシン全体にわたって負荷が最適には分散されないからです。
できれば、DRU ごとに個別の無停電電源装置 (UPS) を用意する。
各 DRU には HADB 内のデータの完全なコピーが含まれているため、ほかの DRU が使用不可になっても引き続き要求に対応できます。ただし、ある DRU 内のノードと、別の DRU にあるそのノードのミラーに同時に障害が発生した場合は、データの一部が失われます。そのため、停電やディスク障害など、単一の障害によって両方の DRU が影響を受けることがないようにシステムを設定することが重要です。
各 DRU を、完全に独立した冗長システム上で実行してください。
HADB ノードとマシンを設定する場合は、次のガイドラインに従ってください。
各マシン上で動作しているノードの数と同数のスペアノードを持たせて各 DRU を設定します。これは、構成内の各マシンが n 個のデータノードを実行している場合、1 台のマシンの障害によって n 個のノードがダウンするためです。
負荷をできるだけ均等に分散するために、すべてのマシン上で同じ数の HADB ノードを実行します。
同じマシン上で異なる DRU のノードを実行しないでください。同じマシン上で異なる DRU のノードを実行する必要がある場合は、そのマシンが任意のシングルポイント障害 (ディスク、メモリー、CPU、電源、オペレーティングシステムのクラッシュなどに関連した障害) を必ず処理できるようにしてください。
いずれのトポロジも、Enterprise Server インスタンスはクラスタ内にあります。これらのインスタンスは、セッション情報を HADB まで持続させます。クラスタ内のすべての Enterprise Server インスタンスの設定情報を含むようにロードバランサを設定してください。
クラスタの設定の詳細と、クラスタに Enterprise Server インスタンスを追加する方法の詳細は、『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 高可用性 (HA) 管理ガイド』の第 2 章「Enterprise Server でのクラスタの設定」を参照してください。