Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 配備計画ガイド

分離層トポロジ

このトポロジでは、Enterprise Server インスタンスと HADB ノードが別のマシン上に存在します。このため、 分離層と呼ばれています。

このトポロジには、共存トポロジに比べて多くのハードウェアが必要です。このトポロジは、異なる種類のマシンがある場合に適している可能性があります。Enterprise Server インスタンスをホストするためにあるマシンのセットを割り当て、HADB ノードをホストするために別のセットを割り当てることができます。たとえば、より性能の高いマシンを Enterprise Server インスタンスに使用し、ほかのマシンを HADB に使用することもできます。

構成例

次の図は、分離層トポロジを示しています。

図 3–3 分離層トポロジの例

分離層トポロジの例

このトポロジでは、マシン SYS0 は Enterprise Server インスタンス A を、マシン SYS1 は Enterprise Server インスタンス B をそれぞれホストしています。これらの 2 つのインスタンスは、セッション情報を次の 2 つの DRU に持続させるクラスタを形成します。

あるマシンに障害が発生した場合でも、任意の DRU の完全なデータが引き続きほかのマシンに使用可能になるように、DRU 上のすべてのノードが異なるマシン上にあります。

分離層トポロジのバリエーション

分離層トポロジのバリエーションとして、構成に対して水平方向により多くのマシンを追加することにより、Enterprise Server インスタンスの数を増やします。たとえば、新しい Enterprise Server インスタンスを作成することにより、構成例に別のマシンを追加します。同様に、HADB ノードをホストするためのマシンを追加することにより、HADB ノードの数を増やします。HADB ノードは、各 DRU に対して 1 つずつ、ペアで追加する必要があることに注意してください。

「分離層トポロジのバリエーション」は、この構成を示しています。

図 3–4 分離層トポロジのバリエーション

分離層トポロジのバリエーション

この構成では、Enterprise Server インスタンスをホストしている各マシンに 2 つのインスタンスがあります。したがって、クラスタ内には合計 6 つの Enterprise Server インスタンスが存在します。

HADB ノードは、マシン SYS3、SYS4、SYS5、および SYS6 上にあります。

DRU0 は、次の 2 台のマシンで構成されます。

DRU1 は、次の 2 台のマシンで構成されます。

HADB ノードをホストしている各マシンが 2 つのノードをホストしています。したがって、4 つのアクティブノードと 4 つのスペアノードの、 合計 8 つの HADB ノードが存在します。