Sun ONE Application Server 7 インストールガイド |
第 7 章
トラブルシューティングこの章では、SunTM Open Net Environment (Sun ONE) Application Server ソフトウェアのインストール時に発生する一般的な問題の解決方法について説明します。
ここでは次の項目について説明します。
ログについてインストール時に発生する問題の解決には、Sun ONE Application Server の次のようなログが役立ちます。
ユーザー名またはパスワードを忘れたインストール時に指定した管理ユーザー名を思い出せない場合は、次の順序で解決を試みてください。
- ユーザー名 admin を入力します。これは、インストール時のサーバー設定ダイアログボックスで指定されるデフォルトのユーザー名です。
- うまくいかない場合は、次のファイルを調べます。
domain_config_dir/domain1/admin-server/config/admpw
このファイルには、管理者のユーザー名と暗号化された管理パスワードが含まれています。ユーザー名を見て思い出すこともあります。
- うまくいかない場合は、管理ドメインを削除し、新しいパスワードで管理ドメインを作成し直します。
- 最後の手段として、Sun ONE Application Server をアンインストールしてから再インストールします。
管理サーバーのポート番号を忘れた管理サーバーの HTTP サーバーポート番号を思い出せない場合は、管理サーバーの設定ファイルを確認します。
管理インタフェースへの接続が拒否されるグラフィカル管理インタフェースを呼び出そうとして接続が拒否される場合は、管理サーバーが稼動中でない可能性があります。管理サーバーが稼動していない理由を調べるには、管理サーバーのログファイルが役立ちます。
管理サーバーを起動するには、コマンド行を使用します。手順については、『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』を参照してください。
サーバーが起動せず、CGI エラーが発生するSun ONE Application Server が起動しない場合、次のようなエラーメッセージが表示されます。
システムのリソースを追加する必要があります。解決方法については、次の節で説明します。
ファイル記述子の制限を設定する (UNIX システム)
ulimit コマンドを使って、使用可能なファイル記述子の数を決定できます。システムの使用可能なファイル記述子の数に制限を課すこともできます。ulimit コマンドを実行すると、現在のシェルとその子孫で使用可能な数の制限が表示されます。
sh シェルの場合、ulimit -a コマンドで現在のリソース制限を一覧表示できます。ulimit -n コマンドでは、最大ファイル記述子数に 1 を加えた値が表示されます。
カーネルパラメータを変更する
Solaris では、/etc/system ファイルに次のエントリを追加することにより、システムリソースを増設できます。
新しいカーネルパラメータを有効にするには、システムを再起動する必要があります。
シェルリソースの設定が完了した後に、Sun ONE Application Server を起動します。
アンインストール失敗後のクリーンアップアンインストールが失敗した場合は、新しくインストールを行う前に、残ったファイルやプロセスをクリーンアップする必要があります。
UNIX の場合
アンインストールが失敗した場合は、新しくインストールを行う前に、残ったファイルやプロセスをクリーンアップする必要があります。
- root としてログインします。
- インストールディレクトリに移動し、/var/sadm/install/productregistry ファイルの内容を調べて、インストール済みのパッケージ (SUNW という文字列を持つファイル) を確認します。次に例を示します。
cat /var/sadm/install/productregistry | grep SUNW
- 製品のレジストリファイル内で見つかった SUNW パッケージに対して、pkgrm を実行します。次に例を示します。
pkgrm SUNWasaco
- 次のファイルがあれば削除します。
/tmp/setupSDKNative
/tmp/SolarisNativeToolkit_3.0_1
- パッケージの削除が完了したら、Sun ONE Application Server 固有のエントリを製品のレジストリファイルから手動で削除します。
rm /var/sadm/install/productregistry
- コマンド行に次のコマンドを入力して、稼動中の appservd プロセスをすべて強制終了します。
ps -ef | grep appservd
- Sun ONE Application Server インストールディレクトリに格納されているすべてのファイルを削除します。
- 次のログファイルが存在する場合は削除します。
/var/sadm/install/logs/Sun_ONE_Application_Server_install.log
このファイルが存在すると、インストールのたびにログ情報がこのファイルに追加されるので、削除する必要があります。
Microsoft Windows の場合
- Microsoft Windows タスクマネージャから WindowsNativeToolkit プロセスを停止し、対応するファイルを削除します。
- wincleanup ユーティリティを使って、appserv70-admin、server1、その他の関連サービスをすべて削除します。
注
Microsoft Windows マシンに wincleanup ユーティリティがない場合は、このユーティリティをダウンロードする必要があります。詳細は Sun ONE KnowledgeBase を参照してください。
wincleanup を次の構文で実行します。
wincleanup service_name
service_name はインスタンスサーバー名です。このインスタンスサーバー名は、Microsoft Windows コントロールパネルの「サービス」画面に括弧で囲まれた形式で表示されます。「サービス」画面の「サービス」には、たとえば次の内容が表示されます。
Sun ONE Application Server 7 (server1)
この場合、サービス名は server1 です。
管理サーバーの場合、サービス名として admin-server を使用します。
サービス名を指定しない場合、Sun ONE Application Server 7 に関連するサービスがすべて削除されます。
- Microsoft Windows の「スタート」メニューから「ファイル名を指定して実行」を選択し、テキストボックスに regedit と入力して、Microsoft Windows レジストリエディタを起動します。
- 次のレジストリフォルダとその内容を削除します。
HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Sun Microsystems¥Application Server
- レジストリエディタを終了します。
- Windows エクスプローラで製品のレジストリファイル (system_drive¥WinNT¥system32¥productregistry) を削除します。または、このファイルの中の appserver エントリだけを削除します。
- Microsoft Windows エクスプローラで、Sun ONE Application Server のインストールディレクトリから製品ファイルを削除します。
- システムを再起動します。
Microsoft Windows の場合: SNMP サブエージェントのインストールが失敗するSun ONE Application Server ソフトウェアをインストールする前に、Microsoft Windows SNMP サービスをインストールしておく必要があります。SNMP サブエージェントのインストール失敗を示すエラーメッセージが表示される場合は、マシンに Microsoft Windows SNMP サービスがインストールされていないため、関連する .dll ファイルの登録が失敗したと考えられます。
インストールログに特別な注記がないかぎり、SNMP サブエージェントのインストールに失敗しても、それ以外の製品のインストールに影響はありません。
Microsoft Windows の場合: 起動メッセージを表示するコマンドウィンドウが表示されない一部の Windows 2000 環境には Microsoft Windows の net コマンドが含まれていないので、操作環境でこのコマンドを使用できることを確認してください。