この節では、定期的に行うことによって、領域を節約し、Sun Directory Services の性能を維持できるようにする作業を説明します。
dsidxgen コマンドを使用すれば、サーバーにある特定のデータ格納やすべてのデータ格納の索引データベースを再生成できます。索引ファイルは自動的に更新されますが、索引データベースを再生成するとディスク領域が解放されます。さらに索引を再生成すると、検索操作での性能が向上します。
詳細は、dsidxgen(1M) のマニュアルページを参照してください。
ディレクトリデータベースの変更を繰り返し行うと、ディスク領域の使用効率が悪くなります。バックアップ後に復元を行なってデータベースを再生成すれば、ディスク領域の使用効率が向上します。
ディレクトリデータベースをテキスト形式でバックアップするには、ldbmcat コマンドを使用します。このコマンドは、LDBM データベースを LDIF (ldif(1M) のマニュアルページを参照) に変換します。
バックアップで作成した LDIF ファイルからディレクトリデータベースを復元するには、ldif2ldbm コマンドを使用します。詳細は、ldif2ldbm(1M) のマニュアルページを参照してください。
たとえば、ディレクトリデータベースを再生成するには、ディレクトリサーバーを停止してから、次のコマンドを実行します。
# ldbmcat id2entry.dbb > /usr/tmp/filename # rm /var/SUNWconn/ldap/dbm/* # ldif2ldbm -j 10 -i /usr/tmp/filename |
ディレクトリデータベースを再生成する場合は、ディレクトリサーバーを停止しなければなりません。
ディレクトリサーバーが NIS サーバーでもある場合は、dsypinstall(1M) スクリプトを使って NIS マップを再作成する必要があります。その後ディレクトリサーバーを再起動できます。
ログディレクトリ (デフォルトでは、/var/opt/SUNWconn/ldap/log) には、 8 つのログファイル (dsserv.log、dsradius.log、dsweb.log、dsnmpserv.log、dsnmprad.log、 dsserv_admin.log、dspush.log、dspull.log) があります。ログファイルが最大のサイズ (デフォルトでは 500K バイト) に達すると、.1 の接尾辞で別のログファイルが作成されます。次にこのログファイルが最大サイズに達すると、.2 の接尾辞で新しいログファイルが作成されます。以下、.9 まで同様に作成されます。つまり、500K バイトのログファイルを最大 40 個まで作成できます。
このログファイルの仕組みでは大量のディスク容量が使われることがあるため、不要になったログファイルは削除してください。
NIS サービスや RADIUS サービスの構成、またはこれらのサービスのマッピングファイル (/etc/opt/SUNWconn/ldap/current にある nis.mapping と radius.mapping) を変更したら、dejasync コマンドを実行する必要があります。それによって、これらの変更が Deja ツールに認識されます。dejasync コマンドを実行すると、Deja.properties ファイルが変更されます。
さらに、NIS サービスを初期化したときにも dejasync コマンドを実行する必要があります。それによって、Deja で NIS エントリを管理できるようになります。