Sun WebServer のインストール

第 2 章 管理サーバーの設定

Sun WebServer 管理コンソールは、ブラウザを使って Sun WebServer のインスタンスおよびサイトをグラフィカル環境で安全に管理できるツールです。このコンソールを動作させるには、管理サーバーを動作させなければなりません。以下の作業の中にはコマンド行から実行できるものもありますが、管理コンソールを使うことを強くお勧めします。

この章では、管理サーバーを起動する前に、何を設定する必要があるかについて説明します。

管理サーバーアクセス制御

サーバー管理者を定義する realm を指定する必要があります。デフォルトの realm 名は、serverAdmin です。また、ユーザー名やパスワードの情報源は HTPASSWD です。ユーザーの情報源は、ユーザーリストが HTPASSWD ユーティリティで作成されるかシステム上のユーザー情報から作成されるかを決定します。

管理サーバーの realm 情報を変更するには root でなければなりません。

少なくとも 1 人のユーザーが realm を変更できるよう、少なくとも 1 人の realm 管理者を必要とします。

デフォルト領域の使用
  1. ユーザー adminserverAdmin という realm の管理者として作成します。


    # htrealm add -r serverAdmin -u admin
    Setting password for the user admin. Password:
    Confirm Password:
    
  2. ユーザー admin に realm の管理特権を割り当て、ユーザー admin が後で他のユーザーを作成できるようにします。


    # htrealm add -r serverAdmin -u admin -A
    
サーバー管理 realm の新規作成

異なる realm を使用したり serverAdmin のユーザー情報源を変更するには、以下の手順に従います。

  1. 現在の serverAdmin 定義を削除します。


    # htrealm delete -r serverAdmin
    
  2. 新しい realm を作成します。

    realm ソースは HTPASSWD または UNIXSYS です。


    # htrealm add -r serverAdmin -s UNIXSYS
    
  3. 既存の realm ユーザーを realm 管理者として指定します。以後、そのユーザーは、 realm を削除または変更する権限を得ます。


    # htrealm add -r serverAdmin -u userName -A
    
  4. serverAdmin 以外の realm 名を使用した場合、/etc/http/access.conf のアクセス制御を自分の realm 名に置き換える必要があります。

  5. access.conf および htrealm の詳細ヘルプについては、access.conf(4) および htrealm(1m) マニュアルページを参照してください。

管理サーバーポート

管理サーバーは デフォルトではポート 2380 を使用しますが、Sun WebServer 管理サーバーには、どのポートでも指定できます。デフォルトのポートを変更するには、管理サーバーの構成ファイル (/usr/http/admin_server/conf/admin.httpd.conf) を編集して port {} ブロックのポート番号を変更してください。管理サーバーがすでに動作している場合は、新しいポートを使用するには管理サーバーを再起動しなければなりません。

デフォルトのポート {}ブロックを以下に示します。

port 2380 {...
}

管理サーバーの起動

管理サーバーを起動するには、次のように -a オプションを付けて htserver start を実行します。


# htserver start -a
admin : Started successfully.

サーバーが動作しているかを確認するには、htserver list コマンドを使用します。admin という名前のサーバーインスタンスのプロセス ID が表示されている場合は、サーバーが動作中です。


# htserver list
Instance : admin         Enabled : Yes         pid : 29159
Config file : /usr/http/admin_server/conf/admin.httpd.conf

管理サーバーの停止時やリブート時に管理サーバーを自動的に再起動させたい場合は、管理サーバーを有効にしなければなりません。管理サーバーが有効になると、htserver start が引数なしで実行していても再起動されます。

サーバーを有効にするには、以下のコマンドを入力します。


# htserver enable -a
 admin: Enabled.

htserver の詳細は、htserver(1m) マニュアルページを参照してください。

Sun WebServer 管理コンソールの使用

Sun WebServer 管理コンソールを使用すると、サーバーの設定を変更したり、管理できます。

Sun WebServer 管理コンソールを使用するには
  1. HotJavaTM を開きます。

  2. URL http://hostname:port/admin/admin.html にアクセスします。

    サイト管理については、任意のサーバー構成画面上でフォルダリストを開いて Web サイトを選択するか、または以下の URL に直接アクセスしてください。

    http://hostname:port:admin/admin.html?server:site

    この URL は、「サーバー属性」画面上で開きます。