Sun WebServer 管理コンソールは、ブラウザを使って Sun WebServer のインスタンスおよびサイトをグラフィカル環境で安全に管理できるツールです。このコンソールを動作させるには、管理サーバーを動作させなければなりません。以下の作業の中にはコマンド行から実行できるものもありますが、管理コンソールを使うことを強くお勧めします。
この章では、管理サーバーを起動する前に、何を設定する必要があるかについて説明します。
アクセス制御 : 管理者を作成し、Sun WebServer 管理コンソールへのアクセス権を与える。管理コンソールが動作したら、実行中の管理コンソールから別の管理者も作成できる
ポート : 管理サーバーが動作するポートを指定します。デフォルトのポートは、2380
管理サーバーの起動 : 管理サーバーをルートとして起動する (htserver start -a と指定する)
サーバー管理者を定義する realm を指定する必要があります。デフォルトの realm 名は、serverAdmin
です。また、ユーザー名やパスワードの情報源は HTPASSWD
です。ユーザーの情報源は、ユーザーリストが HTPASSWD
ユーティリティで作成されるかシステム上のユーザー情報から作成されるかを決定します。
管理サーバーの realm 情報を変更するには root
でなければなりません。
少なくとも 1 人のユーザーが realm を変更できるよう、少なくとも 1 人の realm 管理者を必要とします。
ユーザー admin
を serverAdmin
という realm の管理者として作成します。
# htrealm add -r serverAdmin -u admin Setting password for the user admin. Password: Confirm Password: |
ユーザー admin
に realm の管理特権を割り当て、ユーザー admin
が後で他のユーザーを作成できるようにします。
# htrealm add -r serverAdmin -u admin -A |
異なる realm を使用したり serverAdmin
のユーザー情報源を変更するには、以下の手順に従います。
現在の serverAdmin
定義を削除します。
# htrealm delete -r serverAdmin |
新しい realm を作成します。
realm ソースは HTPASSWD
または UNIXSYS
です。
# htrealm add -r serverAdmin -s UNIXSYS |
既存の realm ユーザーを realm 管理者として指定します。以後、そのユーザーは、 realm を削除または変更する権限を得ます。
# htrealm add -r serverAdmin -u userName -A |
serverAdmin
以外の realm 名を使用した場合、/etc/http/access.conf のアクセス制御を自分の realm 名に置き換える必要があります。
access.conf および htrealm の詳細ヘルプについては、access.conf(4) および htrealm(1m) マニュアルページを参照してください。
管理サーバーは デフォルトではポート 2380 を使用しますが、Sun WebServer 管理サーバーには、どのポートでも指定できます。デフォルトのポートを変更するには、管理サーバーの構成ファイル (/usr/http/admin_server/conf/admin.httpd.conf) を編集して port {}
ブロックのポート番号を変更してください。管理サーバーがすでに動作している場合は、新しいポートを使用するには管理サーバーを再起動しなければなりません。
デフォルトのポート {}
ブロックを以下に示します。
port 2380 {... }
管理サーバーを起動するには、次のように -a オプションを付けて htserver start を実行します。
# htserver start -a admin : Started successfully. |
サーバーが動作しているかを確認するには、htserver list コマンドを使用します。admin
という名前のサーバーインスタンスのプロセス ID が表示されている場合は、サーバーが動作中です。
# htserver list Instance : admin Enabled : Yes pid : 29159 Config file : /usr/http/admin_server/conf/admin.httpd.conf |
管理サーバーの停止時やリブート時に管理サーバーを自動的に再起動させたい場合は、管理サーバーを有効にしなければなりません。管理サーバーが有効になると、htserver start が引数なしで実行していても再起動されます。
サーバーを有効にするには、以下のコマンドを入力します。
# htserver enable -a admin: Enabled. |
htserver の詳細は、htserver(1m) マニュアルページを参照してください。
Sun WebServer 管理コンソールを使用すると、サーバーの設定を変更したり、管理できます。