Sun Visual WorkShop C++ は、コンパイル、構築、ブラウズ、編集、デバッグ、パフォーマンスチューニングなどの主要な開発作業を緊密に統合した開発環境を提供しています。この環境を利用して、ソフトウェアの開発を短期間で簡単に行うことができます。
Sun Visual WorkShop C++ は、Sun WorkShop、Sun(TM) WorkShop(TM) コンパイラ C++ および C、マルチスレッド開発ツール、Sun WorkShop TeamWare、Sun WorkShop Visual の GUI 構築ツールで構成されています。
Sun WorkShop の統合プログラミング環境では、充実したグラフィカルツールを利用して、C++ や C アプリケーションを作成したり保守したりできます。
図 1-1 は、Sun WorkShop の各種ツールと、ツールを使った作業内容を示しています。Sun WorkShop のツールは、個別に利用するほか、組み合わせて利用することもできます。
GUI ベースのデバッガ プログラムの実行を制御し、一時停止させたプログラムの状態を調べることができます。
標本アナライザ アプリケーションプログラムのパフォーマンスを測定、記録し、パフォーマンスを向上させることができます。
ブラウザ コードの階層がわかりやすく表示されるため、コードベースを簡単に検索できます。
ファイルマージ用ツール 2 つのテキストファイルを読み込み、並べて表示するため、ファイルの比較が簡単です。
3 つの統合エディタ XEmacs、Emacs (Mule)、vi の中から、ソースコードの記述や変換に使用するエディタを選択することができます。
make ユーティリティ 変更したソースファイルのコンパイル処理を自動化し、分散させます。このため、コードのコンパイルが簡便化されます。
Sun WorkShop Compilers C++ には、次の機能が組み込まれています。この機能を活用して、高性能の C++ アプリケーションを構築することができます。
インクリメンタルリンカー (ild) リンク時間を短縮します。
Tools.h++ 7.0.7 と Tools.h++ 8.0 のクラスライブラリ
Sun WorkShop Memory Monitor メモリー問題を解決します。
このほか、C++ 言語機能が改善されて、次の点で ISO C++ 標準規格をサポートするようになりました。
標準 C++ ライブラリ
名前空間
ブール型
Koenig lookup
可変メンバー
型名
テンプレートのデフォルトパラメータ
マルチスレッド開発ツール (SPARC プラットフォームでのみ使用可能) の並列化機能を利用して、プログラムのパフォーマンスを解析したり、パフォーマンスを向上させたりできます。マルチスレッド開発ツールには、次の機能があります。
自動並列化 C コンパイラを使用する
並列化されたループのパフォーマンスを解析する
ANSI C のソースコードを解析して、データの競合やデッドロックを検出する
Sun WorkShop TeamWare のコード管理ツールでは、Sun WorkShop ツールと C++ 言語処理系の機能を、GUI を使って視覚的に操作することができます。このため、開発チームの連携作業が簡単になり、結果的にソフトウェアの開発期間が短縮されます。Sun WorkShop TeamWare の GUI で実行できる作業には、ソースコードのバージョン管理、リリースの管理、リリースの統合があります。
Sun WorkShop Visual を使用すると、高度なアプリケーションを短期間で簡単に作成することができます。また、GUI のデザインを確認しながら構築や変更の作業を行うことができます。こうしてデザインが完成すると、C++、C、Java(TM) による移植性の高いオブジェクト指向のコードが自動生成されます。