このマニュアルでは、Sun(TM) Visual WorkShop(TM) C++ の機能について概説します。このマニュアルの目的は、製品の既知の機能と新しい機能を示し、製品全体の概要を紹介することです。機能の詳細については、それぞれのマニュアルを参照してください。
このマニュアルは、Sun Visual WorkShop C++ を初めて使用するアプリケーション開発者を対象としています。説明内容を理解するためには、Solaris(TM) のオペレーティング環境と UNIX コマンドに関する実際的な知識が必要です。
このマニュアルは次の章から構成されています。
第 1 章「Sun Visual WorkShop C++ の概要」 Sun Visual WorkShop C++ に組み込まれている各ツールの概要と、それぞれの関連性について説明します。
第 2 章「構築とコンパイル」 構築やコンパイルのプロセスについて説明します。
第 3 章「編集とブラウズ」 エディタについて説明します。また、ブラウザの利点についても説明します。
第 4 章「デバッグとチューニング」 デバッグ用ツールとパフォーマンス用ツールについて説明します。
第 5 章「GUI の構築」 WorkShop Visual GUI ツールについて説明します。
第 6 章「ソースコードの管理」 TeamWare のコード管理ツールの利点について説明します。
用語集 このマニュアルで使用する単語や語句をとりあげ、その定義について説明します。
Solaris の最新リリースの名前は Solaris 7 ですが、コード名、パス名 (パッケージのパス名など) には Solaris 2.7 または SunOS 5.7 という名前が含まれていることがあります。その場合は、Solaris 2.7 または SunOS 5.7 を含む名前をそのまま使用してください。
Sun(TM) WorkShop(TM) のマニュアルの内容は、Solaris 2.5.1、Solaris 2.6、Solaris 7 オペレーティングシステムのいずれかを実行する以下のプラットフォームを対象としています。
SPARC(TM) プラットフォーム
x86 プラットフォーム x86 とは、Intel の Intel 80386、Intel 80486、Pentium またはその同等品を意味します。
x86 とは、Pentium、Pentium Pro、Pentium II プロセッサおよび、これらと互換性のある AMD および Cyrix 製のマイクロプロセッサチップを含む、Intel 8086 マイクロプロセッサチップ群を意味しています。このマニュアルでは、これらすべてのプラットフォームアーキテクチャを総称して x86 と呼んでいます。特定のプラットフォームに固有の事項には、「SPARC プラットフォーム」または「x86 プラットフォーム」と記述しています。
このリリースの Sun WorkShop には、オンラインマニュアル以外に新しい形式のマニュアルが用意されています。詳細は、以下のいずれかを参照してください。
オンラインヘルプ - 様々な作業と内容に関する情報を参照できる、新しいヘルプシステムです。ヘルプを参照するには、「ヘルプ」から「ヘルプの目次」を選択します。すべての Sun WorkShop ウィンドウで「ヘルプ」メニューを使用することができます。
Sun WorkShop ドキュメント - オンラインマニュアルのセットです。このセットの中に、Sun WorkShop に関するマニュアルがすべて含まれており、AnswerBook2 または (ユーザーの環境に応じた) HTML ブラウザを使って利用することができます。
リリースノート - Sun WorkShop に関する一般的な情報およびソフトウェアの制限やバグに関する情報が記載されています。リリースノートを参照するには、「ヘルプ」から「リリースノート」を選択します。
このマニュアルは、Sun Visual WorkShop C++ 製品に含まれる各種ツールについて簡単に説明したものです。マニュアルセットには、このマニュアルのほかに次のマニュアルが含まれています。
『C++ ユーザーズガイド』 - C++ コンパイラのコマンド行オプションと使用方法について説明しています。
『C++ プログラミングガイド』 - テンプレートや例外処理、および FORTRAN 77 とのインタフェースに関係する内容について説明しています。
『C++ 移行ガイド』 - C++ コンパイラのリリース間での相違点について説明しています。
『C++ ライブラリ・リファレンス』 - iostream ライブラリについて説明しています。
『Tools.h++ 7.0 ユーザーズガイド』 - プログラムの効率を高める C++ クラスについて説明しています。
『Tools.h++ 7.0 クラスライブラリ・リファレンスマニュアル』 - Tools.h++ のクラスライブラリの詳細について説明しています。
『数値計算ガイド』 - 浮動小数点演算における数値の精度に関する内容について詳しく説明しています。
『Sun WorkShop クイックインストール』 - インストールに関するマニュアルです。
『Sun WorkShop のインストールとライセンス』 - インストールとライセンスの情報について説明しています。
『Sun WorkShop 入門』 - Sun WorkShop を使用してプログラムを開発する方法について説明しています。
『dbx コマンドによるデバッグ』 - dbx コマンドを使ってプログラムをデバッグする方法について説明しています。
『プログラムのパフォーマンス解析』 - ループツール、ループレポート、ロック lint ユーティリティなどのプロファイルツールの使用方法と、標本アナライザを使用してプログラムのパフォーマンスを高める方法について説明しています。
『Sun WorkShop TeamWare ユーザーズガイド』 - Sun WorkShop TeamWare のコード管理ツールの使用方法について説明しています。
『Sun WorkShop Performance Library Reference』(英語のみ) - コンピュータによる線形代数とフーリエ変換の計算に使用するサブルーチンと関数からなるライブラリについて説明しています。
次の Solaris 関連のマニュアルにも役立つ情報が記載されています。
『リンカーとライブラリ』 - リンクとライブラリについて説明しています。
『プログラミングユーティリティ』 - 開発者向けに、SunOS(TM) システムに内蔵されている特殊なプログラミングツールについて説明しています。
Web サイト docs.sun.com では、サンの技術文書をオンラインでご覧になれます。 docs.sun.com にあるマニュアルの内容を参照したり、特定のタイトルや用語を含む マニュアルを検索することもできます。URL は http://docs.sun.com/ です。
Sun WorkShop に関するマニュアルは、(他社製マニュアルを除いて) AnswerBook2 ソフトウェアを使用して参照することもできます。このソフトウェアは、システムの管理者がインストールの時点で AnswerBook2 形式のマニュアルをインストールしていればご利用いただけます (インストールされていない場合は、システム管理者にお問い合わせいただくか、『Sun WorkShop クイックインストール』の第 3 章を参照してインストールしてください)。AnswerBook2 の使用法の詳細については、『Sun WorkShop クイックインストール』の第 6 章または Solaris のインストール関連のマニュアルを参照するか、ご使用の環境のシステム管理者にお問い合わせください。
Solaris 2.5.1 上で AnswerBook2 形式のマニュアルを参照するには、その前にサンの Web ページから AnswerBook2 文書サーバーソフトウェアをダウンロードする必要があります。詳細については『Sun WorkShop クイックインストール』の第 6 章を参照してください。
このマニュアルで使用している書体と記号について説明します。
表 P-1 このマニュアルで使用している書体と記号
書体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コーディング例。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 machine_name% You have mail. |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して表わします。 |
machine_name% su Password: |
AaBbCc123 またはゴシック |
コマンド行の可変部分。実際の名前または実際の値と置き換えてください。 |
rm filename と入力します。 rm ファイル名 と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『SPARCstorage Array ユーザーマニュアル』 |
「 」 |
参照する章、節、または、強調する語を示します。 |
第 6 章「データの管理」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
¥ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合、バックスラッシュは、継続を示します。 |
machinename% grep '^#define ¥ XV_VERSION_STRING' |
シェルプロンプトの例を以下に示します。
表 P-2 シェルプロンプト
シェル |
プロンプト |
---|---|
UNIX の C シェル |
machine_name% |
UNIX の Bourne シェルと Korn シェル |
machine_name$ |
スーパーユーザー (シェルの種類を問わない) |
# |