コンパイルオプションの最適な組み合わせを選択し、実行速度を最適化します。
このオプションは、コンパイラオプションの最適な組み合わせを選択して実行速度を向上するマクロです。
-fast オプションの基準は コンパイラの種類 (C、C++、FORTRAN 77、Pascal) によって異なります。詳細は、各コンパイラのマニュアルを参照してくだい。
このオプションは、次のコンパイラオプションを組み合せて、多くのアプリケーションのパフォーマンスを最大にします。
オプション |
SPARC |
x86 |
---|---|---|
-dalign |
○ |
|
-fns |
○ |
|
-fsimple |
○ |
|
-ftrap=%none |
○ |
○ |
-nofstore |
|
○ |
-xlibmil |
○ |
○ |
-xlibmopt |
○ |
○ |
-O4 |
○ |
○ |
-xtarget=native |
○ |
○ |
-fast オプションは、-fast 以降に指定されているオプションに影響する可能性のあるオプションに展開されます。
このコード生成オプション、最適化レベル、インラインテンプレートファイルの使用よりも、その後で指定するフラグの方が優先されます。ユーザーの指定した最適化レベルは、以前に設定された最適化レベルを無効にします。
-fast オプションには -fns -ftrap=%none が含まれているため、このオプションによってすべてのトラップが無効になります。
次のコンパイラコマンドでは、最適化レベルは -x03 になります。
demo% CC -fast -xO3
次のコンパイラコマンドでは、最適化レベルは -x04 になります。
demo% CC -xO3 -fast
IEEE 標準の浮動小数点演算を使用しているプログラムには、-fast を指定しないでください。計算結果が違ったり、プログラムが途中で終了する、あるいは予期しない SIGFPE シグナルが発生する可能性があります。
以前の SPARC リリースでは -fast マクロに -fnonstd が含まれていましたが、このリリースでは含まれていません。-fast では、非標準浮動小数点モードは初期化されません。『数値計算ガイド』と ieee_sun(3M) のマニュアルページを参照してください。
-dalign、 -fns、 -fsimple、 -ftrap=%none、 -libmil、 -nofstore、 -xO4、 -xlibmopt、 -xtarget=native