Sun Ray 1 appliance では、他のオーディオ機器を接続して、録音および再生を行うことができます。音量は、キーボードまたは「設定」画面から調節します。
Sun Ray 1 appliance では、ヘッドフォン、マイクロフォン、およびライン入力を自動的に検知し、「設定」画面に表示します。また、Sun Ray server software では、8 kHz 〜 48 kHz の任意のサンプリング周波数を使用できます。
Sun キーボードのオーディオキー (図 1-4) を使用して、スピーカおよびヘッドフォンの音量を調節できます。この音量の変更は「設定」画面の表示にも反映されます。たとえば、オーディオ音量を大きくするキー (図 1-4 の項目 3) を押せば、「設定」画面のスライダも変更されます。
解説
消音キー
音量を小さくするキー
音量を大きくするキー
電源コントロールキー
オーディオの消音は、キーボードまたは「設定」画面を使用して実行します。appliance のキーボードにある消音キーを押すと、「設定」画面の表示も変更されます。
Sun Ray server software では、メディアプレーヤや X11 ベルなど、異なるプロトコルに基づく複数のソースを、デスクトップ上で合成して再生します。アプリケーションの再生音量は、デスクトップの音量コントロールには影響しません。Sun Ray server software には、複数の音源 (たとえば、複数のアプリケーションからの音源) を処理できるマスター音量コントローラ (図 1-5) が搭載されています。
解説
ダイレクトアプリケーション音量レベル (たとえば、X11 ベルなど)
Solaris の /dev/audio アプリケーション
Solaris のオーディオデバイスエミュレータの音量コントロール
Sun Ray マスター音量コントローラ
オーディオ出力
Sun Ray 1 appliance のオーディオ出力では、ケースの右側にある内蔵スピーカを使用して、ステレオオーディオ信号をモノラル信号に変換して再生します。スピーカの位置については、図 1-2 を参照してください。
ヘッドフォンを使用してオーディオを再生することもできます (図 1-2)。ヘッドフォンの音量は、「設定」画面または Sun キーボードから調節することができます。キーボードのビープ音は、共通デスクトップ環境 (CDE) から制御できます。詳細は、xset のマニュアルページを参照してください。
録音についての詳細は、録音用のアプリケーションに付属のマニュアルを参照してください。
オーディオのライン入力およびライン出力端子は、appliance の背面にあります。これらのコネクタは、VTR やテープデッキと同様に標準オーディオ出力の録音に使用したり、外部電源方式のスピーカやパワーアンプとの接続に使用できます。
オーディオライン出力のレベルは固定されているので、調節できません。オーディオライン入力のレベルは、「設定」画面から調節できます。
Sun Ray 1 appliance では、さまざまな外付のオーディオデバイスを使用することができます。接続するデバイスについての詳細は、各デバイスに付属のマニュアルを参照してください。
エンドユーザーが Sun Ray 1 appliance にログインする度に、そのセッションに対する $AUDIODEV 環境変数がスクリプトによって自動的に割り当てられます。各セッションに対して 1 つずつ、 utaudio(1) リアルタイムプロセスが割り当てられます。詳細は、audio(7i) のマニュアルページを参照してください。
プログラムが /dev/audio を使用するように設定されている場合は、動的ライブラリ (各セッションの LD_PRELOAD 環境変数によって指定) によって、要求は Sun Ray 1 appliance オーディオデバイスエミュレータにリダイレクトされます。ライブラリについての詳細は、付録 A 「障害追跡」を参照してください。
エミュレートされたオーディオデバイスは、エンドユーザーのセッションを追跡 (デスクトップ間を移動) します。デバイス名は、$AUDIODEV 環境変数に示され、Sun システムのオーディオプログラム間で透過的に解釈されます。現在のデバイスノードは、/tmp/SUNWut/dev/utaudio ディレクトリになります。
/tmp/SUNWut/dev/utaudio ディレクトリは削除しないでください。このディレクトリを削除すると、(utaudio セッションの) 既存のエンドユーザーが擬似デバイスノードを使用できなくなります。このディレクトリツリーは、起動時にすべて再作成されます。
アプリケーションが /dev/audio を使用している場合は、Sun Ray server softwareがオーディオ信号に対して再度適切な経路を指定します。