この節では、マウスの代わりにキーボードを使用して、Solaris Print Manager を操作する方法について説明します。
マウスの代わりにキーボードを使用して、画面の構成要素をアクティブにできます。標準の英数字キーの他に次のキーを利用できます。
Shift、Control、Alt の 3 つの修飾キー
4 つの矢印キー
Delete、Backspace、Home、End、Page Up、Page Down の各キー
修飾キー (Shift、Control、Alt) を押しても文字は入力されません。修飾キーは、他のキーと組み合わせて使用します。
この節で説明する機能は、共通デスクトップ環境 (CDE) バージョン 1.1 と 1.2 で正しく動作することが確認されています。これ以外のウィンドウマネージャでは、マウスを使用しないで操作すると、予想外の結果になる可能性があります。
キーボードフォーカスがあると、次のキーストロークで、Solaris Print Manager のウィンドウや構成要素が有効になります。ほとんどの場合、キーボードフォーカスがある構成要素は点線で囲まれて表示されます。また、編集可能なテキスト構成要素の場合は挿入ポイントが点滅します。
ウィンドウを開くと、キーボードフォーカスは最も論理的な構成要素に割り当てられます。通常、この構成要素は最初に使用する可能性がある構成要素か、ウィンドウの左上にある構成要素です。キーボードフォーカスがボタンに割り当てられている場合もあります。
一般的に、Tab キーを押すと、キーボードフォーカスの位置が主な構成要素間で切り替わります。Shift-Tab キーを押すと、逆の順番で切り替わります。矢印キーを使用すると、構成要素のグループ内でフォーカスを移動させることができます。たとえば、Tab キーを押すと、あるグループ内のボタンから別のグループ内のボタンへとフォーカスが移動します。矢印キーを押すと、グループ内の個々のボタン間でフォーカスが移動します。フォーカスのある要素を選択するには、通常、スペースキーを押します。
次の表で紹介するキーボードナビゲーション操作の一部は、一時的に不完全になったり、実装されていなかったりすることがあります。
表 1-4 キーボードナビゲーション
キー |
使用目的 |
---|---|
Tab |
構成要素間を移動 |
Shift-Tab |
Tab キーとは逆方向に移動 |
左向き矢印 |
1 文字左に移動、または、グループ内の左の構成要素に移動 |
右向き矢印 |
1 文字右に移動、または、グループ内の右の構成要素に移動 |
上向き矢印 |
1 行上に移動、または、グループ内の上の構成要素に移動 |
下向き矢印 |
1 行下に移動、または、グループ内の下の構成要素に移動 |
Page Up |
1 つ上のビューに移動 |
Page Down |
1 つ下のビューに移動 |
Home |
データの冒頭に移動。表では、行の最初の列に移動 |
End |
データの末尾に移動。表では、行の最後の列に移動 |
Enter または Return |
デフォルトのボタンを選択 |
Esc |
メニューやダイアログボックスを変更しないで閉じる |
スペース |
キーボードフォーカスがある構成要素を選択 |
ニーモニックを使用すると、マウスの代わりに、キーボードで Solaris Print Manager のメニューを表示したり、コマンドを選択したりできます。ニーモニックは、メニュータイトル、メニュー項目、コマンドボタンなどに括弧付き文字で表示されています。Alt キーを押しながらこの括弧付き文字のキーを押すと、メニューが表示されたり、コマンドが選択されます。このようなキーボード操作でメニューを表示したとき、その後に押す文字はそのメニューに対する操作とみなされます。
たとえば、「プリンタ (Printer)」メニューを表示して「プリンタへのアクセスを追加 (Add Access to Printer)」メニューを選択するには、Alt-P を押して、次に A を押します。すると、「プリンタへのアクセスを追加 (Add Access to Printer)」が選択されます。Alt-H を押すと、「ヘルプ (Help)」メニューが表示されます。
Solaris Print Manager のダイアログボックス (「ネームサービスを選択 (Selecting Naming Service)」など) にも、ニーモニックがあります。ボタンのニーモニックはボタンのラベルに表示されています。キーボードフォーカスをダイアログボックス内に移動すると、ボタンのニーモニックを押すだけで、そのボタンをアクティブにすることができます。
Solaris Print Manager のダイアログボックスのうち、ボタンを持つものには、それぞれデフォルトボタンがあります。デフォルトボタンは、太い黒の境界線で囲まれていて、フォーカスがダイアログボックス内のどこにあっても Return キーを押すだけで選択できます。
フォーカスが「ネーミングサービスを選択 (Select Naming Service)」ダイアログボックスの「ネームサービス (Naming Service)」メニューなどのコンボボックス内にあるときは、Return キーを押してもデフォルトボタンはアクティブにはなりません。また、Esc キーを押してもメニューは取り消されません。その代わりに、次のようになります。
Return キーを押すと、構成要素が強調表示される
Esc キーを押すと、以前のメニューが表示される
選択可能なボタン間でフォーカスを移動させると、現在フォーカスがあるボタンがデフォルトの選択であることを示す境界線で囲まれます。つまり、ボタンにフォーカスを移動させて、Return キーを押すと、そのボタンが選択されたことになります。Return キーの代わりにスペースキーを押しても、同じことができます。ダイアログ内の別の構成要素にフォーカスを移動すると、元のデフォルトボタンに戻ります。