Sun Cluster 2.2 のシステム管理

論理ホストへの UFS ロギングの追加

フェイルオーバーまたは haswitch(1M) タイムアウトの基準を満たすため、論理ホスト内の UFS ファイルシステムは、すべてロギング UFS システムでなければなりません。ロギング UFS システムにより、高速のスイッチオーバーとテイクオーバーが容易になります。

ロギング UFS ファイルシステムは、ミラー化されたロギングデバイスと UFS マスターファイルシステムを使用して、トランスデバイスを作成することにより設定します。ロギングデバイスと UFS マスターデバイスは共にミラー化する必要があります。

通常、ディスクセット内の各ドライブのスライス 6 は、UFS ログとして使用できます。スライスは、UFS ログサブミラーに使用できます。スライスが希望するログサイズよりも小さい場合は、複数のスライスを連結できます。通常、UFS ログには 100M バイトあたり 1M バイトが適切です (最大 64M バイト)。ログスライスのドライブが、UFS マスターデバイスのドライブと異なることが理想的です。


注 -

UFS ログ用の領域を確保するためにディスクのパーティション分割を再度行う必要がある場合は、シリンダ 0 から始まる最低 2M バイトの既存のスライス 7 を保持してください。スライス 7 は、メタデバイス状態データベースの複製に必要な領域として予約されています。TagFlag フィールドは (format(1M) コマンドで報告されるように)、スライス 7 用に保持する必要があります。TagFlag フィールドは、最初の構成が確立されると、metaset(1M) コマンドにより正しく設定されます。


トランスデバイスが構成された後で、newfs(1M) を使用してトランスデバイス上に UFS ファイルシステムを作成してください。

newfs 処理が終了した後、次の方法に従って論理ホストの vfstab ファイルに UFS ファイルシステムを追加してください。

    /etc/opt/SUNWcluster/conf/hanfs/vfstab.logicalhost ファイルを編集して、管理情報と多重ホスト UFS ファイルシステム情報を更新します。

すべてのクラスタノードの vfstab.logicalhost ファイルに同じ情報が入っていることを確認してください。クラスタ内のすべてのノードで vfstab.logicalhost ファイルを同時に編集するには、cconsole(1) 機能を使用してください。

次に、管理ファイルシステムとその他 4 つの UFS ファイルシステムの情報が入った vfstab.logicalhost ファイルの例を示します。


#device                 device                   mount       FS  fsck  mount mount
 #to mount                to fsck                    point       type pass  all   options#
 /dev/md/hahost1/dsk/d11  /dev/md/hahost1/rdsk/d11 /hahost1    ufs  1     no   -
 /dev/md/hahost1/dsk/d1   /dev/md/hahost1/rdsk/d1  /hahost1/1  ufs  1     no   -
 /dev/md/hahost1/dsk/d2   /dev/md/hahost1/rdsk/d2  /hahost1/2  ufs  1     no   -
 /dev/md/hahost1/dsk/d3   /dev/md/hahostt1/rdsk/d3 /hahost1/3  ufs  1     no   -
 /dev/md/hahost1/dsk/d4   /dev/md/hahost1/rdsk/d4  /hahost1/4  ufs  1     no   -

ファイルシステムが Sun Cluster HA for NFS によって共有される場合は、『Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール』の Sun Cluster HA for NFS についての章で説明されている、NFS ファイルシステムを共有する方法に従ってください。

新しいファイルシステムは、メンバーシップモニターの次の再構成時に自動的にマウントされます。メンバーシップの再構成を強制するには、次のコマンドを使用してください。


# haswitch -r