SPARCstorage Array トレーを取り外す前に、すべての I/O を停止し、トレー内のすべてのドライブを停止する必要があります。ドライブは I/O 要求が出されると自動的に起動するため、ドライブを停止する前にすべての I/O を停止する必要があります。
次に、Solstice DiskSuite 構成で SPARCstorage Array トレーを取り外す手順の概略を示します。
論理ホストをほかのクラスタノードに切り替える
影響を受けるトレーの I/O を停止する
影響を受けるトレー上の複製、ホットスペア、サブミラーを確認する
NVRAM データをフラッシュする (NVRAM が有効になっている場合)
トレーを停止し、取り外す
SPARCstorage Array 全体がサービスの対象となっている場合は、これらの手順をトレーごとに行う必要があります。
次に、Solstice DiskSuite 構成で SPARCstorage Array トレーをサービスから除く詳しい手順を示します。
haswitch(1M) コマンドを使用して、影響を受けた論理ホストの所有権をほかのノードに切り替えます。
phys-hahost1# haswitch phys-hahost1 hahost1 hahost2 |
取り外す SPARCstorage Array トレーに、複数の論理ホストに含まれるディスクが搭載されている場合があります。このような場合は、このトレーを使用しているディスクを含むすべての論理ホストの所有権を、クラスタ内の別のノードに切り替えてください。後でディスクを停止する場合には、luxadm(1M) コマンドを使用します。この例では、haswitch(1M) コマンドで論理ホストを phys-hahost1 に切り替えることにより、phys-hahost2 が管理機能を実行できるようにしています。
影響を受けるすべての論理ホストで metastat(1M) コマンドを実行し、取り外されるトレー上のスライスを含むすべてのサブミラーを確認します。
phys-hahost1# metastat -s disksetname |
影響を受けるトレー上にコンポーネント (スライス) が存在するサブミラーの I/O を停止します。
この作業には、サブミラーをオフラインにする metaoffline(1M) コマンドを使用してください。metadetach(1M) コマンドでも I/O を停止できますが、同期をとり直す手間が増えます。
トレー上のサブミラーがオフラインになると、対応するミラーは片方向のミラー化だけを行うようになります。つまり、データの冗長性は確保されなくなります (3 重のミラーにはこの問題はありません)。ミラーをオンラインに戻すと、自動的に同期がとり直されます。
影響を受けるすべてのサブミラーがオフラインになっている間、トレーの I/O は停止します。
metadb(1M) コマンドを使用して、トレー上の複製を確認します。
トレーの交換時に使用できるように、metadb(1M) の出力を保存してください。
metahs(1M) コマンドを使用して、使用できるホットスペアデバイスと対応するサブミラーを確認します。
トレーの交換時に使用できるように、metahs(1M) の出力を保存してください。
NVRAM が有効な場合は、適切なコントローラ、トレー、ディスクに NVRAM データをフラッシュします。
phys-hahost1# luxadm sync_cache pathname |
NVRAM データがフラッシュされたことを示す確認メッセージが表示されます。NVRAM データのフラッシュについては、「NVRAM のフラッシュとパージ」を参照してください。
luxadm stop コマンドを使用して、トレーを停止します。
トレーのロックライトが消えた後、トレーを取り外し、必要な作業を行なってください。
phys-hahost1# luxadm stop c1 |