Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール

Sun Cluster HA for Sybase のインストールの準備

この節の説明に従って、Sun Cluster ノードに Sun Cluster HA for Sybase をインストールする準備をしてください。

Sun Cluster HA for Sybase のインストール場所の選択

Sybase のバイナリは、物理ホストのローカルディスクにインストールすることも、あるいは共有多重ホストディスク (論理ホスト) にインストールすることもできます。インストール場所を決定するには、表 6-1 を参考にしてください。

表 6-1 Sybase のインストール場所の比較

インストール場所 

長所 

短所 

多重ホストディスク 

  • コピーを 1 つだけ保守すればよいため管理が容易。

  • 冗長性が犠牲になる。

  • 場合によっては、可用性が犠牲になることもある。

  • スイッチオーバーが発生した場合、あるいは Sybase のバイナリを誤って削除した場合、サーバーが使用できなくなる。

  • ミラー化が必要なため、2 倍のディスク空間が必要になる。

ローカルディスク 

  • すべてのノードにコピーが存在するため冗長性が向上する。

  • 複数のコピーを保守する必要があるため、管理上のオーバーヘッドが大きくなる。

多重ホストディスクに Sybase のサーバーをインストールする場合は、すべてのノードの /var/opt/sybase に Sybase クライアントをインストールする必要があります。ローカルディスクに Sybase のサーバーをインストールする場合、Sybase クライアントをインストールする必要はありません。

/etc/nsswitch.conf ファイルの設定

スイッチオーバーやフェイルオーバーの場合にデータサービスを正しく起動および停止するには、/etc/nsswitch.conf ファイルを次のように設定する必要があります。

Sun Cluster HA for Sybase を実行する論理ホストをマスターできる各ノードにおいて、/etc/nsswitch.conf ファイルの group には次のエントリの 1 つが必要です。

group:
 group:		 	files
 group:		 	files [NOTFOUND=return] nis
 group:		 	files [NOTFOUND=return] nisplus

Sun Cluster HA for Sybase は、データベースサーバーを起動および停止するときに su user コマンドを使用します。

この設定により、パブリックネットワークの障害のためにクラスタノード上でネットワーク情報ネームサービスが利用できなくなったときに、su user コマンドは NIS や NIS+ を参照しなくなります。

Sun Cluster HA for Sybase 用の多重ホストディスクの構成

Solstice DiskSuite を使用している場合は、Sun Cluster HA for Sybase が UFS ロギングあるいはミラー化 raw メタデバイスを使用するように構成できます。メタデバイスの構成についての詳細は、付録 B 「Solstice DiskSuite の構成」 を参照してください。

Sun StorEdge Volume Manager を使用している場合は、Sun Cluster HA for Sybase が VxFS ロギングあるいは raw デバイスを使用するように構成できます。詳細は、Sun StorEdge Volume Manager のマニュアルを参照してください。