Tivoli サーバーおよび管理ノードは、Sun Cluster 製品をインストールして構成した後でインストールしてください。Tivoli 製品は、Tivoli デスクトップユーティリティまたはシェルコマンドを使用してインストールできます。Tivoli の詳細なインストール手順については、Tivoli のマニュアルを参照してください。
この手順は、Sun Cluster をインストール、構成して、ファイルシステムと論理ホストの構成を終えてから行なってください。
Sun Cluster を起動して、論理ホストが Tivoli をインストールする物理ホストによってマスターされていることを確認します。
この例では phys-hahost1 が物理ホスト、hahost1 と hahost2 が論理ホストです。
phys-hahost1# haswitch phys-hahost1 hahost1 hahost2 |
Tivoli のインストール準備スクリプトの WPREINST.SH を実行します。
WPREINST.SH スクリプトは、Tivoli の CD-ROM に収録されています。このスクリプトは、指定されたディレクトリから Tivoli の CD-ROM へのリンクを作成します。
Tivoli サーバーをインストールし、論理ホスト上の、Tivoli コンポーネント用のディレクトリ位置を指定します。
論理ホストに関連付けられた多重ホストディスクに Tivoli サーバーをインストールしてください。
Tivoli GUI または Tivoli のコマンドを使用して、Tivoli サーバーおよび管理ノードをインストールできます。Tivoli のコマンド行インタフェースを使用する場合は、環境変数の DOGUI を no に設定する必要があります。
次の例では、論理ホスト上の、TME バイナリとライブラリ、TME サーバーデータベース、マニュアルページ、メッセージカタログ、X11 リソースファイル用のディレクトリ位置を指定しています。
phys-hahost1# ./wserver -c cdrom_path -a $WLOCALHOST -p ¥ /hahost1/d1/Tivoli! BIN=/hahost1/d1/Tivoli/bin! ¥ LIB=/hahost1/d1/Tivoli/lib! ALIDB=/hahost1/d1/Tivoli! ¥ MAN=/hahost1/d1/Tivoli/man! ¥ APPD=/hahost1/d1/Tivoli/X11/app-defaults! ¥ CAT=/hahost1/d1/Tivoli/msg_cat! CreatePaths=1 |
Tivoli のパッチをインストールします。
適用可能なパッチについては、Tivoli のマニュアルを参照するか、ご購入先に問い合わせてください。Tivoli のマニュアルの説明に従って、インストールしてください。
(省略可能) Tivoli 環境のディレクトリ名を変更し、マスターになる可能性のある他のすべての論理ホストにそのディレクトリをコピーします。
他のインストールでディレクトリが上書きされないよう、Tivoli 環境のディレクトリ名を変更してください。その後、Tivoli サーバーをインストールする、マスターになる可能性のある他のすべての論理ホストに Tivoli 環境のディレクトリをコピーしてください。
phys-hahost1# mv /etc/Tivoli /etc/Tivoli.hahost1 phys-hahost1# tar cvf /tmp/tiv.tar /etc/Tivoli.hahost1 phys-hahost1# rcp /tmp/tiv.tar phys-hahost2:/tmp phys-hahost2# tar xvf /tmp/tiv.tar |
パスを設定してから、Tivoli デーモンをいったん停止して、再起動します。
setup_env.sh スクリプトを使用して、パスを設定してください。デフォルトのポート番号は 94 です。
phys-hahost1# . /etc/Tivoli.hahost1/setup_env.sh phys-hahost1# odadmin shutdown phys-hahost1# oserv -H hahost1 -p port_number -k $DBDIR |
(省略可能) 2 つ目の論理ホストに Tivoli 管理ノードのインスタンスをインストールします。
例:
phys-hahost1# wclient -c cdrom_path -I -p hahost1-region ¥ BIN=/hahost2/d1/Tivoli/bin! LIB=/hahost2/d1/Tivoli/lib! ¥ DB=/hahost2/d1/Tivoli! MAN=/hahost2/d1/Tivoli/man! ¥ APPD=/hahost2/d1/Tivoli/X11/app-defaults! ¥ CAT=/hahost2/d1/Tivoli/msg_cat! CreatePaths=1 hahost2 |
(省略可能) Tivoli 環境のディレクトリ名を変更し、マスターになる可能性のある他のすべての論理ホストにそのディレクトリをコピーします。
他のインストールでディレクトリが上書きされないよう、Tivoli 環境のディレクトリ名を変更してください。その後、Tivoli サーバーをインストールした、マスターになる可能性のある他のすべての論理ホストに Tivoli 環境のディレクトリをコピーしてください。
phys-hahost1# mv /etc/Tivoli /etc/Tivoli.hahost2 phys-hahost1# tar cvf /tmp/tiv.tar /etc/Tivoli.hahost2 phys-hahost1# rcp /tmp/tiv.tar phys-hahost2:/tmp phys-hahost2# tar xvf /tmp/tiv.tar |
/etc/services ファイルを編集します。
Tivoli インスタンスの、マスターになる可能性のあるすべての物理ホスト上の /etc/services ファイルに次のエントリを追加します。Tivoli 用のデフォルトのポート番号は 94 です。
objcall port_number/tcp |
Tivoli が正しくインストールされたことを確認します。
Sun Cluster HA for Tivoli を構成する前に、Tivoli サーバーと Tivoli 管理ノードのインスタンス、検証に使用する Tivoli 管理ノードが正しくインストールされていることを確認してください。
phys-hahost1# . /etc/Tivoli.hahost1/setup_env.sh phys-hahost1# odadmin odlist phys-hahost1# wping hahost1 phys-hahost1# wping hahost2 |
setup_env.sh ファイルは、1 つ目の論理ホストからのみ実行してください。2 つ目の論理ホストから setup_env.sh ファイルを実行すると、odadmin コマンドや wping コマンドが正しく実行されません。
Tivoli サーバー上に管理ユーザーを作成し、正しくアクセス権を設定します。
Tivoli ユーザーインタフェースを使用して、ユーザーID が root、グループ ID が root の管理者を作成し、user、admin、senior、super 権限を付与してください。これにより、wping コマンドによる検証が可能になります。
Tivoli サーバーまたはサーバーデーモンを停止します。
デーモンは、クラスタを起動するか、マスター間で論理ホストが切り替えられるときに、Sun Cluster によって自動的に再起動されます。odadmin を初めて実行すると、TME サーバーが停止します。再び odadmin を実行すると、管理ノードが停止します。
phys-hahost1# odadmin shutdown phys-hahost1# . /etc/Tivoli.hahost2/setup_env.sh phys-hahost1# odadmin shutdown |
「Sun Cluster HA for Tivoli のインストールと構成」に進んで、Sun Cluster HA for Tivoli データサービスを登録、インストールしてください。