hasap_dbms による依存関係の設定が必要になるのは、同じ論理ホスト内のデータサービスの起動および停止順序を指定する場合だけです。異なる複数の論理ホスト上に構成されたデータサービスの依存関係を設定することはできません。
Sun Cluster HA for SAP と同じ論理ホスト上に Sun Cluster HA for Oracle または Sun Cluster HA for NFS を構成している場合は、そのデータサービスに対する Sun Cluster HA for SAP の依存関係を設定してください。このような依存関係は、hasap_dbms コマンドを使用して設定したり、削除したりすることができます。依存関係は、サービスの起動および停止順序に影響します。Sun Cluster HA for Oracle あるいは Sun Cluster HA for NFS は、常に、Sun Cluster HA for SAP を起動する前に起動します。同様に、Sun Cluster HA for SAP は、他のデータサービスを停止する前に停止します。
Sun Cluster HA for SAP と同じ論理ホスト上に Sun Cluster HA for Oracle または Sun Cluster HA for NFS を構成していない場合は、hasap_dbms コマンドを使用しないでください。
データサービスの依存関係を設定するには、後述する hasap_dbms コマンドの 1 つを使用します。
hasap_dbms コマンドは、Sun Cluster HA for SAP が登録されていて、オフ状態のときにだけ使用できます。このコマンドは、1 つのノード (クラスタのメンバーになっているノード) 上でのみ実行してください。詳細は、hasap_dbms(1M) のマニュアルページを参照してください。
CCD に行を追加できない、あるいは CCD を更新できないことを示すことを示すエラーが hasap_dbms(1M) コマンドから返された場合は、その原因として、別のクラスタユーティリティも CCD を更新しようとしていることが考えられます。このエラーが発生した場合は、正しく実行されるまで hasap_dbms(1M) を再実行してください。hasap_dbms(1M) コマンドが正しく実行されたら、hareg -q sap コマンドを実行することによって、更新された CCD に必要な行がすべて含まれていることを確認してください。
hareg(1M) コマンドからエラーが返された場合は、まず、hasap_dbms -f コマンドを実行することによって、元のメソッドのタイムアウト値を復元してください。次に、hasap_dbms -r コマンドを実行することによって、デフォルトの依存関係を復元してください。両方のコマンドが正常終了したら、元の hasap_dbms(1M) コマンドを再実行して、新しい依存関係とメソッドのタイムアウト値を設定します。詳細は、hasap_dbms(1M) のマニュアルページを参照してください。
次のコマンドの 1 つを使用して、データサービスの依存関係を設定します。
同じ論理ホスト上で Sun Cluster HA for NFS と Sun Cluster HA for SAP だけを使用している場合は、次のコマンドを使用します。
# /opt/SUNWcluster/ha/sap/hasap_dbms -d nfs |
同じ論理ホスト上で Sun Cluster HA for Oracle と Sun Cluster HA for SAP だけを使用している場合は、次のコマンドを使用します。
# /opt/SUNWcluster/ha/sap/hasap_dbms -d oracle |
同じ論理ホスト上で Sun Cluster HA for Oracle と Sun Cluster HA for NFS、Sun Cluster HA for SAP を使用している場合は、次のコマンドを使用します。
# /opt/SUNWcluster/ha/sap/hasap_dbms -d oracle,nfs |
次のコマンドを使用して、Sun Cluster HA for SAP に設定した依存関係を確認します。
# hareg -q sap -D |
Sun Cluster HA for SAP に対して設定した依存関係は、hasap_dbms -r コマンドを使用して削除できます。このコマンドを実行すると、Sun Cluster HA for SAP に対して設定されているすべての依存関係が削除されます。
hasap_dbms コマンドは、Sun Cluster HA for SAP が登録されていて、オフ状態のときにだけ使用できます。このコマンドは、1 つのノード (クラスタのメンバーになっているノード) 上でのみ実行してください。詳細は、hasap_dbms(1M) のマニュアルページを参照してください。
CCD に行を追加できない、あるいは CCD を更新できないことを示すことを示すエラーが hasap_dbms(1M) コマンドから返された場合は、その原因として、別のクラスタユーティリティも CCD を更新しようとしていることが考えられます。このエラーが発生した場合は、正しく実行されるまで hasap_dbms(1M) を再実行してください。hasap_dbms(1M) コマンドが正しく実行されたら、hareg -q sap コマンドを実行することによって、更新された CCD に必要な行がすべて含まれていることを確認してください。
hareg(1M) コマンドからエラーが返された場合は、まず、hasap_dbms -f コマンドを実行することによって、元のメソッドのタイムアウト値を復元してください。次に、hasap_dbms -r コマンドを実行することによって、デフォルトの依存関係を復元してください。両方のコマンドが正常終了したら、元の hasap_dbms(1M) コマンドを再実行して、新しい依存関係とメソッドのタイムアウト値を設定します。詳細は、hasap_dbms(1M) のマニュアルページを参照してください。