Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール

SAP に対するデータサービスの依存関係の設定

hasap_dbms による依存関係の設定が必要になるのは、同じ論理ホスト内のデータサービスの起動および停止順序を指定する場合だけです。異なる複数の論理ホスト上に構成されたデータサービスの依存関係を設定することはできません。

Sun Cluster HA for SAP と同じ論理ホスト上に Sun Cluster HA for Oracle または Sun Cluster HA for NFS を構成している場合は、そのデータサービスに対する Sun Cluster HA for SAP の依存関係を設定してください。このような依存関係は、hasap_dbms コマンドを使用して設定したり、削除したりすることができます。依存関係は、サービスの起動および停止順序に影響します。Sun Cluster HA for Oracle あるいは Sun Cluster HA for NFS は、常に、Sun Cluster HA for SAP を起動する前に起動します。同様に、Sun Cluster HA for SAP は、他のデータサービスを停止する前に停止します。


注意 - 注意 -

Sun Cluster HA for SAP と同じ論理ホスト上に Sun Cluster HA for Oracle または Sun Cluster HA for NFS を構成していない場合は、hasap_dbms コマンドを使用しないでください。


SAP にデータサービスの依存関係を設定するには

データサービスの依存関係を設定するには、後述する hasap_dbms コマンドの 1 つを使用します。


注 -

hasap_dbms コマンドは、Sun Cluster HA for SAP が登録されていて、オフ状態のときにだけ使用できます。このコマンドは、1 つのノード (クラスタのメンバーになっているノード) 上でのみ実行してください。詳細は、hasap_dbms(1M) のマニュアルページを参照してください。



注意 - 注意 -

CCD に行を追加できない、あるいは CCD を更新できないことを示すことを示すエラーが hasap_dbms(1M) コマンドから返された場合は、その原因として、別のクラスタユーティリティも CCD を更新しようとしていることが考えられます。このエラーが発生した場合は、正しく実行されるまで hasap_dbms(1M) を再実行してください。hasap_dbms(1M) コマンドが正しく実行されたら、hareg -q sap コマンドを実行することによって、更新された CCD に必要な行がすべて含まれていることを確認してください。

hareg(1M) コマンドからエラーが返された場合は、まず、hasap_dbms -f コマンドを実行することによって、元のメソッドのタイムアウト値を復元してください。次に、hasap_dbms -r コマンドを実行することによって、デフォルトの依存関係を復元してください。両方のコマンドが正常終了したら、元の hasap_dbms(1M) コマンドを再実行して、新しい依存関係とメソッドのタイムアウト値を設定します。詳細は、hasap_dbms(1M) のマニュアルページを参照してください。


  1. 次のコマンドの 1 つを使用して、データサービスの依存関係を設定します。

    同じ論理ホスト上で Sun Cluster HA for NFS と Sun Cluster HA for SAP だけを使用している場合は、次のコマンドを使用します。

    # /opt/SUNWcluster/ha/sap/hasap_dbms -d nfs
    

    同じ論理ホスト上で Sun Cluster HA for Oracle と Sun Cluster HA for SAP だけを使用している場合は、次のコマンドを使用します。

    # /opt/SUNWcluster/ha/sap/hasap_dbms -d oracle
    

    同じ論理ホスト上で Sun Cluster HA for Oracle と Sun Cluster HA for NFS、Sun Cluster HA for SAP を使用している場合は、次のコマンドを使用します。

    # /opt/SUNWcluster/ha/sap/hasap_dbms -d oracle,nfs
    
  2. 次のコマンドを使用して、Sun Cluster HA for SAP に設定した依存関係を確認します。

    # hareg -q sap -D
    

SAP に対するデータサービスの依存関係を削除するには

Sun Cluster HA for SAP に対して設定した依存関係は、hasap_dbms -r コマンドを使用して削除できます。このコマンドを実行すると、Sun Cluster HA for SAP に対して設定されているすべての依存関係が削除されます。


注 -

hasap_dbms コマンドは、Sun Cluster HA for SAP が登録されていて、オフ状態のときにだけ使用できます。このコマンドは、1 つのノード (クラスタのメンバーになっているノード) 上でのみ実行してください。詳細は、hasap_dbms(1M) のマニュアルページを参照してください。



注意 - 注意 -

CCD に行を追加できない、あるいは CCD を更新できないことを示すことを示すエラーが hasap_dbms(1M) コマンドから返された場合は、その原因として、別のクラスタユーティリティも CCD を更新しようとしていることが考えられます。このエラーが発生した場合は、正しく実行されるまで hasap_dbms(1M) を再実行してください。hasap_dbms(1M) コマンドが正しく実行されたら、hareg -q sap コマンドを実行することによって、更新された CCD に必要な行がすべて含まれていることを確認してください。

hareg(1M) コマンドからエラーが返された場合は、まず、hasap_dbms -f コマンドを実行することによって、元のメソッドのタイムアウト値を復元してください。次に、hasap_dbms -r コマンドを実行することによって、デフォルトの依存関係を復元してください。両方のコマンドが正常終了したら、元の hasap_dbms(1M) コマンドを再実行して、新しい依存関係とメソッドのタイムアウト値を設定します。詳細は、hasap_dbms(1M) のマニュアルページを参照してください。


  1. 次のコマンドを使用して、Sun Cluster HA for SAP に対して設定されているすべての依存関係を削除します。

    # /opt/SUNWcluster/ha/sap/hasap_dbms -r
    
  2. 次のコマンドを使用して、Sun Cluster HA for SAP に設定されている依存関係を確認します。

    # hareg -q sap -D