Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール

疑似デバイスメジャー番号の管理

NFS のフェイルオーバー中にクライアント上で「stale file handle (無効なファイルハンドル)」エラーが発生しないようにするには、すべてのクラスタノード上で、vxio ドライバが同じ疑似デバイスメジャー番号を持つようにします。インストールを完了すると、この番号は、/etc/name_to_major ファイルに含まれます。次の手順に従って、疑似デバイスメジャー番号を確認して変更してください。

疑似デバイスメジャー番号を確認するには (SSVM)

  1. すべてのノード上で疑似デバイスメジャー番号を確認します。

    たとえば、次のコマンドを入力します。

    # grep vxio /etc/name_to_major
    vxio 45
  2. すべてのノード上で疑似デバイス番号が同じでない場合は、システム上のすべての活動を停止し、/etc/name_to_major ファイルを編集して、すべてのクラスタノード上で番号を同一にします。

    各ノードについて、/etc/name_to_major ファイル内の番号が固有であることを確認してください。この作業を素早く行う方法として、各ノード上の /etc/name_to_major ファイルから最大割り当て番号を探し出してから、それらの番号の最大値を求めて、1 を加え、その合計値を vxio ドライバに割り当てます。

  3. 番号を変更したら、ただちにシステムを再起動します。

  4. (省略可能) システムからディスクグループエラーが報告され、クラスタが起動しない場合は、次の作業を行う必要があります。

    1. 関係するサブディスクについて、vxedit(1M) コマンドを使用して、「failing」フィールドの設定を「off」に変更します。詳細は、vxedit(1M) のマニュアルページを参照してください。

    2. すべてのボリュームが有効で、動作中であることを確認します。

疑似デバイスメジャー番号を変更するには (SSVM)

  1. SSVM の upgrade_start スクリプトを使用して、ルートディスクのカプセル化を解除します。

    upgrade_start スクリプトは、SSVM の CD-ROM の /Tools/scripts ディレクトリに含まれています。このスクリプトは、1 つのノードからだけ実行してください。次の例の CDROM_path は、SSVM の CD-ROM のこのツールへのパスです。

    phys-hahost1# CDROM_path/Tools/scripts/upgrade_start
    
  2. ノードを再起動します。

  3. /etc/name_to_major ファイルをエディタで開いて、適切なエントリ (例: /dev/vx/{dsk,rdsk,dmp,rdmp}) を削除します。

  4. ノードを再起動します。

  5. 次のコマンドを実行します。

    phys-hahost1# vxconfigd -k -r reset
    
  6. SSVM の upgrade_finish スクリプトを使用して、再びルートディスクをカプセル化します。

    upgrade_finish スクリプトは、SSVM の CD-ROM の /Tools/scripts ディレクトリにあります。

    phys-hahost1# CDROM_path/Tools/scripts/upgrade_finish
    
  7. ノードを再起動します。