この節では、多重ホスト VxFS ファイルシステムを構成する手順を説明しています。NFS が共有するファイルシステムを構成する場合は、第 11 章「Sun Cluster HA for NFS の構成と管理」を参照してください。
mkfs(1M) コマンドを使用して、ボリューム上にファイルシステムを作成します。
ディスクグループに対して mkfs(1M) コマンドを実行するには、ボリュームを含むディスクグループの所有権が必要になることがあります。そのためには、vxdg(1M) コマンドを使用して、ディスクグループを動作中のノードにインポートします。
phys-hahost1# vxdg import diskgroup |
HA 管理ファイルシステム用のマウントポイントを作成します。
phys-hahost1# mkdir /logicalhost |
HA 管理ファイルシステムをマウントします。
phys-hahost1# mount /dev/vx/dsk/diskgroup/diskgroup-stat/logicalhost |
手順 1b で作成したデータサービスファイルシステム用のマウントポイントを作成します。
phys-hahost1# mkdir /logicalhost/volume |
/etc/opt/SUNWcluster/conf/hanfs ディレクトリを作成します。
/etc/opt/SUNWcluster/conf/hanfs/vfstab.logicalhost を作成、編集して、管理ファイルシステムと多重ホスト VxFS ファイルシステムの情報を更新します。
ディスクグループの使用可能マスターであるすべてのノードの vfstab.logicalhost ファイル内に、すべてのディスクグループ用のエントリが含まれていることを確認してください。また、すべての vfstab.logicalhost ファイルに同じ情報が含まれていることを確認してください。cconsole(1) 機能を使用することによって、クラスタ内の全ノード上の vfstab.logicalhost ファイルを同時に編集できます。
下記は、/etc/vfstab.logicalhost ファイルの例です。管理ファイルシステムと別の 2 つの VxFS ファイルシステムを示しています。dg1 はディスクグループ名、hahost1 は論理ホスト名です。
/dev/vx/dsk/dg1/dg1-stat /dev/vx/rdsk/dg1/dg1-stat /hahost1 vxfs - yes - /dev/vx/dsk/dg1/vol_1 /dev/vx/rdsk/dg1/vol_1 /hahost1/vol_1 vxfs - yes - /dev/vx/dsk/dg1/vol_2 /dev/vx/rdsk/dg1/vol_2 /hahost1/vol_1 vxfs - yes - |
手順 3 でマウントした HA 管理ファイルシステムをマウント解除します。
phys-hahost1# umount /logicalhost |
ディスクグループをエクスポートします。
ファイルシステムを作成する前に vxdg(1M) コマンドを使用して、動作中のノード上のディスクグループの所有権を取得した場合は、ファイルシステムの作成を完了した後で所有権を放棄します。
phys-hahost1# vxdg deport diskgroup |
ディスクグループのデフォルトマスターにディスクグループをインポートします。
特定のディスクグループのデフォルトマスターである動作中のノードからディスクグループを作成、構成する方法が最も簡単です。
各ディスクグループは、-t オプションを使用してデフォルトマスターにインポートします。-t オプションは重要です。-t オプションは、次回の起動時にインポートが持続するのを防止します。
phys-hahost1# vxdg -t import diskgroup |
(省略可能) ファイルシステムを NFS で共有可能にする場合は、第 11 章「Sun Cluster HA for NFS の構成と管理」を参照します。