Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール

クラスタのパーティション化の防止 (SSVM と CVM)

2 ノードのクラスタ

2 ノードのクラスタでインターコネクト接続が失われた場合、両方のノードは、相手からのハートビートが得られなくなったことにより、クラスタメンバーシップ内のローカルノードだけでクラスタ再構成プロセスを開始しようとします。構成済み定足数デバイスの予約に最初に成功したノードが、クラスタの唯一の残りのメンバーとして留まります。定足数デバイスの予約に失敗したノードは、終了します。

障害が発生したインターコネクトを修復することなく、終了したノードを起動しようとすると、残りのノードと通信できず、そのノードは自身をクラスタの唯一のノードとみなすため、定足数デバイスを予約しようとします。定足数デバイスは、すでにもう一方のノードによって予約されているため、この試みは失敗します。結果的に、この動作は、パーティション化されたノードが独自のクラスタを形成するのを防ぎます。

3 ノードまたは 4 ノードのクラスタ

端末集配信装置 (TC) によってリセット要求が発行された結果、4 ノードのクラスタから 1 つのノードが切り離された場合、残りのクラスタノードの中には、定足数デバイスを予約できないものが出てきます。これは、残りのノードのいずれか1つが予約することによって、残りの 2 つの正常なノードが定足数デバイスにアクセスできなくなるためです。パーティション化されたノード上で誤って scadmin startcluster コマンドを実行した場合、そのノードは別のノードと通信できないため、独自のクラスタを形成してしまいます。事実上、パーティション化されたノードが独自のクラスタを形成するのを防ぐ定足数デバイスの予約はありません。

3 ノードまたは 4 ノードのクラスタ構成では、Sun Cluster は、定足数方式ではなく、クラスタ全体のロック (ノードロック) 機能に助けを求めます。この機構では、クラスタの TC または SSP の未使用ポートが利用されます (構内全体のクラスタには、複数の TC が使用される)。インストールでは、このノードロック機能用に TC または SSP を選択してください。この情報は、CCD に格納されます。クラスタがアクティブな間、すなわち、最初のノードが正しく新しいクラスタを形成してから、最後のノードがクラスタから切り離されるまで、このロックは、常にクラスタメンバーの 1 つが保持します。ロックを保持しているノードで問題が発生した場合、ロックは自動的に別のノードに移されます。

ノードロックの働きはただ 1 つ、票割れ状態のときに、管理者のエラーによって新しいクラスタが起動されるのを防ぐことです。


注 -

クラスタに最初に結合するノードがノードロックを取得できない場合、そのノードは終了します。クラスタの 2 つ目以降のノードがノードロックを取得できなくても、ノードの障害やノードの終了が発生することはありません。


ノードロックは、次のように機能します。