ディスクグループは、1 つ以上のデータサービス用のデータを保持します。一般に、データサービスは他のデータサービスと論理ホストを共有するため、それらデータサービスのフェイルオーバーはまとめて行われます。特定の 1 つのデータサービスが他のデータサービスから独立してフェイルオーバーできるようにするには、そのデータサービスにだけ 1 つの論理ホストを割り当てて、他のデータサービスと論理ホストを共有できないようにします。
インストールおよび構成では、すべての論理ホストに対して次の項目を設定する必要があります。
デフォルトマスター - どの論理ホストも、それが接続される任意の物理ホストによって潜在的にマスターされることができます。
HA 管理ファイルシステム - 管理ファイルシステムに対する論理ホスト上のマウント先です。詳細は、「多重ホストディスク上のファイルシステム配置計画」を参照してください。
vfstab ファイル名 - 論理ホストは、それぞれに vfstab ファイルを使用して、ファイルシステム情報を格納する必要があります。一般に、このファイル名は vfstab.logicalhost です。
ディスクグループ - ディスクグループにはそれぞれ専用の名前を付けます。取り決めでは、ディスクグループ名と論理ホスト名は同じですが、ディスクグループに別の名前を付けることもできます。
付録 A 「構成ワークシートと構成例」 の論理ホストワークシートを使用して、これらの情報を記録してください。
論理ホストの構成を計画するにあたっては、次のことを考慮してください。
データサービスによって CPU やメモリーに多大の負荷がかからない場合は、単独でスイッチオーバーをしても、負荷均衡の利点は得られません。
N+1 構成の負荷均衡には注意してください。データサービスによって CPU あるいはメモリーに多大の負荷がかかる場合は、ホットスタンバイノードにかかる作業負荷を制限するようにします。ホットスタンバイノードに大きな負荷がかかると、アクティブノードで問題が発生した場合のテイクオーバー能力に影響が出ます。
データサービスソフトウェアが比較的安定していて、高速に起動する場合は、単独でフェイルオーバーしても、可用性の点で大きな利点は得られません。
ディスクグループ 1 つにつき少なくとも 1 つのミラー化ペアドライブが必要なため、わずかなディスク空間しか利用しないデータサービスを独立した論理ホストに配置すると、大量のディスク空間の浪費になります。
論理ホスト数が多くなるに従って、管理作業の負担が増えます。