Solaris Resource Manager と Sun Cluster は、どのような順序でもインストールできます。どのインストール手順に従うかは、以下の節を参照してください。
Solaris Resource Manager は、通常、システム管理者がインストールと設定を行います。しかし、Sun Cluster はかなり複雑であるため、通常は Sun Service の専門家がインストールを実行します。インストールの手順を計画するときには、この点を考慮してください。
既存の Sun Cluster に Solaris Resource Manager をインストールする場合は、次の点を考慮してください。
Solaris Resource Manager をインストールする前に、すべてのノードに Sun Cluster をインストールする必要があり、またクラスタは停止している必要があります。各ノードで scadmin stopnode コマンドを実行して、クラスタメンバーシップモニターを停止します。クラスタの起動と停止の詳細については、『Sun Cluster 2.2 のシステム管理』の第 4 章を参照してください。
すべてのノードに Solaris Resource Manager をインストールするには、Solaris Resource Manager のマニュアルで説明しているインストール手順に従います。クラスタに Sun Enterprise 10000 マシンがある場合、Solaris Resource Manager の機能が必要な各ドメインに、Solaris Resource Manager をインストールしなければなりません。
Solaris Resource Manager のインストール手順では、各ノードを再起動する必要があります。Solaris Resource Manager のインストール時でも、アプリケーションを継続的に利用できるようにするには、1 つのノードごとにインストールを実行しなければなりません。そして、ノードに Solaris Resource Manager をインストールする前に、ノードのすべてのアプリケーションをバックアップノードにスイッチオーバーしてください。
Solaris Resource Manager のリミットデータベースファイル (/var/srm/srmDB) はすべてのノードで一致する必要はありません。『Solaris Resource Manager 1.1 のシステム管理』の「Sun Cluster 2.2 環境における Solaris Resource Manager の構成」を参照してください。
2 ノードの Sun Cluster に Solaris Resource Manager をインストールする場合、30 分もかかりません。インストールの実行時間は、ノード数、ファイルシステム数、およびシステムの処理速度によって変わります。
上記以外には、特別な条件はありません。
すでに Solaris Resource Manager があるノードに Sun Cluster をインストールする場合は、次の点を考慮してください。
すべてのノードに Sun Cluster をインストールする場合、Sun Cluster のマニュアルで説明しているインストール手順に従います。
Solaris Resource Manager の構成ファイル (/var/srm/srmDB) はすべてのノードで一致する必要はありません。『Solaris Resource Manager 1.1 のシステム管理』の「Sun Cluster 2.2 環境における Solaris Resource Manager の構成」を参照してください。
インストールの実行時間は、ノード数、ファイルシステム数、およびシステムの処理速度によって変わります。Solaris Resource Manager がすでにインストールされていても、Sun Cluster のインストール時間は長くなりません。
上記以外には、特別な条件はありません。
最初の段階で Solaris Resource Manager と Sun Cluster を同時にインストールする場合、どのような順序でもインストールできます。インストールを始める前に、このマニュアルで説明している Solaris Resource Manager のインストール手順と、『Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール』で説明している Sun Cluster のインストール手順を参照してください。
2 つの製品のインストール作業を一部同時に進めることで、再起動の回数を減らし、インストールの合計時間を短縮できます。2 つの製品のインストール時に考慮すべき点を次の表に示します。
次の表には、省略可能な作業の概要を示します。インストールを始める前に、両製品の詳しいインストール手順を参照してください。
作業 | 参考資料 |
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Sun Cluster の管理ワークステーションを用意して、このワークステーションに Sun Cluster クライアントソフトウェアをインストールします。 | 『Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール』の第 3 章の「管理ワークステーションの準備をして、クライアントソフトウェアをインストールするには」 |
すべてのクラスタノードに Sun Cluster サーバーソフトウェアをインストールします。 | 『Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール』の第 3 章の「サーバーソフトウェアをインストールするには」 |
クラスタにおいて、ソフトウェアディレクトリパス、IP アドレス、および SCI を設定します。Sun Cluster パッチをインストールしますが、再起動しません。 | 『Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール』の第 1 章の「Sun Cluster がサポートする構成」 |
すべてのクラスタノードに Solaris Resource Manager をインストールして、すべてのノードを再起動します。 | 「パッケージのインストール」 |
クラスタの構成を終了します。 | 『Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール』の第 1 章「Sun Cluster がサポートする構成」 |