Solaris Resource Manager 1.1 製品は以下のパッケージから構成されています (他の言語のローカリゼーションパッケージも含まれています)。これらのパッケージには、Solaris Resource Manager を使用するために必要なソフトウェアとマニュアル類、その他のファイルがすべて含まれています。
表 1-4 Solaris Resource Manager 1.1 のパッケージ
パッケージ |
説明 |
オペレーティングシステム |
SUNWsrma |
『Solaris Resource Manager 1.1 Collection』 (英語版 AnswerBook2) |
Solaris 2.6 (SPARC 版) Solaris 7 (SPARC 版) |
SUNWsrmb |
Solaris Resource Manager 1.1 のユーザーコマンド |
Solaris 2.6 (SPARC 版) Solaris 7 (SPARC 版) |
SUNWsrmm |
Solaris Resource Manager 1.1 の英語版マニュアルページ |
Solaris 2.6 (SPARC 版) Solaris 7 (SPARC 版) |
SUNWsrmr |
Solaris Resource Manager 1.1 のライブラリおよびシステムユーティリティ |
Solaris 2.6 (SPARC 版) Solaris 7 (SPARC 版) |
SUNWab2r, SUNWab2s, SUNWab2u |
Solaris AnswerBook2 v1.4 文書サーバー |
Solaris 2.6 (SPARC 版) Solaris 7 (SPARC 版) |
SUNWjesrr |
Solaris Resource Manager のコマンドの日本語メッセージ |
Solaris 2.6 (SPARC 版) Solaris 7 (SPARC 版) |
SUNWjesrm |
Solaris Resource Manager の日本語版マニュアルページ |
Solaris 2.6 (SPARC 版) Solaris 7 (SPARC 版) |
SUNWjsrma |
『Solaris Resource Manager Collection - Japanese』(日本語版 AnswerBook2) |
Solaris 2.6 (SPARC 版) Solaris 7 (SPARC 版) |
パッケージをインストールするには、次の手順に従います。
Solaris Resource Manager をインストールするシステムにログインして、スーパーユーザーになります。
$ su Password: # |
システムをシングルユーザーシステム管理モードにします。
# shutdown -i 1 |
Sun Enterprise 10000 サーバーの場合、この操作は必要ありません。
CD がマウントされたディスクに移動します。
# cd /cdrom/cdrom0 |
Sun Enterprise 10000 サーバーの場合は、ディレクトリに移動する前に CD-ROM ドライブが内蔵されている SSP から、CD を NFSTM でマウントする必要があります。
# mkdir -p /cdrom/cdrom0 # mount -F nfs ssp:/cdrom/cdrom0 /cdrom/cdrom0 # cd /cdrom/cdrom0
CD-ROM が正しくマウントされているかどうかを調べるには、ディレクトリのリストを表示して、次のファイルがあることを確認します。
# ls Copyright SolarisResourceManager_1.1 Installer Uninstaller README_en |
製品のインストールツールの Installer を起動します。
システムにパッケージがすでにインストールしてある場合は、「インストール時の問題」を読んでから、次に進んでください。
# ./Installer |
最初に 2 つのパッケージ (SUNWsrmb、SUNWsrmr) がインストールされます。進行状況を示す、次のようなメッセージが表示されます。
Installing.....Solaris Resource Manager 1.1 (SRM) Processing package instance <SUNWsrmb> from </cdrom/srm_1_1/SolarisResourceManager_1.1/Sol_7/sparc/Product/locale/C> Solaris Resource Manager (sparc) 1.1,REV=1999.05.12.16.30 Copyright 1999 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved. Copyright 1999 Sun Microsystems, Inc. Tous droits reserves. ## Executing checkinstall script. Found Kernel Patch 106541 with Rev >= 04 Using as the package base directory. ## Processing package information. ## Processing system information. ## Verifying package dependencies. ## Verifying disk space requirements. ## Checking for conflicts with packages already installed. ## Checking for setuid/setgid programs. |
Sun コンソール画面など日本語が表示できない端末で実行する場合、ロケール設定が ja になっていると文字が読めなくなります。この場合、以下のようにして Installer を実行してください。
# env LANG=C ./Installer
スーパーユーザー特権で実行する必要があるスクリプトが含まれているパッケージであることを示す警告が表示されます。このスクリプトはパッケージの通常のインストール作業に使用されるもので、正しくソフトウェアをインストールするのに必要ですから、インストールを継続する場合は y を入力します。
This package contains scripts which will be executed with super-user permission during the process of installing this package. Do you want to continue with the installation of <SUNWsrmb> [y,n,?] y |
システムのパッケージのインストール中に、インストールに関するいろいろなメッセージが表示されます。パッケージのインストールは 1、2 分で完了します。
Installing Solaris Resource Manager as <SUNWsrmb> ## Installing part 1 of 1. /usr/srm/bin/liminfo /usr/srm/bin/limreport /usr/srm/bin/srmkill /usr/srm/bin/srmstat /usr/srm/bin/srmuser /usr/srm/lib/limdaemon /usr/srm/sbin/limadm /usr/srm/sbin/srmadm /usr/srm/unsupport/passwd_lnodes /usr/srm/unsupport/schedtree [ verifying class ] |
最初の 2 つのパッケージのインストールが完了すると、次のメッセージが表示されます。
Installation of <SUNWsrmr> was successful. |
インストール中に画面に表示される情報をよく読み、指示に従って作業を行なってください。間違えた場合は、Installer コマンドが終了するのを待ってから、Uninstaller を使用して、いったん Solaris Resource Manager を削除し、システムを元の状態に戻してください。その後、手順 5 の説明に従い、再度ソフトウェアをインストールします。
SUNWsrmm、SUNWab2r、SUNWab2s、SUNWab2u、および SUNWsrma パッケージをインストールするようメッセージが表示されます。これらのパッケージをインストールする場合は、それぞれのメッセージに対して y を入力します。
AnswerBook 文書サーバーをインストールするオプションを選択した場合は、ファイルの一部がすでにシステムにインストールされていて、別のパッケージによって使用されていること、また属性に変更が加えられることを示す警告メッセージがプロンプトに表示されます。このプロンプトに y を入力して、Solaris Resource Manager に提供されている新しい AnswerBook 文書サーバーをインストールするオプションを選択してください。
新しいサーバーは、Solaris 2.6 および Solaris 7 両方の AnswerBook コレクションと互換性があります。
インストール中にエラーなどの問題が発生した場合は、第 4 章「問題の解決」を参照してください。パッケージが正しくインストールされなかった場合は、システム設定作業に進まないでください。
ローカリゼーション版では、さらに以下のような必要言語に関するプロンプトが表示されます。日本語版を選択するには、Japanese に対して y を、その他に対して n を入力してください。なお、日本語版の AnswerBook をインストールするにはあらかじめ AnswerBook 文書サーバーを選択している必要があります。
Install Japanese version SRM Product, Man Pages & AB now [y|n] Install French version SRM Product, Man Pages & AB now [y|n] Install Korean version SRM Product, Man Pages & AB now [y|n] Install Chinese version SRM Product, Man Pages & AB now [y|n]
SUNWsrmr パッケージのインストール中に、srmidle、srmlost、srmother の (idle、lost、other の l ノードに対する) 3 つの特殊なユーザー情報が作成されます。
ユーザー名 |
ユーザー ID |
---|---|
srmidle |
41 |
srmlost |
42 |
srmother |
43 |
次のコマンドを入力して、これらのユーザー ID がシステムの既存のユーザー ID と衝突していないことを確認します。
# /usr/bin/egrep 41¥|42¥|43 /etc/passwd |
衝突している場合は、パスワードファイル (/etc/passwd) とシャドウファイル (/etc/shadow) のユーザー ID を変更してください。
これらの特別なユーザーには、ホームディレクトリやログインアクセスは必要ありません。名前の srmlost および srmidle は、推奨するデフォルト名です。必要ならば、別の名前を使用することができます。そのためには、/etc/init.d/init.srm 内の LostLnode および IdleLnode の設定を追加することによって、デフォルト名を無効にします。srmother はシステムによって割り当てられる名前で、変更することはできません。
システムを再起動します。再起動中にエラーが発生した場合は、そのメッセージ (特にデバイスドライバの設定に関係するメッセージ) を書き留めておいてください。
# reboot |
Solaris Resource Manager を有効にした状態でシステムを初めて起動すると、必要な初期設定が自動的に行われます。この初期設定では、システムに登録されているユーザー用のパスワードファイルを走査することによって、新しい Solaris Resource Manager データベースが作成され、完了するまでに多少時間がかかることがあります。この間、画面には次のようなメッセージが表示されます。
SunOS Release 5.7 Version Generic [UNIX(R) System V Release 4.0] Copyright (c) 1983-1999, Sun Microsystems, Inc. Solaris Resource Manager v1.1b3 (allocated 266 lnodes) configuring network interfaces: le0. Hostname: patchtest-4m Configuring the /devices directory Configuring the /dev directory Configuring the /dev directory (compatibility devices) The system is coming up. Please wait. Enabling Solaris Resource Manager v1.1. SRM database '/var/srm/srmDB' not present - creating empty database SRM - creating user lnodes; may take a while uid 37 Solaris Resource Manager v1.1 Enabled. ... The system is ready. |
システムが起動し、コンソールからログインすると、次のようなメッセージが表示されます。
Last login: Mon Mar 3 08:40:09 on console Sun Microsystems Inc. SunOS 5.7 |
再起動中あるいはログインしているときにエラーなどの問題が発生した場合は、第 4 章「問題の解決」を参照してください。