Solaris Resource Manager 1.1 のインストール

インストールの準備

Solaris Resource Manager をインストールする前に既存システムのパックアップをとっておいてください。

必要なパッチ

Solaris Resource Manager 1.1 を SPARC 版 Solaris 2.6 - 5/98 にインストールする前に、次のパッチをインストールしてください。

これらのパッチは、http://sunsolve.sun.com およびご購入先から入手することができます。

動的な再構成を Sun EnterpriseTM 3000、Sun Enterprise 3500、Sun Enterprise 4000、Sun Enterprise 4500、Sun Enterprise 5000、Sun Enterprise 5500、Sun Enterprise 6000、または Sun Enterprise 6500 システムにおいて行う予定がある場合は、3.2.22 版以上の CPU PROM で実行する必要があります。これよりも低いバージョンの CPU PROM でシステムが実行されている場合、103346-22 以降のパッチをダウンロードして、パッチの README ファイルの説明に従ってインストールしてください。Solaris Resource Manager 1.1 をインストールする前に、このパッチをシステムにインストールしておく必要があります。

Solaris 7 - 5/99 リリースには、KU パッチ 106541-04 が組み込まれています。このパッチには、Solaris 7 環境で Solaris Resource Manager を使用できるようにするカーネルの機能強化が含まれています。使用しているリリースのパッチが将来更新された場合は、システムにこの更新版をインストールすることを推奨します。

必要なディスク容量

表 1-1 を参考に、システムで Solaris Resource Manager を実行するために必要なおおよそのディスク容量を求め、必要なディスク容量を確保できているかどうかを確認してください。

表 1-1 必要なディスク容量

ボリューム: / (ルート)

サイズ (K バイト)

/platform/sun4?/kernel 内のシステム拡張

216 

/etc 内の構成ファイル

62 

/ (ルート) ボリュームの合計

260 

ボリューム: /usr/lib

138 

/usr/lib 内のライブラリ

2152 

ボリューム: /usr

 

/usr/lib/class/SHR 内のクラスファイル

36 

/usr/srm 内のソフトウェア

235 

/usr ボリュームの合計

271 

ボリューム: /var

 

/var/srm/srmDB 内の l ノードデータベース

計算方法: システムのユーザー数に 2K バイトをかけます。たとえば、ユーザーが 200 人であれば、400K バイトが必要です。

 

システムファイルに加えられる変更

Solaris Resource Manager をインストールすると、次のシステムファイルが変更されます。

表 1-2 追加または変更されるシステムファイル

追加されるファイル

/dev/srmdrv [インストール後の再起動で作成されます。]

/etc/init.d/init.srm

/etc/rc0.d/K52srm

/etc/rc1.d/K52srm

/etc/rc2.d/S10srm

/etc/srm/limconf

/etc/srm/nolnode

/etc/system.noshrload

/kernel/drv/srmdrv

/kernel/drv/srmdrv.conf

/kernel/misc/srmlim

/kernel/sched/SHR

/usr/lib/srm/liblim.so

/usr/lib/srm/liblim.so.1

/usr/lib/srm/srmscru

/usr/srm/lib/limdaemon

/usr/srm/bin/liminfo

/usr/srm/bin/limreport

/usr/srm/bin/srmkill

/usr/srm/bin/srmstat

/usr/srm/bin/srmuser

/usr/srm/sbin/limadm

/usr/srm/sbin/srmadm

表 1-3 追加または変更されるシステムファイル (続き)

追加されるファイル (続き)

/usr/lib/class/SHR/SHRdispadmin

/usr/lib/class/SHR/SHRpriocntl

/usr/lib/security/pam_srm.so

/usr/lib/security/pam_srm.so.1

更新されるファイル

/etc/devlink.tab

/etc/pam.conf

/etc/passwd

/etc/shadow

/etc/system

更新されないファイル [有用ですが、サポートされていないファイルです。]

/usr/srm/unsupport/passwd_lnodes

/usr/srm/unsupport/schedtree

CD-ROM からのインストール

CD-ROM ドライブに Solaris Resource Manager 1.1 CD を挿入します。Solaris ボリュームマネージャ (vold(1M) を参照) によって、ファイルシステムに自動的に CD-ROM がマウントされます。


注 -

Sun Enterprise 10000 サーバーの場合は、次の節の手順に従ってください。


Sun Enterprise 10000 サーバー上での CD のマウント

Sun Enterprise 10000 サーバーには、直接接続された CD-ROM ドライブは付属していません。その代わりに、SSP (System Service Processor) に CD-ROM ドライブが内蔵されています。このため、Sun Enterprise 10000 サーバーの場合、CD 上のソフトウェアが関係するインストールでは、次の 2 つの追加作業が必要になります。

  1. SSP の CD-ROM ドライブに Solaris Resource Manager 1.1 CD を挿入します。

  2. SSP でスーパーユーザーになり、CD-ROM を共有します。


    ssp# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0
    

Sun Enterprise 10000 システムはドメインに分けられ、それぞれのドメインは独自のサーバーとして活動して、それぞれの Solaris 環境を実行します。これは、Solaris Resource Manager 1.1 の機能をもたせようとするドメインすべてに Solaris Resource Manager をインストールする必要があることを意味します。このマニュアルでは「システム」とは、Sun Enterprise 10000 サーバーの「ドメイン」のことです。


注 -

プラットフォームのすべてのドメインに Solaris Resource Manager をインストールする必要はありません。Solaris Resource Manager のサービスを必要とするドメインにだけインストールしてください。