C++ ユーザーズガイド |
はじめに
このマニュアルでは、Sun WorkShopTM 6 C++ コンパイラの使用方法を説明し、コマンド行オプションについての詳細な情報を記載します。このマニュアルは C++ および SolarisTM/UNIX® に関する実用的な知識を持つプログラマを対象にしています。
マルチプラットフォーム対応
この Sun WorkShop リリースは、Solaris 2.6、7、および 8 のオペレーティング環境 (SPARCTM プラットフォームおよび Intel プラットフォーム) をサポートしています。
注 - IA アーキテクチャとは、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon プロセッサおよび、これらと互換性のある AMD および Cyrix 製のマイクロプロセッサチップを含む、Intel 32 ビットプロセッサアーキテクチャを意味しています。
Sun WorkShop 開発ツールへのアクセス方法
Sun WorkShop 製品コンポーネントとマニュアルページは標準ディレクトリ
/usr/bin
および/usr/share/man にはインストールされません。そのため PATH
およびMANPATH 環境変数を変更して
Sun WorkShopコンパイラとツールにアクセスできるようにする必要があります。
PATH
環境変数を設定する必要があるかどうか判断するには以下を実行します。1. 次のように入力して、PATH
変数の現在値を表示します。
%
echo $PATH
2. 出力内容から/opt/SUNWspro/bin
を含むパスの文字列を検索します。
- パスがある場合は、
PATH
変数は Sun WorkShop 開発ツールにアクセスできるように設定されています。パスがない場合は、この節の指示に従って、PATH
環境変数を設定してください。
MANPATH
環境変数を設定する必要があるかどうか判断するには以下を実行します。1. 次のように入力して、workshop
マニュアルページを表示します。
%
man workshop
2.出力された場合、内容を確認します。
workshop
(1) マニュアルページが見つからないか、表示されたマニュアルページがインストールされたソフトウェアの現バージョンのものと異なる場合は、この節の指示に従ってMANPATH 環境変数を設定してください。
注 - この節に記載されている情報は Sun WorkShop 6 製品が/opt
ディレクトリにインストールされていることを想定しています。 Sun WorkShop ソフトウェアが/opt
ディレクトリにインストールされていない場合は、システム管理者に連絡してください。
PATH
変数およびMANPATH
変数は、C シェルを使用している場合はホームディレクトリの下の.cshrc
ファイルに設定する必要があります。Bourne シェルか Korn シェルを使用している場合は、ホームディレクトリの下の.profile
ファイルに設定する必要があります。
- Sun WorkShop コマンドを使用するには、
PATH
変数に以下を追加してください。man
コマンドで、Sun WorkShop マニュアルページにアクセスするには、MANPATH
変数に以下を追加してください。内容の紹介
- 第 1 章「C++ コンパイラの紹介」では、Sun C++ コンパイラの概要を説明します。
- 第 2 章「C++ コンパイラの使用方法」では、コンパイラの起動方法と一般的なコンパイルの流れについて説明します。
- 第 3 章「C++ コンパイラオプション」では、C++ コンパイラのオプションを詳しく説明します。ここには、オプションが機能別に分類されています。
- 第 4 章「テンプレートのコンパイル」では、テンプレートのコンパイル、定義の検索、インスタンスのリンケージなど、テンプレートの使用について説明します。
- 第 5 章「ライブラリの使用」では、多くの C++ ライブラリの使用方法を説明します。
- 第 6 章「ライブラリの構築」では、ライブラリ構築の流れを説明します。
- 「用語集」では、このマニュアルで使用されている用語を定義します。
書体と記号について
このマニュアルで使用している書体と記号について説明し
ます。
シェルプロンプトについて
シェルプロンプトの例を以下に示します。
表 P-2 シェルプロンプト UNIX の C シェル machine_name%
UNIX の Bourne シェルと Korn シェル machine_name$
スーパーユーザー
(シェルの種類を問わない)#
関連マニュアル
- インターネットの
docs.sun.com の Web サイトからアクセスできます。特定の本のタイトルで検索するか、主題、マニュアルコレクションまたは製品別にブラウズすることができます。
- ローカルシステムまたはローカルネットワークにインストールされた Sun WorkShop 製品からアクセスできます。Sun WorkShop 6 HTML 文書 (マニュアル、オンラインヘルプ、マニュアルページ、各コンポーネントの README ファイル、リリースノート) が、インストールした Sun WorkShop 6 製品から参照可能です。HTML 文書にアクセスするには、次のいずれかを実行します。
表 P-3 は、Sun WorkShop 6 関連マニュアルをマニュアルコレクション別に一覧にしたものです。
表 P-4 は、
docs.sun.com
の Web サイトからアクセスできる Solaris 関連マニュアルの一覧です。
表 P-4 Solaris 関連マニュアル Solaris ソフトウェア開発
リンカーとライブラリ Solaris リンクエディタと実行時リンカーの操作およびそれらが操作するオブジェクトについて説明しています。
プログラミングユーティリティ Solaris オペレーティング環境で使用可能な特殊組み込みプログラミングツールに関する開発者向けの情報を記載しています。
マニュアルページ
C++ ライブラリに関するマニュアルページは『C++ ライブラリ・リファレンス』に記載されています。表 P-5 には、それ以外の C++ に関連するマニュアルページを示します。
README (最新情報) ファイル
README ファイルには以下のような、コンパイラに関する重要な情報が記載されています。
README ファイルを表示するには次のように入力します。
%example
CC
-xhelp=readme
HTML 形式の README ファイルを参照するには、Netscape Communicator 4.0 またはその互換バージョンのブラウザで、以下のファイルを開きます。
/opt/SUNWspro/docs/ja/index.html
注 - Sun WorkShop ソフトウェアが/opt
ディレクトリにインストールされていない場合は、インストール先のディレクトリをシステム管理者に確認し、そのディレクトリを上記の/opt
に置き換えてください。
参照できる Sun WorkShop 6 HTML 文書の一覧がブラウザに表示されます。README を参照するには、該当するタイトルをクリックしてください。
市販の書籍
『注解 C++ リファレンス・マニュアル』トッパン、Margaret A. Ellis、Bjarne Stroustrup 共著、1990 年
『C++ プライマー』第 3 版、トッパン、Stanley B. Lippman、Josee Lajoie 共著、
1998 年『Effective C++--50 Ways to Improve Your Programs and Designs』Second Edition、Scott Meyers 著、Addison-wesley、1998 年
『The C++ Standard Library』Nicolai Josuttis 著、Addison-Wesley、1999 年
『Generic Programming and the STL』Matthew Austern 著、Addison-Wesley、
1999 年『Standard C++ IOStreams and Locales』Angelica Langer、Klaus Kreft 共著、Addison-Wesley、2000 年
『Thinking in C++』Volume 1、Second Edition、Bruce Eckel 著、Prentice Hall、
1995 年『Design Patterns: Elements of Reusable Object-Oriented Software』
Erich Gamma、Richard Helm、Ralph Johnson,、John Vlissides 共著、Addison-Wesley、1998 年『More Effective C++ - 35 Ways of Improve Your Programs and Designs』Scott Meyers 著、Addison-Wesley、1996 年
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