Sun Cluster へのアクセスは、クラスタのノードをパブリックネットワークに接続することによって実現されます。クラスタのノードには、パブリックネットワークをいくつでも接続できますが、クラスタのトポロジに関係なく、それらパブリックネットワークはクラスタ内のすべてのノードに接続する必要があります。図 1-5 は、ノード 4 つのクラスタを 1 つのパブリックネットワーク (192.9.200) に接続した構成です。パブリックネットワーク上の各物理ホストは、IP アドレスを持ちます。
パブリックネットワークの 1 つは主パブリックネットワークと定義され、残りのパブリックネットワークは二次パブリックネットワークと定義されます。各ネットワークはまた、サブネットワークあるいはサブネットともいいます。図 1-5 には、物理ネットワークアダプタ (hme0) も示されています。このマニュアルでは、hme0 を主パブリックネットワークのインタフェースとしています。実際には、このインタフェースは、ハードウェアプラットフォームとパブリックネットワーク構成によって異なることがあります。
図 1-6 は、上図と同じノード構成ですが、2 つ目のパブリックネットワーク (192.9.201) が追加されています。パブリックネットワークを追加するごとに、すべての Sun Cluster サーバーに対して物理ホスト名と IP アドレスを割り当てる必要があります。
主物理ホスト名は、主パブリックネットワーク上で物理ホストが識別される名前です。二次物理ホスト名は、二次パブリックネットワーク上で物理ホストが識別される名前です。図 1-6 では、主物理ホスト名は phys-hahost1〜4、二次物理ホスト名は phys-hahost1〜4-201 です。接尾辞の -201 は、二次パブリックネットワークを表します。物理ホストの命名規則については、第 2 章「構成の計画」で詳しく説明します。
図 1-6 では、ネットワークアダプタの hme3 が、二次パブリックネットワークへのインタフェースとしてすべてのノードに使用されるようになっています。このアダプタは、インタフェースとして適切なものであれば、どのようなものでもかまいません。hme3 は一つの例にすぎません。