すべての多重ホストディスクの VTOC 情報を保存すると、この情報を使用してディスクを交換できます。次のコード例に示したスクリプト例は、前のスクリプトで保存された VTOC 情報を使用して、交換用ディスクに、障害が発生したディスクと同じパーティションを作成します。この例の c1t0d0s7 と c1t0d1s7 は、追加するディスクの実際の名前に置き換えてください。ディスクを複数指定する場合は、空白で区切って入力します。
#! /bin/sh DIR=/etc/opt/SUNWcluster/vtoc cd /dev/rdsk for i in c1t0d0s7 c1t0d1s7 do fmthard -s $DIR/$i $i done |
交換用ドライブのサイズと構成は、障害が発生したドライブと同じでなければなりません (一般には同じメーカーの同じモデル)。サイズと構成が異なると、本来の VTOC が交換用ドライブに適さない場合があります。
この VTOC 情報を記録していなくても、スライスをディスクごとにミラー化してある場合は (両方のミラーの VTOC が同じ場合など)、ほかのサブミラーディスクから交換用ディスクに VTOC 情報をコピーできます。この処理を確実に行うためには、交換用ディスクが保守モードであるか、交換用ディスクが障害が発生したディスクと同じホストに所有されているか、Sun Cluster が停止していなければなりません。この処理を次の例に示します。
#! /bin/sh cd /dev/rdsk OTHER_MIRROR_DISK=c2t0d0s7 REPLACEMENT_DISK=c1t0d0s7 prtvtoc $OTHER_MIRROR_DISK | fmthard -s - $REPLACEMENT_DISK |
VTOC 情報を保存せず、ディスクごとのミラーも作成しなかった場合には、metaset(1M) コマンドでコンポーネントサイズを確認し、VTOC 情報のリバースエンジニアを行えます。この作業の算定は複雑なため、熟練したサービス担当者以外はこの作業を行わないでください。