この節では、Sun Cluster データサービスを構成する方法について説明します。これらのデータサービスは、通常、クラスタインストールの一環として論理ホストと共に構成されます。しかし、インストール後、論理ホストとデータサービスを構成することも可能です。データサービスの詳細は、『Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール』を参照してください。
この節で使用しているコマンドはすべて、クラスタメンバーであるどのノードからでも実行できます。このノードは、指定された論理ホストのマスターになれなくても、指定されたデータサービスを実行できなくてもかまいません。これらのコマンドは、クラスタメンバーシップにノードが 1 つしか存在しなくても実行できます。
この節で使用しているコマンドは CCD を更新します。これは、定足数に満たない場合でも同様です。そのため、不正な手順でノードが停止されて起動された場合は、CCD に対する更新が消失する場合があります。したがって、クラスタから最後に切り離されるノードは、scadmin startcluster コマンドでクラスタに戻される最初のノードでなければなりません。CCD の詳細は、『Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール』を参照してください。
次の作業が完了していることを確認します。
データサービスを実行する論理ホストが構成されている。論理ホストの構成方法については、「論理ホストの追加と削除」を参照してください。
必要なディスクグループ、論理ボリューム、ファイルシステムが設定されている。詳細は、『Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール』を参照してください。
HA 管理ファイルシステムと vfstab.logicalhost ファイルが設定されている。この作業は、ボリュームマネージャによって異なります。ボリュームマネージャの構成方法については、『Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール』の付録を参照してください。
データサービスを登録します。
論理ホストに対応する Sun Cluster データサービスを登録します。
# hareg -s -r dataservice [-h logicalhost] |
このコマンドは、データサービスがすでにインストールされており、そのメソッドが使用可能であることを前提としています。
hareg -r コマンドで -h オプションが指定されると、データサービスは引数 logicalhost で指定される論理ホスト上でだけ構成されます。-h オプションが指定されないと、データサービスは現在存在するすべての論理ホスト上で構成されます。詳細は、hareg(1M) のマニュアルページを参照してください。
データサービスの登録の後で作成される論理ホストのいずれかにデータサービスが関連付けられる場合は、すべてのクラスタノードで scconf -s を実行してデータサービスに対応する論理ホストのセットを拡張してください。
対話型コマンド hadsconfig(1M) とデータサービス文書を使ってデータサービスを構成します。
# hadsconfig |
データサービスを起動します。
# hareg -y dataservice |