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iPlanet Web Server, Enterprise Edition 管理者ガイド



第 1 章   iPlanet Web Server の概要


この章では、iPlanet Web Server を紹介し、いくつかのサーバの基本的な概念を説明します。この章を読み、iPlanet Web Server の機能の概要を理解してください。

この章には、次の節が記述されています。



iPlanet Web Server

iPlanet Web Server, Enterprise Edition 6.0 は、マルチプロセス、マルチスレッドの Web サーバで、オープン規格に基いて構築されています。この製品は、どのような規模の企業にも、高い性能、信頼性、スケーラビリティ、管理性を提供します。

この節では、次の内容について説明します。


iPlanet Web Server の特徴

iPlanet Web Server は、主に、業務用途の HTML ファイルにアクセスするために設計されています。加えて、次のような機能を提供します。

  • 企業全体での管理性: 代理管理機能、クラスタ管理、LDAP (Lightweight Directory Access Protocol) のサポートを含みます。ディレクトリサーバに LDAP が統合されているため、ユーザやグループを 1 つのディレクトリに集中させて保存できます。さらに、Simple Network Management Protocol (SNMP) を使用してサーバをリアルタイムに監視できます。 SNMP は、ネットワークアクティビティに関するデータを交換するのに使用するプロトコルの 1 つです。 iPlanet Web Server にユーザやグループを追加するには、iPlanet Directory Server のようなディレクトリサーバを事前にインストールしている必要があります。 詳細は、iPlanet Web Server の『インストールと移行』を参照してください。

  • セキュリティ: ユーザは、Secure Sockets Layer (SSL) 3.0 プロトコルを使用することにより、クライアントとサーバ間で、暗号化され、認証されたトランザクションを確立できます。さらに、iPlanet Web Server は、次のセキュリティベースの標準を採用しています。Public Key Cryptography Standard (PKCS) #11 (SSL と PKCS #11 モジュール間の通信用インタフェースを定義する)、Federal Information Processing Standards (FIPS)-140、およびクライアントの機能に応じて、56、128、または 168 ビットで動作する特別な証明書です。

  • アクセス制御: ユーザ名、パスワード、ドメイン名、IP アドレスによる、アクセス制御 (表示、編集、バージョン制御) を実装することで、機密のファイルやディレクトリを保護することができます。この機能はまた、NSAPI Content Management プラグインにも利用できます。つまり、管理者に依頼しなくても、エンドユーザ (ドキュメント所有者) 本人が、ドキュメントにアクセス制御を自分で設定できるということです。

  • 高性能: HTTP1.1 やマルチスレッド対応、 SSL ハードウェアアクセラレータのサポートなどの機能を備え、動的コンテンツに高い性能を提供します。

  • 標準ベース: iPlanet Web Server は、次のような、広範囲な Web ソフトウェア標準をサポートしています。JDK 1.2、Servlets 2.2、JavaServer Pages 1.1、HTTP 1.1 などです。また、PKCS #11、FIPS-140、168 ビットセットアップ証明書などを含むさまざまなセキュリティベースの標準もサポートしています。

  • サーバサイド Java サーブレットおよび JavaServer Pages のサポート: サーバプラグインの開発や、動的なコンテンツ、プレゼンテーションロジック、JDBC データベースアクセスを可能にします。

  • その他の機能: 複数のプロセス、プロセスモニター、フェイルオーバー、自動回復、ダイナミックログローテーションなどをサポートします。


iPlanet Web Server の管理と運用

iPlanet Web Server は、次のユーザインタフェースを使用して管理できます。

  • iPlanet Web Server Administration Server

  • Server Manager

  • Class Manager

  • Virtual Server Manager

以前のリリースでは、本サーバやその他の Netscape サーバは、Administration Server という単一のサーバで管理されていました。4.x リリースでは、「administration server」は、iPlanet Web Server の単なる追加のインスタンスの 1 つとなり、iPlanet Web Server Administration Server または Administration Server と呼ばれます。Administration Server を使用して、iPlanet Web Server のインスタンスをすべて管理することになります。詳細は、「Administration Server」を参照してください。

構成ファイルを編集したり、コマンド行ユーティリティを使用したりすることで、管理作業を手動で行うこともできます。



iPlanet Web Server の各インスタンスの管理については、Server Manager を使用します。詳細は、「Server Manager」 を参照してください。

仮想サーバを管理するには Class Manager を使用します。詳細は、「仮想サーバの構成」を参照してください。



iPlanet Web Server アーキテクチャ



iPlanet Web Server は、モジュール方式のアーキテクチャを採用しており、iPlanet ファミリ系のサーバ全製品をシームレスに統合しています。さらに、iPlanet Web Server には、管理サーバインタフェースが組み込まれており、各 Web サーバ間の管理機能を調整できます。この管理機能のインタフェース自体も、iPlanet Web Server の別個のインスタンスであるということを認識しておいてください。

iPlanet Web Server には、次のソフトウェアモジュールが含まれます。

サーバモジュールについては、以降の節で説明しています。


コンテンツエンジン

iPlanet Web Server コンテンツエンジンは、カスタマのデータを処理するために開発されました。iPlanet Web Server アーキテクチャの Web Publishing レイヤーは、次の 3 つのコンテンツエンジンで構成されています。HTTP (Web Server)、コンテンツ管理、および検索エンジンです。

HTTP エンジンは、iPlanet Web Server のコアとなるものです。機能的に見れば、iPlanet Web Server アーキテクチャのその他の部分は、この HTTP エンジンを基盤に性能や統合の機能を発揮します。

コンテンツ管理エンジンを使用して、サーバコンテンツの管理が可能です。HTML ページ、JavaServer Page、その他のグラフィックス、テキスト、サウンド、ビデオなどのファイルを作成し、サーバに保存します。アクセス権があれば、クライアントはサーバに接続してこれらのファイルを閲覧することができます。

検索エンジンにより、iPlanet Web Server のユーザは、サーバに格納されている文書の内容や属性を検索することが可能です。サーバ管理者の場合、HTML、Microsoft Word、Adobe PDF、WordPerfect のようなさまざまな形式のドキュメントの検索に対応した、カスタマイズしたテキスト検索インタフェースを作成できます。iPlanet Web Server は、さまざまなタイプの非 HTML 文書を HTML に変換しインデックスを付けるため、ユーザは、検索したドキュメントを Web ブラウザを使って閲覧できます。


サーバ拡張機能

iPlanet Web Server 拡張機能により、サーバの機能を拡張したり交換したりして、業務内容や規模に最適なシステムを構築できます。iPlanet Web Server のコアアーキテクチャとなる、サーバ拡張機能の一部を次に示します。

  • CGI (Common Gateway Interface)

  • NSAPI (Netscape Server Application Programming Interface)

  • Java サーブレットおよび JavaServer Page

CGI (Common Gateway Interface) は、スタンドアロンのアプリケーション開発インタフェースで、クライアントの要求を動的に処理するプログラムを作成できます。

NSAPI (Netscape Server Application Programming Interface) は、要求処理時にサーバが呼び出す関数 (サーバアプリケーション関数) を実装するのに使用します。これにより、iPlanet Web Server のコアとなる機能および拡張機能が提供されます。NSAPI は、サーバが要求を処理する際、要求を細かいステップに分割し、さらにそれらをさまざまな方法で整理することで、高速処理と柔軟な構成を可能にします。

Java サーブレットおよび JavaServer Pages 拡張機能により、Java サーブレットおよび JavaServer Page のメタ機能が有効になります。インスタンス化、初期化、破棄、その他のコンポーネントからのアクセス、構成管理などが使用可能です。Java サーブレットおよび JavaServer Page は、再利用が可能な Java アプリケーションで、Web ブラウザではなく Web サーバで実行されます。


実行環境

さまざまなサーバ拡張機能に加えて、iPlanet Web Server には一連の実行環境も用意されており、サーバ拡張機能をサポートします。実行環境には次のものが含まれます。

  • CGI プロセッサ

  • NSAPI エンジン

  • Java 仮想マシン (JVM)


アプリケーションサービス

最後に、iPlanet Web Server アーキテクチャには、各種のアプリケーション固有の機能のための、一連のアプリケーションサービスが含まれています。アプリケーションサービスには次のものが含まれます。

  • セキュリティとアクセス制御

  • セッション管理サービス

  • ファイルシステムサービス

  • メールサービス



iPlanet Web Server の構成

iPlanet Web Server の構成を変更することで、各種機能を有効または無効にしたり、各クライアントの要求に対する応答方法を指定したり、サーバで稼動しサーバとの対話を行うプログラムを書いたりすることが可能となります。これらのオプションを示す命令 (指令と呼ばれる) は、構成ファイルに保存されます。iPlanet Web Server は、起動時やクライアントからの要求時に、この構成ファイルを読み込み、目的のサーバの動作に合わせてユーザの選択をマップします。構成ファイルについての詳細は、「iPlanet Web Server の構成ファイル」を参照してください。

サーバはコンピュータにインストールされた時点で、複数の構成ファイルを取り込みます。構成ファイルの保存場所は、server_root/https-server_id/config および server_root/https-admserv/config です。

この節では、次の内容について説明します。


iPlanet Web Server コンポーネントオプション

次のコンポーネントオプションが、iPlanet Web Server をインストールすると使用可能になります。

  • iPlanet Web Server コア

  • JRE (Java Runtime Environment)

  • Java とサーブレット


iPlanet Web Server の構成ファイル

iPlanet Web Server には、さまざまな構成ファイルがあるため、多様なグローバル変数を設定したり、特定のイベントやクライアント要求に対するサーバの応答方法をカスタマイズしたりすることが可能です。構成ファイルの変更は、Administion Server、Server Manager、Class Manager のユーザインタフェースを使用して自動的に行うか、または、テキストエディタでファイルを直接編集することにより行えます。

主な iPlanet Web Server の構成ファイルは次のとおりです。magnus.confobj.confmime.typesserver.xml、および admpw です。主な構成ファイルは、この節で説明します。

magnus.conf: このファイルには、グローバルサーバ構成情報 (セキュリティやデフォルトの言語選択など) が格納されています。このファイルで、初期化時にサーバを構成する変数の値を設定します。iPlanet Web Sever は起動時に、このファイルを読み込んで変数設定を実行します。サーバは、再起動されるまでこのファイルを読み直すことはないため、このファイルに変更を加えた時は、その度にサーバを再起動する必要があります。

詳細は、iPlanet Web Server の『NSAPI プログラマーズガイド』を参照してください。

obj.conf: オブジェクト構成ファイル。仮想サーバクラスごとにまたは仮想サーバグループごとに、1 つの obj.conf ファイルがあります。このマニュアルで「obj.conf ファイル」という場合、それは、すべての obj.conf ファイルを意味するか、または、説明する仮想サーバクラス用のobj.conf ファイルのどちらかを意味します。すべての obj.conf ファイルの保存場所は、server_root/server_id/configです。ファイル名は、通常、vsclass.obj.conf となります。vsclass は、仮想サーバクラス名です。

obj.conf ファイルには、サーバのカスタマイズの設定と、クライアント (ブラウザなど) からの要求に対するサーバの処理方法を指示したものが格納されます。各仮想サーバは、クライアントの要求を処理する毎に、このファイルを読み出します。

obj.confmagnus.conf 構成ファイルが使用する実際のファイル構文や特定の指令についての詳細は、iPlanet Web Server の『NSAPI プログラマーズガイド』を参照してください。

server.xml: このファイルは、サーバの待機するアドレスとポートを設定し、仮想サーバクラスや仮想サーバをこれらの待機ソケットに割り当てます。詳細は、iPlanet Web Server の『NSAPI プログラマーズガイド』を参照してください。

mime.types: MIME (Multi-purpose Internet Mail Extension) タイプの構成ファイル。このファイルで MIME タイプにファイル拡張子を割り当てることにより、要求された内容のタイプをサーバが判別できるようにします。たとえば、.html 拡張子を持つリソースの要求は、クライアントが HTML ファイルを要求していることを示し、.gif 拡張子を持つリソースの要求は、クライアントが GIF 形式のイメージファイルを要求していることを示します。

詳細は、第 16 章「コンテンツ管理」「デフォルト MIME タイプの指定」を参照してください。このファイルを変更した場合は、その都度、サーバを再起動する必要があります。

admpw: Administration Server のスーパーユーザのユーザ名とパスワードのファイル。詳細は、第 3 章「Administration Server の設定」「スーパーユーザ設定の変更」を参照してください。


動的再構成

動的再構成を利用すると、変更を有効にするために Web サーバを停止および再起動することなく、稼動中の Web サーバの構成変更を行うことができます。server.xml およびその関連ファイル内の構成に関する設定および属性のすべてを、サーバを再起動することなく動的に変更できます。

動的再構成 (DR) の画面を表示し新規の構成を動的にインストールするには、Server Manager、Class Manager、および Virtual Server Manager ページの右上隅にある「Apply」リンクをクリックし、次に、「Apply Changes」ページの「Load Configuration Files」ボタンをクリックします。新しい構成を組み込む際にエラーがある場合は、前の構成が復元されます。


単一サーバの構成

iPlanet Web Server を 1 台のサーバマシンにインストールする場合、インストールプロセスにより、インストール時に指定したサーバのルートディレクトリにすべてのファイルが保存されます。


全プラットフォーム共通

すべてのプラットフォームについて、次のディレクトリがサーバのルートディレクトリに作成されます。

  • alias には、iPlanet servers の鍵および証明書のファイルがあります。
    (例: https-admserv-server_id-cert7.db および secmod.db)

  • bin には、サーバのバイナリファイルがあります。実際のサーバや Administration Server フォームなどのバイナリファイルです。さらに、このディレクトリには https/install フォルダが作成され、サーバの設定の移行に必要なファイルや、下位互換に必要なデフォルトの構成ファイルが格納されます。

  • docs は、サーバのデフォルトプライマリドキュメントディレクトリで、ここに、通常、サーバのコンテンツファイルが収納されます。既存のサーバの設定を移行している場合、このディレクトリは、移行処理が終了した時点ではじめて表示されます。

  • extras には、ログアナライザやログ分析ツールが収納されます。

    • flexanlg ディレクトリには、コマンド行ログアナライザが 1つ収納されます。このログアナライザは、フレックスログ形式のファイルを分析します。

    • log_anly ディレクトリには、 Server Manager を介して動作するログ分析ツールがあります。このログアナライザは、共通ログ形式のファイルだけを分析します。

  • httpacl には、アクセス制御構成情報を保持する generated.server-id.acl ファイルおよび genwork.server-id.acl ファイルがあります。generated.server-id.acl ファイルには、Server Manager の アクセス制御フォームを使用して変更した、変更保存後の変更情報があります。genwork.server-id.acl ファイルには、変更保存の変更情報があります。

  • https-admserv には、Administration Server 用のディレクトリがあります。このディレクトリには、次のサブディレクトリとファイルがあります。

    • UNIX/Linux プラットフォームでは、このディレクトリには、サーバを起動、停止、再起動させるシェルスクリプトと、ログファイルをローテーションさせるスクリプトがあります。

    • ClassCache には、JavaServer page のコンパイルの結果として生成される、クラスや Java のファイルがあります。

    • conf_bk には、Administration Server の構成ファイルのバックアップコピーがあります。

    • config には、次のサーバの構成ファイルがあります。admpw、admin.conf、cluster.xml、contexts.properties、cron.conf、dsgw.conf、dsgwfilter.conf、dsgw-language.conf、dsgw-orgperson.conf、dsgwsearchprefs.conf、jvm12.conf、magnus.conf、magnus.conf.clfilter、mime.types、ns-cron.conf、obj.conf、obj.conf.clfilter、server.dtd、servers.lst、server.xml、server.xml.clfilterservlets.properties、ssl.xml、user-apps.xml、userclass.obj.conf、および web-apps.xml。作業用のコピーはここに保存されます。magnus.confobj.conf については、iPlanet Web Server の『NSAPI プログラマーズガイド』を参照してください。

    • logs には、エラーやアクセスのログファイルが収納されます。

    • SessionData には、MMapSessionManager からのセッションデータベースデータがあります。

    • startsvr.bat は、 Server Manager を Windows NT マシンで起動するスクリプトです。 Server Manager は、サーバのルートディレクトリにインストールされたすべてのサーバの構成を可能にします。

    • stopsvr.bat は、Windows NT マシンの Server Manager を停止するスクリプトです。

  • https-server_id.domain は、マシンにインストールした各サーバ用のディレクトリです。各サーバのディレクトリには、次のサブディレクトリとファイルがあります。

    • ClassCache には、JavaServer page のコンパイルの結果として生成される、クラスや Java のファイルがあります。

    • conf_bk には、サーバの構成ファイルのバックアップコピーがあります。

    • config には、サーバインスタンスの構成ファイルがあります。

    • logs には、サーバインスタンスのログファイルがあります。

    • reconfig は、サーバの動的再構成に使用されるスクリプトです。サーバに非グローバルな変更を加える場合は、このスクリプトを使用して、サーバを一旦停止して再起動することなく、サーバを再構成することができます。ただし、ACL ファイルや magnus.conf を変更する場合は、サーバを停止し、再起動する必要があることに注意してください。

    • restart は、サーバを再起動するスクリプトです。

    • rotate は、サーバに接続中のユーザに影響をおよぼすことなく、サーバのログファイルをローテーションさせます。

    • search には、次のディレクトリがあります: admin および collections。

    • SessionData には、MMapSessionManager からのセッションデータベースデータがあります。

    • startsvr.bat は、 Server Manager を起動するスクリプトです。 Server Manager は、サーバルートディレクトリにインストールされたすべてのサーバの構成を可能にします。

    • stopsvr.bat は、 Server Manager を停止するスクリプトです。

  • manual には、この製品のオンラインマニュアルがあります。

  • plugins には、Java、検索、その他のプラグイン用のディレクトリがあります。このディレクトリには、次のサブディレクトリがあります。

    • htaccess には、.htaccess アクセス制御のサーバプラグインと .nsconfig.htaccess に変換するコンバータである htconvert プラグインがあります。

    • digest には、iPlanet Directory Server 5.0 のDigest Authentication Plugin、およびプラグイン関連情報があります。

    • servlets には、web-apps アプリケーションの情報およびその例があります。

    • include には、さまざまなインクルードファイルがあります。

    • lib には、共用ライブラリがあります。

    • nsacl には、サーバのアクセス制御リストに関する情報があります。

    • loadbal には、Resonate ロードバランサ統合プラグインに必要なファイルがあります。

    • nsapi には、ヘッダーファイルや、NSAPI を使用して独自の関数を作成するために例として使用するコードがあります。詳細は、次の、ドキュメントの Web サイトを参照してください。http://docs.iplanet.com/docs/manuals/enterprise.html (英語)

    • search には、サーバの検索プラグインに関する情報があります。

    • snmp には、サーバの SNMP プラグインに関する情報があります。

  • setup には、setup.log および uninstall.inf ファイルを含む、さまざまな iPlanet Web Server セットアップファイルがあります。

  • userdb には、ユーザデータベースと関連情報があります。

  • LICENSE.txt は、ライセンスファイルです。

  • README.txt は、readme ファイルで、iPlanet Web Server の Note へのリンクが記述されています。


UNIX と Linux プラットフォーム

「全プラットフォーム共通」の節で説明したファイルやディレクトリ以外にも、次のファイルが、UNIX および Linux プラットフォームの server-root ディレクトリに作成されます。

  • startconsole は、ブラウザを Administration Server ページに起動します。

次のファイルは、UNIX および Linux プラットフォームの server-root/https-admserv ディレクトリに作成されます。

    • ClassCache には、JavaServer page のコンパイルの結果として生成される、クラスや Java のファイルがあります。

    • conf_bk には、サーバの構成ファイルのバックアップコピーがあります。

    • config には、Administration Server の構成ファイルがあります。

    • logs には、Administration Server のログファイルがあります。

    • SessionData には、MMapSessionManager からのセッションデータベースデータがあります。

    • restart は、 Server Manager を再起動するスクリプトです。

    • start は、 Server Manager を起動するスクリプトです。 Server Manager は、サーバルートディレクトリにインストールされたすべてのサーバの構成を可能にします。

    • stop は、 Server Manager を停止するスクリプトです。


仮想サーバの構成

仮想サーバを使用すると、インストールされた単一のサーバで、複数の会社または個人のドメイン名、IP アドレス、およびいくつかのサーバ管理機能を提供できます。仮想サーバの構成には、 Server Manager の「Virtual Server Class」タブや、Class Manager インタフェース、server.xml ファイルなどを使用します。仮想サーバの設定は、server_root/server_id/config ディレクトリの server.xml ファイルに格納されます。

詳細は、第 13 章「仮想サーバの使用」を参照してください。


複数サーバの構成

1 台のサーバマシン上で複数の Web サーバを稼動させることができます。複数 Web サーバは、Administration Server という単一サーバ用の管理インタフェースから構成できます。



Administration Server



Administration Server は、Web ベースのサーバで、Java フォームが含まれており、これを使用して iPlanet Web Server のすべてを構成します。

iPlanet Web Server をインストールしたら、ブラウザを使用して、Administration Server ページを開き、フォームに必要事項を入力して iPlanet Web Server を構成します。フォームを送信すると、Administration Server が管理しているサーバの構成を変更します。

Administration Server ページを開くのに使用する URL は、iPlanet Web Server のインストール時に指定した、Administration Server のコンピュータホスト名やポート番号により異なります。たとえば、Administration Server をポート 1234 にインストールした場合の URL は次のとおりです。

http://myserver.mozilla.com:1234

Administration Server では、フォームのページを開く前に、本人の認証を求めるプロンプトが表示されます。ユーザ名とパスワードを入力する必要があります。お使いのコンピュータに iPlanet Web Server をインストールする時に、「スーパーユーザ」のユーザ名とパスワードを設定します。インストール終了後は、分散管理を使用して、複数のユーザが Administration Server の各種フォームにアクセスできるようにすることができます。分散管理については、第 3 章「Administration Server の設定」「複数の管理者の許可」を参照してください。

Administration Server にアクセスしたときに表示される最初のページは「Servers」と呼ばれます。このページにある各ボタンを使用して、iPlanet Web Server の管理、追加、削除、移行を実行します。Administration Server には管理者レベルのタスク用に次のタブが用意されています。

  • Servers

  • Preferences

  • Global Settings

  • Users and Groups

  • Security

  • Cluster Mgmt (Cluster Management)

    サーバの構成に必要な CGI プログラムを起動できるように、ブラウザの cookie を有効にする必要があります。



管理者レベルのタスクについての情報を含む、Administration Server の使用方法については、第 2 章「iPlanet Web Server の管理」を参照してください。



Server Manager



Server Manager は、Web ベースのインタフェースで、Java フォームが含まれており、これを使用して、iPlanet Web Server の各インスタンスを構成します。

iPlanet Web Server の Server Manager にアクセスするには、次の手順を実行します。

  1. iPlanet Web Server をインストールして、起動します。

    Administration Server に「Servers」ページが表示されます。

  2. 「Manage Servers」領域から、目的のサーバを選択し、「Manage」をクリックします。

    iPlanet Web Server に、Server Manager の「Preferences」ページが表示されます。



    サーバの構成に必要な CGI プログラムを実行できるように、ブラウザの cookie を有効にしてください。



「Preferences」ページのリンクを使用して、スレッドプール設定などのオプションを指定したり、Web サーバのオン、オフを実行したりします。

さらに、 Server Manager には次のタブが用意してあり、iPlanet Web Server 管理タスクを実行できます。

  • Security

  • Logs

  • Monitor

  • Virtual Server Class

  • Java

  • Legacy Servlets

  • Search

詳細は、オンラインヘルプの Server Manager を参照してください。


リソースピッカーの使用

Server Manager と Class Manager のページの多くは、iPlanet Web Server 全体やクラス全体を構成するのに使用します。ただし、サーバ (またはクラス) 全体、またはサーバ (またはクラス) が管理するファイルとディレクトリ、のどちらかを構成できるページもあります。これらのページには、図 1-1 に示すような、リソースピッカーが上部に表示されています。

図 1-1    リソースピッカー


リソースピッカーの表示されているページは、数多くあり、 Server Manager の「Log Preferences」ページや Class Manager の「Content Management」タブからアクセスできる画面の多くが含まれます。

リソースピッカーを使用するには、構成のドロップダウンリストからリソースを選択します。「Browse」をクリックして、プライマリドキュメントディレクトリを表示します。他のディレクトリを指定するには、「Options」をクリックします。「Wildcard」をクリックすると、特定の拡張子の付いたファイルを構成することができます。


リソースピッカーで使用するワイルドカード

サーバ構成の大部分で、ワイルドカードパターンを指定して、構成する 1 つ、または、複数の項目を示すことができます。ただし、アクセス制御やテキスト検索に用いるワイルドカードと、この節で述べるワイルドカードとは、一部、異なる場合があるため注意が必要です。

ワイルドカードパターンには特殊文字が使用されます。こうした特殊文字を特殊な意味を持たせずに使用したい場合は、バックスラッシュ (\) を文字の前に付けます。



Class Manager



Class Manager は、Web ベースのインタフェースで、Java フォームが含まれており、これを使用して、仮想 iPlanet Web Server を構成します。仮想サーバのユーザインタフェースには、Server Manager と Class Manager の 2 つの部分があります。Class Manager は、単一クラスや単一仮想サーバに影響を与える設定を行います。Class Manager でクラスにサービスを設定したり、仮想サーバ (クラスのメンバ) を追加したり、個々の仮想サーバの設定を構成することができます。

iPlanet Web Server の Class Manager にアクセスするには、次の手順を実行します。

  1. Server Manager から、「Virtual Server Class」タブをクリックします。

    Server Manager に「Manage Class of Virtual Servers」ページが表示されます。

  2. ドロップダウンリストから、仮想サーバクラスを選択し、「Manage」をクリックします。

    iPlanet Web Server に、Class Manager の「Manage Virtual Servers」ページが表示されます。

Class Manager には、画面の右上隅にある Class Manager リンクを単にクリックするだけでも、アクセスすることができます。

Class Manager には、iPlanet Web Server 仮想サーバを管理するための次のタブが用意してあります。

  • Virtual servers

  • Programs

  • Content Management

  • Styles

詳細は、オンラインヘルプの Class Manager を参照してください。



Virtual Server Manager



Virtual Server Manager にアクセスするには、Class Manager の「Virtual Servers」タブを表示し、「Manage Virtual Servers」ページのリストから仮想サーバを選択し、「Manage」をクリックします。またはツリービューで仮想サーバへのリンクをクリックします。

Virtual Server Manager のページから、ステータスや設定を確認したり、Java Web アプリケーション状態をオンにしたり、指定する仮想サーバについてのレポートを生成したりすることができます。

Virtual Server Manager には、iPlanet Web Server 仮想サーバを管理するための次のタブが用意してあります。

  • Preferences

  • Logs

  • Web Applications


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Last Updated October 17, 2001