iPlanet Web Server, Enterprise Edition リリースノート

Version 6.0 SP1

更新日 : 2002 年 3 月 25 日




このリリースノートには、iPlanet Web Server 6.0 SP1 がリリースされた時点での重要な情報が記載されています。内容には、新しい機能や改良点、インストールに関する注意事項、既知の問題、およびその他の最新情報が含まれています。この文書は、iPlanet Web Server の使用を開始する前にお読みください。

このリリースノートには、以下の項目があります。





iPlanet Web Server 6.0 SP1 の新機能

iPlanet Web Server 6.0 SP1 の改良点を、以下の各節で説明します。

Windows 2000 のサポート

iPlanet Web Server, Enterprise Edition 6.0 SP1 は、Windows NT 4.0 SP6a および、Windows 2000 Server SP1 以降もサポートしています。Windows 2000 を使用する場合は、512M バイト以上の RAM および 2G バイト以上のディスク容量を推奨します。

JDK 1.3.1 のサポート

iPlanet Web Server 6.0 SP1 では、JDK 1.2.2_007 (Windows のみ) および、すべてのプラットフォームで JDK 1.3.1 を使用できます。

Web アプリケーションの導入および管理のユーザインタフェース

コマンド行から wdeploy を使用する他に、ユーザインタフェースから Web アプリケーションを導入できるようになりました。新しいユーザインタフェースは、次の操作を容易にするために、サーバマネージャに追加されています。

仮想サーバのレポート生成

この新しいユーザインタフェースを使用して、個々の仮想サーバのレポートを生成できます。このページには、Virtual Server Manager の「Logs」タブからアクセスできます。

ロールマッピングのサポート

元になる LDAP サーバがロールをサポートしている場合、iPlanet Web Server 6.0 SP1 もロールをサポートします。ロールの認証を行う場合は、web-apps.xml ファイルに次の記述を追加する必要があります。

<role-mapping map-to="role" />

新しい web-apps.xml データ型記述子

iPlanet Web Server 6.0 SP1 では、Web アプリケーション要素のブール属性が新しく追加され、Web アプリケーションを有効または無効にすることができます。デフォルトでは、この値は web-apps.xml"true" に設定されており、アプリケーションは自動的に有効になります。この値を "false" に設定すると、そのアプリケーションを無効にできます。

例 :

<web-app uri="/catalog" dir="/export/apps/catalog" enable="false">

</web-app>

iPlanet Web Server 6.0 DTD の詳細については、次の URL を参照してください。

http://developer.iplanet.com/webserver/dtds/iws-webapps_6_0.dtd

フォームログインによる複数 Web アプリケーションへのシングルサインオン

iPlanet Web Server 6.0 SP1 では、フォームログイン構成を使用して、複数の Web アプリケーションへのシングルサインオンを実行できます。この機能は、2 通りの方法で利用できます。

これは、もっとも簡単な方法ですが、セッションおよびセッション属性がすべてのアプリケーション間で共有されます。その例を次に示します。

<vs>
<!-- configure a VS-level session manager -->
<session-manager class='com.iPlanet.server.http.session.IWSSessionManager'>
<init-param>
<param-name>maxSessions</param-name>
<param-value> 1024 </param-value>
</init-param>
<init-param>
<param-name>reapInterval</param-name>
<param-value> 8 </param-value>
</init-param>
<init-param>
<param-name>timeOut</param-name>
<param-value> 300 </param-value>
</init-param>
</session-manager>
</vs>





必要なパッチ

以下の各プラットフォームに必要なパッチを示します。

Sun Solaris のパッチ

iPlanet Web Server の Solaris ユーザには、以下に示すパッチの適用をお勧めします。さらに、Sun の推奨するパッチリストのパッチも適用する必要があります。Sun の推奨するパッチリストについては、http://sunsolve.sun.com/pubpatch を参照してください。Sun のパッチを入手する方法は、Sun サービスプロバイダに問い合わせてください。

各パッチは、リストに示されたバージョンまたはそれ以降のバージョンを使用してください。たとえば、パッチ 111111-01 を必要とする場合、それ以降のバージョンの 111111-03 でも動作します。

JDK を使用する場合は、追加のパッチが必要になることがあります。

Solaris 2.6

Solaris 2.6 で iPlanet Web Server 6.0 を実行する場合は、以下のパッチが必要です。

Solaris 7

Solaris 7 の場合は、最新の Solaris のパッチを使用します。

Solaris 8

パッチは必要ありません。

Solaris のコンパイラのパッチ

CC 4.2 コンパイラを使用する場合は、次の Solaris 2.6 パッチの適用をお勧めします。

HP-UX のパッチ

General-Release Patch Bundles (XSWGR1100) に加えて、オペレーティングシステムのパッチ PHNE_23645 (HPUX11i、11.11 のみに適用可能な専用のパッチ) がインストールされている必要があります。

Java 1.2.2.07 のパッチリストについては、次の URL を参照してください。

http://www.unix.hp.com/java/java2/sdkrte/infolibrary/release_notes_SDK_1-2-2-07.html

Windows Service Pack

iPlanet Web Server 6.0 を実行するには、Windows NT 4.0 SP6A が必要です。

iPlanet Web Server 6.0 SP1 を実行するには、Windows 2000 Server SP1 が必要です。





JRE/JVM のバージョン

iPlanet Web Server 6.0 には、以下のバージョンの JRE および JVM が付属しています。

表 1    JRE および JVM に関する情報

プラットフォーム

JRE /JVM /JIT のバージョン

コメント

Solaris 2.6、8

Solaris VM

(build Solaris_JDK_1.2.2_07, native threads, sunwjit)

config/jvm12.conf-Xrs フラグをコメントアウトして、スタックトレースを生成します。

JVMPI ベースのプロファイリングやデバッグを目的 (hprof や dbx など) とする場合、http://java.sun.com/products/jdk/1.2/jre からダウンロードできるリファレンス実装を使用します。

Windows NT 4.0、Windows 2000

Java Version 1.2.2 Classic VM

(build JDK-1.2.2_007, native threads, symcjit)

 

HP-UX

Java version 1.2.2.07

Classic VM

(build 1.2.2.07-00/12/08-PA_RISC1.1, native threads, HP)

iPlanet には、変種の HotSpot VM (1.0.1fcs, mixed mode, PA2.0 build 1.2.2.07-00/12/08-PA_RISC2.0) も付属していますが、この VM は使用できません。このバージョンの使用に関する詳細は、次の URL を参照してください。

http:/www.unix.hp.com/java/infolibrary/prog_guide/java2/hotspot.html

RedHat Linux 6.2

Java version 1.2.2

Classic VM

(build Linux_JDK_1.2.2_FCS, native threads, sunwjit)

このバージョンの JVM は、blackdown.org から配布されています。

Compaq Tru64

Java version 1.2.2-8

Classic VM

(build J2SDK.v.1.2.2:10/31/2000-18:00, native threads, jit_122)

Compaq 版の iPlanet Web Server は、Compaq から入手できます。

Solaris 用の JVM/JRE バージョン 1.2.x の詳細については、次の URL を参照してください。

http://www.sun.com/software/solaris/java/download.html





インストール、アップグレード、および移行に関する情報

この節では、iPlanet Web Server のインストール、アップグレード、および移行に関する情報を提供します。システム要件および製品のインストールに関する詳細は、『インストールと移行』を参照してください。

次の表に、iPlanet Web Server 6.0 でサポートされているプラットフォームを示します。Microsoft Windows 2000 を除くすべてのプラットフォームでは、64M バイト以上のメモリー (256M バイトを推奨) および 110M バイト以上のディスク容量が必要です。Windows 2000 で iPlanet Web Server 6.0 SP1 を稼動させる場合は、512M バイト以上のメモリーおよび 2G バイト以上のディスク容量が必要です。

AIX プラットフォームは、現在はサポートされていません。

表 2    iPlanet Web Server 6.0 のサポート対象プラットフォーム

ベンダー

アーキテクチャ

オペレーティングシステム

Hewlett-Packard

PA-RISC

HP-UX 11.0、11.0 64-bit*

Microsoft

Pentium

Windows NT 4.0 SP6a

Windows 2000 Server SP1

RedHat

X86

kernel 2.2.14 をベースとする Red Hat Linux 6.2 および glibc 2.1.2

Sun

UltraSPARC**

Solaris 2.6、Solaris 7*、Solaris 8

Compaq

Alpha

Compaq Tru64 UNIX 5.0a、5.1***

*バイナリ互換の機能によりサポートされます。

**iPlanet Web Server 6.0 では、以前の SPARC CPU はサポートされません。UltraSPARC アーキテクチャは引き続きサポートされています。

***iPlanet では配布またはサポートは行なっていません。必要な場合は Compaq にお問い合わせください。

この節では、次の情報も提供します。

インストールに関する問題


バグ ID 554863: iWS 6.0 の上に iWS 6.0 SP1 をインストールすると、サイレントインストールが中断される

回避方法

setup -k は、新規インストールを実行する場合にのみ使用します。サイレントインストールの機能を使ってアップグレードする場合や再インストールを実行する場合には、setup -k は使用しないでください。


バグ ID 554941: iWS 6.0 SP1 の上に サブコンポーネント 2、4、または 5 をインストールすると、エラーが発生する

回避方法

サブコンポーネント 1、2、3 が、すべてのシステムに必要です。

アップグレードに関する問題

以前のバージョンの iPlanet Web Server や Netscape Enterprise Server から iPlanet Web Server 6.0 SP1 にアップグレードすることはできませんが、4.x Web サーバを移行させることはできます。詳細は、『インストールと移行』を参照してください。





修正された問題

この節では、iPlanet Web Server 6.0 SP1 の解決済みの問題を示します。


バグ ID 550665: CGI プログラムの場所に相対 URI を指定すると、ヘッダーが機能しない

以前のバージョンのサーバでは、ブラウザを別の場所にリダイレクトする CGI プログラムを、URL (http://server/index.html など) または絶対 URI (/index.html など) で指定する必要がありました。SP1 以降は、index.html のような相対 URI も使用可能です。


バグ ID 544444: サーバが要求の処理に使用した時間は、記録する手段がない

SP1 以前は、サーバが要求の処理に使用した時間を記録する手段がありませんでした。SP1 では、新しいフレックスログ形式の変数 %duration% が追加されています。%duration% は、サーバが要求の処理に使用した時間をミリ秒単位で記録します。%duration% を使用するためには、サーバインスタンスの統計情報を有効にする必要があります。 統計情報を有効にする方法については、『管理者ガイド』を参照してください。ログファイル形式の詳細については、『NSAPI プログラマーズガイド』および『管理者ガイド』を参照してください。


バグ ID 550505: キープアライブサブシステムがいっぱいになった回数をサーバが記録しない

SP1 以前は、キープアライブサブシステムがいっぱいになった場合に記録する手段がありませんでした。SP1 では、キープアライブサブシステムがいっぱいになったために接続がキープアライブサブシステムに追加されなかった回数をサーバが記録します。この情報は、.perf 出力に KeepAliveRefusals として示されます。.perf の詳細については、『Performance, Tuning, Sizing, and Scaling Guide』を参照してください。


バグ ID 549754: エラーページに、任意の URI を使用できない

SP1 以前は、JSP ページや SHTML ページなどの任意のサーバリソースは、エラーページに使用することができませんでした。SP1 では、send-error エラー SAF に uri パラメータが追加されています。uri は、エラーが発生したときに使用するリソースの URI を指定します。

obj.conf 内の次の 2 行を参照してください。

Error fn="send-error" reason="Not Found" uri="/notfound.jsp"

path="/usr/iplanet/servers/docs/notfound.html"

最初の行は、存在しない URI をクライアントが要求した場合に、そのクライアントが /notfound.jsp を要求したものとして send-error が動作するように指示します。/notfound.jsp へのアクセス時にエラーが発生すると、/usr/iplanet/servers/docs/notfound.html の HTML ファイルが代わりに表示されます。send-error エラー SAF の詳細については、『NSAPI プログラマーズガイド』を参照してください。


バグ ID 554157: 検索 : IE を使用すると、「ガイド付き検索」の画面が表示できない

バグ ID 547053: Set-user-id-on-execute Cgistub が Linux で機能しない

バグ ID 553775: Java : SECURITY 認証ルールがロールマッピングによって壊れる

バグ ID 547682: JDK 1.3.1 で、Classic JVM を使用した出力のパラメータに問題が発生する

バグ ID 551907: Web アプリケーションのクラスが変更されると、フィルタの再読み込みが実行されない

バグ ID 554353: 移行 : virtual.conf 経由でのハードウェア仮想サーバの移行時に、移行ページでエラーが発生する

バグ ID 554159: SSL : Linux の管理サーバおよびインスタンスサーバで SSL を使用できない

バグ ID 554465: wdeploy : サーバインスタンスを実行していない場合、hard delete (物理的な削除) が失敗する

バグ ID 555730: 移行 : Windows NT で、移行したサーバインスタンスを起動できない

バグ ID 546765: 特定の SAF で NCA が機能しない

バグ ID 545375: VS : IP に、「any」、「ANY」、「INADDR_ANY」を指定すると、一致する IP を抽出できない

バグ ID 543799: AIX : 誤った、または誤解を与えるような受け入れスレッドのエラーメッセージ

バグ ID 545609: obj.conf によって構成されたハードウェア仮想サーバを正しく移行できない

バグ ID 552229: WEBAPP : JAXP v1.1 は DTD に準拠する必要があるので、サンプルの HelloWorld.war を更新する必要がある

バグ ID 550920: .jar ファイルに含まれるリソースで getResource() が動作しない

バグ ID 552001: WDEPLOY : [-n] パラメータのデータ型のチェックを行う必要がある

バグ ID 551491: FileStore が init エラーを報告しない

バグ ID 551144: 新しい NSS 符号化方式が自動的に有効になる

バグ ID 548803: JDK1.3.1 : Linux でサーバを起動できない

バグ ID 551103: 直列化修正により、JSP 再コンパイルエラーが生じる

バグ ID 549900、549774: ドキュメントルートでダッシュ (-) がサポートされていない

バグ ID 549762: Java Web アプリケーションの管理画面で、存在しない Web アプリケーションの XML ファイルを作成しようとしても、そのファイルが作成されない。

バグ ID 549749: デフォルト以外の仮想サーバで wdeploy が動作しない

バグ ID 549618: VS : 「any」を選択すると、グループメンバーを追加できない

バグ ID 543265: 管理 : 分散管理のデフォルトのプロンプトが「"」で表示されてしまう

バグ ID 538648: VS : デフォルトの仮想サーバの状態を「off」にできない

バグ ID 543245: LDAP サーバが停止していると、分散管理でエラーが発生し、Web サーバの管理サーバにアクセスできない

バグ ID 550847: JAXP XML パーサーを v1.1 に更新する (現在は 1.0.1)

バグ ID 551863: wdeploy で -d を省略すると、ディレクトリ (ドキュメントルート下) が作成されない

バグ ID 549749: セッションのフェイルオーバおよびパーシスタンスが古いバージョンのサーブレットで動作しない

バグ ID 551553: 移行 - JSP : iWS 4.1 から iWS 6.0 に JSP を移行する際に、サーブレットサービス例外が発生する

バグ ID 552516: Java : 有効なユーザを認証できない

バグ ID 549797: セッションマネージャが指定されていない場合、セッションが追跡されない

バグ ID 543748: jvm.serializeFirstRequest=1 が正しく動作しない

バグ ID 543882: URL-Pattern 接尾辞の照合で、目的のマッピングを見つけられない

バグ ID 549541: 分散管理 : プリファレンスの ACL を特定のユーザに設定すると、「Browse」ボタンをクリックした時に「Permission Denied」が表示される

バグ ID 531704: NSAPI 構成を 4.X から 6.0 に移行できない

バグ ID 537073 (NT のみ): サーバページを移行するとエラーが発生する

バグ ID 542994: このリリースのサーバでは AsyncDNS がサポートされていない

バグ ID 519936: 待機ソケットで余分なスペースを入力すると、エラーが発生する

バグ ID 544385: クラスタのヘルプ

バグ ID 544449: 待機ソケットのテーブル IP が「Any」に設定されていると、待機ソケットの編集でグループ設定を変更できない

バグ ID 544902: 仮想サーバのユーザインタフェースで、待機ソケット ID および仮想サーバ ID に、「.」および「-」の文字を使用できない

バグ ID 545947: magnus.conf を複数のクラスタに一度に転送できない

バグ ID 535158: JDK バージョン 1.2.2_07 の使用時にサーバを停止できない

バグ ID 543691: メールおよびニュースのコレクションの URL に物理パスが表示される

バグ ID 539908: 個別の仮想サーバに関するサーバ統計情報のレポートを生成できない

バグ ID 542976: 分散管理 : 「Allow end user access: = no」の場合の内部エラー

バグ ID 543876: 言語リストの管理で「method Not allowed」が表示される

バグ ID 543902: ACL ファイルがエントリを示している場合、そのユーザのエントリが Administration Server のユーザインタフェースに表示されない

バグ ID 545568: 分散管理でのエンドユーザのアクセスで、ログインに関するユーザページが読み込まれない

バグ ID 543913: JVM オプション (Solaris のみ) : デフォルトの JVM オプションが最適なオプションになっていない

バグ ID 545874 (Windows NT のみ): コレクションの作成時または保守時にエラーが発生することがある

バグ ID 543196 (Windows NT のみ): 2 つのコレクションを追加すると、システムがハングアップする




既知の問題と解決策

この節では、今回のリリースの iPlanet Web Server 6.0 SP1 に関する既知の問題を示します。情報は、次の項目に分類されています。

日本語製品


バグ ID 559539: 文字コードセットを「Shift JIS」にしたコレクションで検索を行うと、検索結果が文字化けする

バグ ID 559541: 文字コードセットを「Auto Detect (自動検出)」にしたコレクションで検索を行うと、検索結果が文字化けする

バグ ID 546216: 日本語の検索エンジンが、PDF 内のマルチバイト文字に対して正しいインデックスを作成しない

バグ ID 556240: コレクションの文字コードを「Shift JIS」に設定しても、「Auto Detect (自動検出)」として表示される

(IE のみ) バグ ID 559514: ダブルバイト文字または 8 ビット文字の組織名とグループ名が文字化けする

(IE のみ) バグ ID 551152: 文字コードセットが「Shift JIS」または「Auto Detect (自動検出)」のコレクションで、検索のホームページが正しく表示されない

(日本語 HP-UX のみ) バグ ID 4618795: コレクション作成後に、検索エンジンが起動できない

一般


バグ ID 551659: 検索 : SSL の使用時に「ガイド付き検索」の機能が動作しない

バグ ID 554092: VS コマンド行 : VS CLASS の作成時に Accept Lang の on/off のオプションを追加する必要がある

仮想サーバクラスの作成で、新しい任意パラメータ acptlang が追加されています。サーバで accept language ヘッダーの構文解析を有効にするには、コマンド行に [-acptlang] を追加する必要があります。このパラメータを追加しない場合、デフォルトでは「off」になります。


バグ ID 549203 (UNIX のみ): Setuid Cgistub で、root 所有のバイナリを実行できない

SP1 では、set-user-ID-on-execute (suid) Cgistub で、root が所有するプログラムを root 以外のユーザが実行することはできません。この変更により、suid Cgistub システムのセキュリティを強化しています。


回避方法

SP1 以前の機能を必要とする場合は、root としてログインし、コマンド行から次の手順を実行して、サーバルート server_root のインスタンス https-instance suid Cgistub を変更する必要があります。

  1. インスタンスディレクトリに移動します。

    cd server_root/https-instance

  2. サーバを停止します。

    ./stop

  3. Cgistub の private ディレクトリに移動します。

    cd private

  4. root に private ディレクトリへの書き込みを許可します。

    chmod 700

  5. Cgistub にユーザ 0 (root) が所有するプログラムを信頼するように指示します。

    ./Cgistub -s "trusted_uid 0"

  6. private ディレクトリへの書き込みを禁止します。

    chmod 500

  7. インスタンスディレクトリに移動します。

    cd ..

  8. サーバを再起動します。

    ./start


バグ ID 549383 (Windows 2000 のみ): ファイルを転送すると、管理サーバがハングアップし、0K バイトのファイルが作成される

リモートマシンの管理を要求するクラスタのマスターが clxfer を実行することによってファイルが転送されます。リモートマシンの clxfer プロセスにより、マスターはファイルを転送するように要求され、マスターは clxfer を実行してそのファイルを返します。マスターは、要求からリモートマシンのホスト名を受け取り、/cluster/hostname/instance-names で、必要なファイルを見つけます。たとえば、charis という名前のリモートマシンを charis.india.sun.com という名前のクラスタに追加した場合、charis をホスト名とする要求ヘッダーは、cluster/charis でそのファイルを見つけることができません。このエラーのために、リモートマシンは 0 バイトのファイルを受け取ります。


回避方法

すべてのマシンにフルネームを設定します。そのためには、リモートマシンで、コントロールパネル -> 「システム」 ->「ネットワーク ID」 -> 「プロパティ」の項目に移動します。マスターマシンと一致するプライマリ DNS 接尾辞を入力します。


バグ ID 546532 (Solaris のみ): -compat=5 プラグインから例外をスローできない

回避方法

  1. バージョン 5.0 以降の Sun/Forte WorkShop C++ コンパイラを使用して、例外をスローする NSAPI プラグインを作成する場合は、-compat=4 オプションを指定する必要があります。これは、WorkShop 5.0 は、デフォルトでは WorkShop 4.2 のオブジェクトコードとバイナリ互換ではないオブジェクトコードを生成するためです。-compat=4 を指定すると、新しいバージョンの WorkShop がバージョン 4.2 のように動作します。

  2. -compat=4 を指定できない場合は、magnus.conf で、そのプラグインの Init fn="load-modules" の行に shlib_flags="(default|parent|group)" を追加します。 その例を次に示します。

    Init fn="load-modules" funcs="my-plugin" shlib="myplugin.so"

    shlib_flags="(default|parent|group)"

    これにより、プラグインは専用のダイナミックリンクグループに配置されます。この場合、そのプラグインのリンク時の共有オブジェクト依存もすべて明示的に指定する必要があります。たとえば、プラグインの CC コマンド行は次のようになります。

    CC -G -lCrun -lm -DXP_UNIX -I/usr/iplanet/servers/plugins/include

    -o myplugin.so myplugin.cpp


「バグ ID なし」
1000 以上の仮想サーバを読み込むとパフォーマンスが低下する

1 つのクラスに 1000 以上のソフトウェア仮想サーバを追加すると、「Class Manager Members」ページの読み込みが遅くなります。


バグ ID 517789: 仮想サーバからクラスを削除した場合に、obj.conf ファイルのエントリが削除されない

Server Manager の「Virtual Server Class」から仮想サーバのクラスを削除した場合、削除したクラスは obj.conf ファイルに残っています。ただし、そのクラスは、ユーザインタフェースおよび server.xml ファイルからは削除されています。


回避方法

削除したクラスを obj.conf ファイルから手動で削除します。


バグ ID 525692: SSL が適用されているクラスタを追加できない

クラスタ管理で、SSL が適用されているクラスタにサーバを追加することができません。


バグ ID 538947: NSAPI Init 関数 での conf_getglobals() の使用

以下は、NSAPI プラグインの開発者と、iWS 6.0 での動作が保証されていないサードパーティ製 NSAPI プラグインのユーザに関わる問題です。

  1. NSAPI Init 関数の開発者には、開発したプラグインがこの問題の影響を受けるかどうかを確認するために必要な技術情報、および、影響を受ける場合の修正方法がここに示されています。

    NSAPI conf_getglobals() 関数または nsapi.h ヘッダーファイルでは、iWS 6.0 の NSAPI Init 関数内で conf_getglobals() を参照する各種マクロを使用することはお勧めできません。conf_getglobals() は、単一の仮想サーバのプロパティのみを返すことができます。 iWS 6.0 では、単一の Web サーバで、ポート、ホスト名、セキュリティなどのプロパティを個別に定義した、多数の仮想サーバを使用する場合があります。また、iWS 6.0 の仮想サーバの構成は、時間の経過につれて動的に変化させることもできます。そのため、プラグインは、NSAPI Init の実行時にサーバ構成情報の取得および保存は行わず、サーバ構成情報が実際に必要な場合 (動的な Web ページでリンクを構築する場合など) は、要求の処理時に一時的な方法で構成情報を取得します。

    iWS 6.0 で Init 実行時に呼び出された場合の conf_getglobals() のデフォルトの動作は、VportVaddrVserver_hostnameVsecurity_activeVssl3_activeVssl2_active、および Vsecure_auth の各フィールドを、デフォルト値 (0 NULL など) で初期化することです。Init 関数で、これらのグローバルフィールドの値に依存する場合にエラーチェックを行わないと、障害が発生して Web サーバを呼び出すことができないことがあります。また、NULL 値が保存され、後で別のプラグイン関数で再使用される場合は、再使用時に障害が発生することがあります。

    現在、Init 関数で conf_getglobals() を呼び出している場合は、コードを修正して、このような障害の可能性のある呼び出しを除外する必要があります。これにより、複数の仮想サーバが存在する場合に、iWS 6.0 のプラグインを正しく動作させることができます。conf_getglobals() NSAPI 関数は、NSAPI 要求処理フェーズ (NSAPI AuthTrans、NameTrans、Service、またはその他の NSAPI 要求処理フェーズ) で呼び出された場合、その要求が作成された接続および仮想サーバに応じた適正な値のみを返します。

    iWS 6.0 では、この問題の影響を受ける旧バージョンのプラグインに対応する互換モードがサポートされています。ユーザセクションで説明したように、NSAPI Init 関数は、LateInit としてマークされている必要があります。LateInit Init 関数から呼び出された場合、conf_getglobals() は、旧バージョンの待機ソケットのデフォルト接続グループのデフォルト仮想サーバのプロパティを返します。新しい XML 構成の属性に関しては、conf_getglobals() が、SERVER の legacylsdefaultgroupdefaultvs 属性を返します。この場合、サーバには単一の仮想サーバのみを定義して、サーバとプラグインの動作を一致させることをお勧めします。

  2. サードパーティで開発されたプラグインの NSAPI Init 関数を使用する場合は、そのプラグインの開発者に連絡し、1 で説明した開発者のための技術情報に基づいて、iWS 6.0 と互換性があるかどうかを確認する必要があります。多くの Init 関数は、この問題の影響はなく、修正しなくても iWS 6.0 で動作すると推測されますが、互換性およびアップデートの必要性は、プラグインの開発者が判断する必要があります。

    プラグインのベンダーが、その Init 関数を iWS 6.0 で使用できることを保証しておらず、その関数に、1 で説明したプログラミング上の問題の影響が見られる場合、次の条件が該当するときは問題を回避できることがあります。

    • iWS インスタンスに単一の待機ソケット、接続グループ、および仮想サーバのみを設定している場合。

    • 問題のある Init 関数を、magnus.confLateInit として設定している場合。これは、Init 行に LateInit = yes 引数を追加している場合です。

    • サーバの起動後にサーバを動的に再構成しない場合。

    上記の条件に該当する場合、その Init 関数は、単一の仮想サーバのみが存在し、この問題が発生しない、以前のリリースの iWS と互換性のある NSAPI コンテキストで実行できます。


バグ ID 540506: TempDir はローカルファイルシステム上に設定する必要がある

magnus.conf TempDir 指令では、サーバが正しく動作するためには、TempDir ディレクトリがローカルファイルシステム上に置かれている必要があります。TempDir ディレクトリが NFS マウント上にあると、サーバは正しく動作しないことがあります。


バグ ID 542243: IE 5.0 を使用する場合、UI の最新のデータを更新できない

Web ブラウザに Micosoft の Internet Explorer を使用する場合、バージョン 5.0 は、エンドユーザだけが使用できます。管理者が、iPlanet Web Server Administration Server の構成に加えた変更を保存するには、Internet Explorer Version 5.5 を使用する必要があります。


バグ ID 544452: 「Edit Listen Sockets Groups」ページに変更を加えると、「Edit Listen Sockets」ページで別の変更を加えることができない

「Edit Listen Sockets Groups」ページから「Connection Group Settings」の値を編集して、「OK」ボタンをクリックすると、サーバが更新されます。この後、「Edit Listen Sockets」ページに移動して、「Security」の値をOff から On にするなど、別のプロパティを変更して「OK」をクリックすると、「Please refresh your screen, data update by another user」というエラーメッセージが表示されることがあります。その場合、「Security」の値は変更されません。


回避方法

「Edit Listen Sockets Groups」ページのプロパティを変更した後に「Edit Listen Sockets」ページのプロパティを変更する場合は、「OK」ボタンを 2 回クリックすると変更が有効になります。


バグ ID 544504: magnus.conf ファイルの内容が変更されている場合、「Load Configuration Files」ボタンを使用できない

管理操作によって magnus.conf に検索機能を有効にするなどの変更を加えると、「Load Configuration Files」ボタンを使用できなくなります。


回避方法

「Apply Changes」ボタンを使用して、magnus.conf に適用された変更を読み込みます。


バグ ID 545420: 「Add Certificate」ページ (または「Replace Certificate」ページ) の「Help」ボタンが正しくリンクされていない

証明書をインストールして「OK」をクリックすると、「Add Certificate」ページ (または「Replace Certificate」ページ) が表示されます。このページの「Help」リンクをクリックすると、「Add Other Certificate」ページではなく、「Add Certificate Revocation List」ページのヘルプが誤って表示されます。


バグ ID 545727: 「Compromised Key List (CKL)」ページの「Help」ボタンが、「Certificate Revocation List (CRL)」ページのヘルプにリンクされている

「add CRL/CKL」リンクから、CKL ファイルを選択して「ADD Compromised Key List」ページを表示できます。このページの「Help」ボタンが、CRL ページのヘルプにリンクされています。


回避方法

「Add CRL」のヘルプが表示されるまで、ヘルプウィンドウをスクロールダウンします。

Java および Java サーブレット


バグ ID 555814: Web 導入 GUI : URI の再入力時に、入力欄を空欄にすると、内部エラーが発生する

Web アプリケーションを 1 つだけ導入していて、その URI を編集する場合、その URI を空白にすることはできません。


バグ ID 555373: security-constraint の url-patterns で拡張子のマッピングをサポートする必要がある

Web アプリケーション導入記述子 (web.xml) の security-constraint 要素の url-patterns としてサポートされているのは、パスのマッピングのみです。*.jsp のような拡張子のマッピングは、現在はサポートされていません。この問題は、今後のリリースで対応の予定です。


バグ ID 552063 (NT および W2K のみ): wdeploy : wdeploy コマンドを実行できない

回避方法

コマンド行ツールの wdeploy および HttpServerAdmin を使用するときは、次のエラーメッセージは無視してください。「A nonfatal internal JIT (3.10.107(x)) error 'Relocation error: NULL relocation target' has occurred in: 'org/apache/crimson/parser/Parser2.maybeComment (Z)Z': Interpreting method. Please report this error in detail to http://java.sun.com/cgi-bin/bugreport.cgi


バグ ID 543913 (Solaris のみ): JVM オプション : デフォルトの JVM オプションが最適なオプションになっていない

回避方法 :

SP1 は JDK1.3.1 をサポートしています。Solaris 8 の Java アプリケーションでは /usr/lib/lwp のスレッドを使用します。ほとんどの JVM およびヒープ調整はアプリケーションに固有のものです。


これらのフラグおよびその他のフラグの詳細については、次の URL を参照してください。

http://java.sun.com/docs/hotspot/VMOptions.html

http://java.sun.com/docs/hotspot/gc/

GC 調整フラグのいくつかは、JDK1.2.2_07 でも使用できます。


バグ ID 547740: JDK1.3.1 : サーブレットおよび JSP をデバッグする場合の iWS の構成

回避方法 :

JDK 1.3.1 のデバッギングマニュアルを参照してください。

デバッグを行うには、JRE の代わりに JDK を使用するように iPlanet Web Server 6.0 SP1 を構成する必要があります。

UNIX プラットフォームの場合のみ、https-admserv ディレクトリの start-jvm スクリプトに以下の変更を加えます。

  1. NSES_JRE_RUNTIME_LIBPATH 変数の後に、$arch とマシンに対応する文字列 (たとえば、SPARC ボックスの場合は sparc、Linux ボックスの場合は i386) の代わりに ${NSES_JDK}/lib/$arch を追加します。

  2. jvm12.conf に、次の変更を加えます。

    1. jvm.enableDebug=1

    2. jvm.compiler=NONE

    3. jvm.option=-classic

    4. jvm.option=-Xnoagent

    5. jvm.option=-Xrunjdwp:transport=dt_socket,server=y,suspend=n,address=<port> (<port> は、たとえば address=5000 のように、デバッガを接続する任意の未使用ポート番号に置き換えてください)

  3. iPlanet Web Server を起動します。

  4. jdb で、前の手順で設定したポート番号を指定して Web サーバに接続します。

    jdb -attach <port>

    例 : jdb -attach 5000

これで、サーブレットまたは JSP をデバッグできます。


バグ ID 548362: JDK1.3.1 : jvm12.conf : デフォルトの Min/MaxHeapSize ではサーバが起動しない

回避方法 :

minHeapSize を 3.5 M に設定し、maxHeapSize を 64 M に設定します。


バグ ID 543980 (Solaris のみ) : ネガティブな JSP またはサーブレットによりメモリーリークが生じる

Solaris では、不正な JSP 構文などの JSP コンパイルエラーによってメモリー (ヒープメモリー) が増大します。


回避方法

この問題を解決するには、コンパイル前の JSP をオフラインにしてコンパイルエラーを見つけます。また、その JSP のコンパイルエラーメッセージがエラーログに記録されている場合は、問題の JSP を削除します。





プラットフォーム固有の情報

この節では、以下のプラットフォームに関するプラットフォーム固有の既知の問題と解決策について説明します。

Windows 2000

Windows 2000 SP1 以降の Server Edition では Internet Explorer 5.X のブラウザを使用することをお勧めします。

Linux プラットフォーム


検索

iPlanet Web Server 6.0 では、Linux プラットフォームでの検索機能はサポートされていません。


Directory Server

iPlanet Directory Server は、Linux プラットフォームでは iPlanet Web Server 6.0 と連携して動作しません。ユーザとグループの機能を使用する場合は、別のオペレーティングシステム上にディレクトリサーバをインストールして、Linux Web サーバからそのディレクトリサーバにリンクする必要があります。

Compaq Tru64


バグ ID 532335: VS : AIX および DEC で 4000 Vertual Server を起動できない

回避方法

Compaq Tru64 では、システム構成ファイル /etc/sysconfigtab に以下のエントリを設定する必要があります。

proc:

max_proc_per_user=1024

max_threads_per_user=4096

per_proc_data_size = 4294967296

max_per_proc_data_size = 10737418240





マニュアルの訂正事項

iPlanet Web Server 6.0 SP1 のマニュアルの変更点を以下に示します。


一部のマニュアルで、AIX プラットフォームがサポート対象プラットフォームとして記載されていますが、現時点ではサポート対象ではありません。


バグ ID 556074: 『プログラマーズガイド』のバグ

StrictHttpHeaders 指令が、デフォルト値が「off」であると誤って定義されています。magnus.conf のStrictHttpHeaders 指令のデフォルト値は「on」です。


バグ ID 556074: 『サーブレットに関するプログラマーズガイド』のパラメータ名の誤り

「サーブレットおよび JSP のデバッグ」の 53 ページにある 2 箇所の jvm.compiler は、VM で認識されないパラメータです。jvm.compiler は、java.compiler の誤りです。





お問い合わせ先

iPlanet Web Server 6.0 SP1 の使用にあたって問題が発生した場合は、次の URL から iPlanet カスタマサポートにお問い合わせください。

news://secnews.netscape.com/netscape.public.iws

できるだけ適切に問題に対処するために、お問い合わせの際には以下の情報をお知らせください。





その他の情報について

以下の各リンクから、iPlanet Web Server 6.0 SP1 に関する各種の情報を入手できます。

iPlanet Web Server 6.0 のインストール手順については、『インストールと移行』を参照してください。

iPlanet Web Server 6.0 SP1 の管理者用マニュアルについては、製品に付属するオンラインヘルプを参照してください。 『管理者ガイド』および関連マニュアルは、次の URL でも参照できます。

http://docs.iplanet.com/docs/manuals/enterprise.html


最終更新日 : 2002 年 3 月 25 日