GNOME 2.2 システム管理 (Linux 版)

付録 A 隠しディレクトリ

この付録では、GNOME デスクトップがユーザーのホームディレクトリに追加する隠しディレクトリについて説明します。

隠しディレクトリとは、ディレクトリ名の先頭にピリオド (.) が付くディレクトリのことです。表 A–1 は、GNOME デスクトップがユーザーのホームディレクトリに追加する隠しディレクトリを示しています。

表 A–1 ユーザーのホームディレクトリ内の隠しディレクトリ

ディレクトリ 

説明 

.esd_auth

GNOME サウンドデーモン用の認証クッキーが含まれています。 GNOME サウンドデーモンは、ESD (Enlightened Sound Daemon) です 

.gconf

ユーザーの GConf 設定ソースが含まれています。 ユーザーが環境を設定すると、新しい設定情報がこの場所に追加されます

.gconfd

以下の GConf デーモンの詳細が含まれています

  • 構成情報

  • IOR (Interoperable Object Reference )によって参照されるオブジェクトのロック情報

  • IOR によって参照されるオブジェクトの状態情報

.gnome

GConf リポジトリには格納されないユーザー固有のアプリケーションデータが含まれています。 たとえば、このディレクトリには MIME タイプ情報やユーザーのセッション情報が含まれています

.gnome-desktop

Nautilus ファイルマネージャには、ファイルマネージャを使用してデスクトップを管理できる設定があります。 このオプションを選択すると、ユーザーのデスクトップにあるオブジェクトはこのディレクトリに保存されます。 このディレクトリは以下を含みます

  • デスクトップ上のオブジェクト (たとえば、「このコンピュータ」オブジェクト、「ごみ箱」オブジェクト、およびほかのランチャー)。 オブジェクトはデスクトップエントリファイルとしてディレクトリ上に表示されます 。 たとえば、starthere.desktop ファイルには、「Java™ Desktop System について学ぶ」ロケーションへのリンクが含まれます

  • マウントされているリムーバブルメディアのボリューム

ファイルマネージャには、 .gnome-desktop の代わりにホームディレクトリをデスクトップディレクトリとして使用できるようにする設定があります。 このオプションを選択した場合、ホームディレクトリの内容が、デスクトップオブジェクトとして表示されます。

.gnome2

GConf リポジトリには格納されないユーザー固有のアプリケーションデータが含まれています。 たとえば、このディレクトリは以下のデータを含みます

  • キーボードショートカット情報

  • ウィンドウの場所に関する情報

  • パネルランチャー用のデスクトップエントリファイル

このディレクトリは、ユーザー固有のメニューデータも含みます。 ユーザーがメニューを変更した場合、詳細がここに格納されます 

.gnome2-private

このディレクトリは使用されていません。 このマニュアルの発行時点では、このディレクトリに機能はありません 

.metacity

Metacity ウィンドウマネージャ用のセッションデータが含まれています。

.nautilus

ユーザー固有のファイルマネージャデータが含まれています。 たとえば、このディレクトリは次のデータを含みます 

  • ユーザーが作業するディレクトリ用のメタデータ

  • ユーザーが追加する Nautilus エンブレム

  • Nautilus デスクトップイメージ

.themes

ユーザーが追加した制御テーマオプション、ウィンドウフレームテーマオプション、アイコンテーマオプションが含まれています。 テーマの設定ツールでテーマを追加できます 

.thumbnails

イメージサムネイルが含まれています。 イメージサムネイルは、ファイルマネージャで使用されます。 ファイルマネージャには、サムネイルイメージの生成の停止を選択できる設定があります 

.xscreensaver

スクリーンセーバ構成データとスクリーンセーバ設定データが含まれています