日本語入力方式の概要と移行

はじめに

このマニュアルでは、 SolarisTM10 の日本語環境で使用できる入力方式 (複数言語文字入力、ATOK12、Wnn6) の概要とユーザー登録単語などの移行方法について説明します。各入力方式を使った入力方法、カスタマイズ方法などの詳細については、各入力方式のマニュアルを参照してください。

対象読者

Solaris10 の日本語入力方式の利用者と、日本語入力方式を運用するシステムの管理者 (スーパーユーザー) を対象としています。

内容の紹介

パート I, 入力方式の概要

第 1 章「概要」

入力方式の概要と、日本語入力方式 (ATOK12、Wnn6) の特徴を説明します。

パート II, ファイル構成

第 2 章「ATOK12 のファイル構成」

ATOK12 のファイル構成について説明します。

第 3 章「Wnn6 のファイル構成」

Wnn6 のファイル構成について説明します。

パート III, ユーザー登録単語および設定ファイルの移行

第 4 章「ATOK12 への移行」

ATOK8 および cs00 でユーザーが登録した単語情報を ATOK12 で使用する方法について説明します。また、ATOK8 の環境設定をATOK12 に移す方法についても説明します。

第 5 章「Wnn6 への移行」

ATOK8、ATOK7、cs00、VJE-Delta、EGBRIDGE でユーザーが登録した単語情報を Wnn6 で使用する方法と、移行時に使用するファイルの形式について説明します。

付録 A 「Solaris 1.x アプリケーション」

Solaris 1.x アプリケーションで日本語を入力するための設定について説明します。

関連マニュアル

以下のマニュアルを参照してください。

Sun のオンラインマニュアル

docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。URL は、http://docs.sun.com です。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P–1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

 

sun% grep `^#define \
  XV_VERSION_STRING'

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。