Sun N1 System Manager 1.3 オペレーティングシステムプロビジョニングガイド

Windows のディストリビューションの作成

OS プロファイルを管理対象サーバーにインストールするには、その前に Windows OS リリースを構成するファイルを RIS サーバーにコピーし、管理サーバーからリンクする必要があります。

ProcedureWindows RIS サーバーで Windows イメージを設定する

  1. 管理者アカウントまたは管理者権限を持つアカウントで Windows RIS サーバーにログオンします。

  2. risetup.exe ユーティリティーを使用して Windows ディストリビューションを CD またはネットワーク共有から RIS サーバーにコピーします。

    RIS サーバーで、-add オプションを指定して RiSetup.exe ユーティリティーを使用します。


    注 –

    RIS イメージを作成するときは、risetup ウィザードで「Keep the old existing OSC files」オプションを選択したことを確認してください。

    Windows ディストリビューションを RIS サーバーにコピーするときに、適切な Windows ドライバが自動的にコピーされます。ほかのドライバをディストリビューションに追加するには、ドライバを RIS サーバーのスクリプトディレクトリにコピーします。

    RIS イメージの作成には MSDN Combo CD を使用しないでください。Microsoft サポート技術情報 300556 (英語版) で説明されているエラーメッセージが表示されます。この問題を解決するには、作成される OS イメージのリテールバージョンを使用してください。


    サービスパックが統合された Windows ディストリビューションの RIS イメージを作成するには、次の文書で説明されている手順に従います。

    • Windows 2000 の最新のサービスパックの入手方法については、Microsoft サポート技術情報 260910を参照してください。

      RIS イメージを作成するサービスパックをダウンロードするときは、Windows Service Pack の高速インストールとネットワークインストールから、「ネットワークインストール」オプションを選択します。Windows 2000 Service Pack 3 のダウンロードプロセスについては、http://www.microsoft.com/Windows2000/downloads/servicepacks/sp3/download.aspxを参照してください。OS のほかのバージョンのサービスパックについても、同様のダウンロードページが Microsoft のサイトにあります。

    • サービスパックを含む RIS イメージの作成方法については、 Windows 2000 Server Edition Service Pack 3 インストールと導入ガイドを参照してください。OS のほかのバージョンのサービスパックについても、同様のマニュアルが Microsoft のサイトにあります。

  3. (省略可能) 英語版以外の Windows OS をプロビジョニングするには、RIS サーバーでイメージを設定するときに追加の設定が必要です。

    基本的に RIS サーバーでは、English パスにファイルがあるとみなされます。この問題を解決するには、ほかの言語のファイルを English パスにコピーしてください。

    1. OS Chooser のファイルがあるディレクトリに移動します。

      次に例を示します。


      % cd RemoteInstall\OSChooser
      
    2. 他言語のディレクトリから English のディレクトリにファイルをコピーします。

      次に例を示します。


      % copy -r Japanese English
      

      自国語のインストール画面を含む RemoteInstall\OSChooser\English ディレクトリが作成されます。インストール時に、RIS ソフトウェアでデフォルトの English パスが検索されるとき、英語以外の OS Chooser の画面が表示されます。

ProcedureWindows OS ディストリビューションを作成する

ここでは、コマンド行を使用して Windows OS ディストリビューションを管理サーバーから Windows RIS サーバーにリンクする手順を示します。


注 –

この作業はブラウザインタフェースから実行できません。


ディストリビューションを追加すると、デフォルトでは、同じ名前で OS プロファイルが作成されます。このプロファイルは、「タスクへのショートカット」区画の OS プロファイル一覧に表示されます。

  1. Windows RIS サーバーをインストールし、構成します。

    『Sun N1 System Manager 1.3 サイト計画の手引き』「Windows Remote Installation Service サーバーの設定」を参照してください。

  2. CD またはネットワーク共有から RIS サーバーに、Windows ディストリビューションをコピーします。

    「Windows RIS サーバーで Windows イメージを設定する」を参照してください。

  3. RIS サーバー上のディストリビューションを N1 System Manager にリンクします。

    N1 System Manager のコマンド行で次のコマンドを入力します。


    N1-ok> create os os-name type windows languageedition language version version arch arch 
    rissourcepath path-to-RIS-distribution
    

    条件:

    • os-name は、ディストリビューションを RIS サーバーに追加したときに定義した名前です。os-name は、一意である必要があり、また数字、文字、および一部の特殊文字を含むことができます。次の特殊記号は使用できません。コンマ、アスタリスク、一重引用符、二重引用符、括弧、疑問符、等号、復帰改行。

    • type windows では、OS の種類を Windows に指定しています。

    • language では、別の言語と文字セットでエンコードされた Web ページやその他の内容の表示をサポートする言語を指定します。有効な値の一覧については、CLI のタブ補完機能を使用してください。

    • version では、Windows のバージョンを指定しています。有効な値の最新の一覧については、CLI のタブ補完機能を使用してください。有効な値は以下のとおりです。

      • 2000AS - Windows 2000 Advanced Server

      • 2000SS - Windows 2000 Standard Server

      • 2003EE - Windows 2003 Enterprise Edition

      • 2003SE - Windows 2003 Standard Edition

      • 2003WE - Windows 2003 Web Edition

      • 2003SESP1 – Windows 2003 Standard Edition Service Pack 1

      • 2003EESP1 – Windows 2003 Enterprise Edition Service Pack 1

    • arch は、インストールするシステムのアーキテクチャです。有効な値は、amd64 および i386 です。

    • rissourcepath は省略可能です。指定する場合は、RIS サーバー上のディストリビューションのフルパスを指定します。

    プロファイル名が os-name の OS プロファイルが作成されます。


例 3–1 Windows OS ディストリビューションの RIS サーバーから管理サーバーへのリンク


N1-ok> create os win2003EE type windows languageedition English version 2003EE 
arch i386 rissourcepath j:  

ProcedureWindows OS プロファイルを作成する


ヒント –

OS ディストリビューションの作成時にデフォルトの OS プロファイルが自動的に作成されます。デフォルトのプロファイルは、通常は、コマンド行を使用して、特定のハードウェアと構成パラメータに合わせてカスタマイズする必要があります。既存の OS プロファイルの変更については、「OS プロファイルを変更する」を参照してください。


ここでは、コマンド行インタフェースから OS プロファイルを作成する手順を示します。ブラウザインタフェースから OS プロファイルを作成するには、システムダッシュボードの「タスクへのショートカット」区画の OS プロファイル一覧の下にある「新規」ボタンをクリックします。

始める前に

新しい OS プロファイルを作成するには、OS ディストリビューションが管理サーバーで認識される必要があります。

  1. 使用可能な OS プロファイルの一覧を表示するには、N1–ok プロンプトで show osprofile all コマンドを入力します。


    ヒント –

    ブラウザインタフェースで使用可能なプロファイルの一覧を表示するには、システムダッシュボードの「タスクへのショートカット」区画の OS プロファイル一覧の下にある「編集」ボタンをクリックします。


  2. OS プロファイルを作成するには、次のコマンドを入力します。


    N1-ok> create osprofile osprofile-name os os-name rootpassword rootpassword 
    fullname fullname organizationname organization-name productkey productkey
    [Optional-Windows-Attributes]
    

    条件:

    • fullname は、引用符で囲んだフルネームです。

    • organizationame は、引用符で囲んだ組織名です。

    • os は、インストールする OS ディストリビューションの名前です。

    • osprofile は、OS プロファイルの名前です。OS プロファイルの名前は、一意である必要があり、100 文字以内の数字、文字、および一部の特殊文字を含めることができます。次の特殊記号は使用できません。コンマ、アスタリスク、一重引用符、二重引用符、括弧、疑問符、等号、復帰改行。

    • productkey は、一意の Windows のインストールごとのプロダクトキーです。プロダクトキーは、オペレーティングシステムの CD-ROM のパッケージに記載されています。プロダクトキーは次の形式になっています。11111-11111-11111-1111-11111

      プロダクトキーは、OS を管理対象サーバーにインストールするときに、load server コマンドまたは load group コマンドで設定することもできます。

    • rootpassword では、インストール後にサーバーで使用する root パスワードを指定します。パスワードをコマンド行に表示したくない場合は、疑問符 (?) を入力します。コマンドの実行後にパスワードを入力するプロンプトが表示されます。

    • Optional-Windows-Attributes では、言語、タイムゾーン、ライセンス情報、およびシステムに初めてログインするときに実行するスクリプトなど、さまざまな Windows 固有の詳細を指定できます。Windows の属性については、『Sun N1 System Manager 1.3 コマンド行リファレンスマニュアル』「create osprofile」の「OPTIONAL WINDOWS ATTRIBUTES」の項を参照してください。


例 3–2 Windows OS プロファイルの作成

次のコマンドでは、Windows 2003 Enterprise Edition ディストリビューションの OS プロファイルが作成され、ユーザーがパスワードを入力するプロンプトが表示されます。


N1-ok> create osprofile win2003EE os win2003EE rootpassword ? 
fullname "IamMe" organizationname "MyOrgPlace" productkey productkey
description "win2003EE" licensingmode "perseat" licenseperserver 1 repartition true
wtsallowconnection false wtsenable true wtslicensingmode perseat wtspermissionssetting all
rootpassword: 

create osprofile コマンドが完了したら、次のコマンドで OS プロファイルに関する詳細情報を表示できます。


N1-ok> show osprofile win2003EE
ID:            3
名前:            win2003EE
ディストリビューション:   win2003EE
説明:            win2003EE
使用中:           false
User's Full Name:  
Organization Name: 
言語:          
タイムゾーン:          
Language Group:    
Firstloginscript:  
repartition:                         true
targetpath:                          Windows
oem driver path:   
Windows Licensing Mode:              PerSeat
Licenses Per Server:                 1
Terminal Server Enable:              true
Terminal Server Allow connections:   false
Terminal Server Licensing mode:      PerSeat
Terminal Server Permissions Setting: All
N1-ok> 

ProcedureWindows OS プロファイルを変更する

ここでは、Windows OS プロファイルに独特の変更方法を示します。OS プロファイルを管理対象サーバーにロードするときに Windows の情報を変更することもできます。

  1. 既存の Windows OS プロファイル内の情報を変更するには、次のコマンドを入力します。


    N1-ok> set osprofile osprofile-name [Optional-Windows-Attributes]

    Optional-Windows-Attributes は、OS プロファイルを作成するときと同じです。詳細は、『Sun N1 System Manager 1.3 コマンド行リファレンスマニュアル』「set osprofile」を参照してください。

  2. 既存の OS プロファイル属性を削除する。


    N1-ok> remove osprofile osprofile-name [Optional-Windows-Attributes]

    Optional-Windows-Attributes は、OS プロファイルを作成するときと同じです。詳細は、『Sun N1 System Manager 1.3 コマンド行リファレンスマニュアル』「remove osprofile」を参照してください。


例 3–3 OS プロファイルへのプロダクトキーの追加

次の例では、既存の OS プロファイルにプロダクトキーを追加しています。プロダクトキーは、オペレーティングシステムの CD-ROM のパッケージに記載されています。プロダクトキーの追加は、Windows OS をインストールするときによく行う変更です。


N1-ok> set osprofile win2003EE productkey BVVVV-99PMV-HH9Z9-BDY9Z-896Z9

セキュリティー上の理由より、プロダクトキーの実際の値は、コマンド行インタフェースに表示されません。