この章では、N1 System Manager を使用して、Sun Blade 8000 モジュールシステム内の Sun Blade X8400 サーバーモジュールにオペレーティングシステムやファームウェアをプロビジョニングする方法について説明します。
N1 System Manager を使用した、サポートされているほかのハードウェアへのオペレーティングシステムやファームウェアのプロビジョニングについては、『Sun N1 System Manager 1.3 オペレーティングシステムプロビジョニングガイド』を参照してください。
管理サーバーまたは管理対象サーバーで実行できるオペレーティングシステムの一覧については、「サポートされているハードウェアとオペレーティングシステム」を参照してください。
OS のプロビジョニングの仕組みは、『Sun N1 System Manager 1.3 オペレーティングシステムプロビジョニングガイド』で説明しています。この節では、このバージョンの N1 System Manager の Sun Blade X8400 サーバーモジュールに対するプロビジョニングがどのように変更されているかについて説明します。
サポートされている UNIX ベースのオペレーティングシステムを配備するときは、配備時に設定するネットワークインタフェースを指定できます。指定するには、設定するデバイスの物理ポート名または設定するデバイスの論理デバイス名を指定します。コマンド行で bootnetworkdevice オプションまたは networkdevice オプションを使用します。これらのオプションについては、『Sun N1 System Manager 1.3 コマンド行リファレンスマニュアル』の「load server」を参照してください。
Microsoft Windows をプロビジョニングするときは、論理デバイス名または物理ポート名を指定できません。OS は、管理対象サーバーから報告された最初のネットワークインタフェースにプロビジョニングされます。
N1 System Manager の物理デバイス名とネットワークデバイス名については、「Sun Blade X8400 サーバーモジュールの詳細を表示する」で説明しています。Sun Blade 8000 モジュールシステムの要素に有効な値を次の表に示します。
物理ネットワークデバイス名と論理ネットワークデバイス名は大文字と小文字が区別されます。
物理ネットワークデバイス名 |
説明 |
---|---|
NEM0/F0 |
Network Expansion Module 0 |
NEM0/F1 |
Network Expansion Module 0 |
NEM1/F0 |
Network Expansion Module 1 |
NEM1/F1 |
Network Expansion Module 1 |
NEM2/F0 |
Network Expansion Module 2 |
NEM2/F1 |
Network Expansion Module 2 |
NEM3/F0 |
Network Expansion Module 3 |
NEM3/F1 |
Network Expansion Module 3 |
EMa/F0 |
PCI Express Module |
EMa/F1 |
PCI Express Module |
EMb/F0 |
PCI Express Module |
EMb/F1 |
PCI Express Module |
表 3–2 N1 System Manager で使用できる論理デバイス名
論理デバイス名 |
実際の名前 |
---|---|
eth0 〜 eth11 (Linux) |
ネットワークインタフェースカード 0 〜 11 |
e1000g0 〜 e1000g11 |
- |
プロビジョニングされた OS では、PCI バスの検索順序に基づいて、eth3 などの論理ネットワークインタフェース名が、物理ネットワークポートに昇順で割り当てられます。ブラウザインタフェースの「サーバーの詳細」ページの「ネットワークブート可能なデバイス」セクションに、ネットワークポートが PCI の検索順序で表示されます。
ブート一覧の特定のエントリの論理インタフェース名を推定するには、「ブート可能なデバイス」一覧で 0 を基準としたインデックスを確認します。一覧内の最初のデバイスはインデックスが 0 で、2 番目のデバイスはインデックスが 1 です。インデックスを確認したら、プロビジョニングする OS の論理インタフェース名接頭辞を前に付けます。したがって、0 から始まる一覧内の n 番目のエントリは、Linux の場合は ethN に対応し、Solaris OS の場合は e1000gN に対応します。
ここでは、Red Hat Enterprise Linux AS 4 Update 3 オペレーティングシステムを Sun Blade X8400 サーバーモジュールにプロビジョニングする手順を示します。プロビジョニングについては、『Sun N1 System Manager 1.3 オペレーティングシステムプロビジョニングガイド』を参照してください。
Red Hat Enterprise Linux AS 4 Update 3 オペレーティングシステムは、Sun Blade X8400 サーバーモジュールだけでサポートされています。このオペレーティングシステムをほかのハードウェアにプロビジョニングすることはできません。
SP ベースの検出で Sun Blade X8400 サーバーモジュールを検出する必要があります。
配備する OS について、『Sun N1 System Manager 1.3 オペレーティングシステムプロビジョニングガイド』の第 2 章「UNIX オペレーティングシステムのプロビジョニング」に示す手順に従います。
Sun Blade X8400 サーバーモジュールに OS プロファイルをロードするには、次のコマンドを入力します。
N1-ok> load server server-name osprofile profile-name bootip bootip networktype=static [bootnetworkdevice bootnetworkdevice][networkdevice networkdevice] |
bootnetworkdevice と networkdevice には物理ネットワークデバイス名または論理ネットワークデバイス名を指定できます。
ほかのコマンド行オプションについては、『Sun N1 System Manager 1.3 コマンド行リファレンスマニュアル』の「load server」を参照してください。
物理インタフェース名は、プロビジョニングするサーバーがすべて Sun Blade 8000 モジュールシステムに含まれる場合にのみ使用できます。複数の種類のサーバーから構成されるサーバーのグループには、物理デバイス名は使用できません。
bootnetworkdevice と networkdevice の各オプションを指定しなかった場合
N1 System Manager では、前述の物理デバイス名と論理デバイス名の対応表に従って、Sun Blade X8400 サーバーモジュールによって報告された最初のネットワークブートデバイスに対応する論理インタフェース名が選択されます。
bootnetworkdevice または networkdevice、あるいはその両方のオプションに物理インタフェース名を指定した場合
N1 System Manager では、前述の物理デバイス名と論理デバイス名の対応表に従って、Sun Blade X8400 サーバーモジュールによって報告された、対応する論理インタフェース名が選択されます。
bootnetworkdevice または networkdevice、あるいはその両方のオプションに論理デバイス名を指定した場合
N1 System Manager によって、前述の物理デバイス名と論理デバイス名の対応表に従って、Sun Blade X8400 サーバーモジュールによって報告された、対応する物理インタフェース名が選択されます。
関連する Sun Blade X8400 サーバーモジュールをリセットせずに NEM モジュールまたは EM モジュールがホットプラグされた場合は、N1 System Manager のネットワークデバイス一覧が最新のものではない可能性があります。この場合は、論理インタフェースの対応が変更された可能性があります。ネットワークデバイス一覧を更新するには、次の手順に従います。
プロビジョニング対象のすべての Sun Blade X8400 サーバーモジュールで reset server コマンドを実行します。
プロビジョニング対象のすべての Sun Blade X8400 サーバーモジュールで、refresh サブコマンドを指定した set server コマンドを実行します。
物理インタフェース名を指定する場合は、この手順は不要です。Sun Blade X8400 サーバーモジュールのホットプラグについては、『Sun N1 System Manager 1.3.1 Troubleshooting Guide』の「Hot-Plugging Sun Blade 8000 Chassis Modules」を参照してください。
オペレーティングシステムをサーバーのグループにプロビジョニングするには、グループ名を指定した load group コマンドを使用します。サーバーのグループについては、『Sun N1 System Manager 1.3 検出および管理マニュアル』の第 5 章「サーバーおよびサーバーグループの管理」を参照してください。
この節では、Sun Blade X8400 サーバーモジュールに Microsoft Windows オペレーティングシステムをプロビジョニングする方法について説明します。
N1 System Manager では Windows オペレーティングシステムをプロビジョニングできますが、Windows の OS 監視機能や更新機能はありません。
Microsoft Windows を Sun Blade X8400 サーバーモジュールにプロビジョニングするには、モジュールが SP ベースの検出で検出されている必要があります。サーバーを手動で検出する必要はありません。SP ベースの検出については、『Sun N1 System Manager 1.3 検出および管理マニュアル』の「SP ベースの検出」を参照してください。
Microsoft Windows をプロビジョニングするときは、論理デバイス名または物理ポート名を指定できません。OS は、管理対象サーバーから報告された最初のネットワークインタフェースにプロビジョニングされます。
『Sun N1 System Manager 1.3 オペレーティングシステムプロビジョニングガイド』の第 3 章「Windows オペレーティングシステムのプロビジョニング」に示す手順に従います。
『Sun N1 System Manager 1.3 オペレーティングシステムプロビジョニングガイド』の「Windows OS のプロビジョニングに関する問題」に示す手順に従って、インタフェースの順序を手動で変更します。
Windows OS を Sun Blade X8400 サーバーモジュールにプロビジョニングするときは、デフォルトで Nem0 インタフェースが使用されます。
Windows OS が Sun Blade X8400 サーバーモジュールにプロビジョニングされたあとに確立される LAN 接続に関する詳細情報が、ブラウザインタフェースの「ネットワーク接続」に表示されます。