Sun N1 System Manager 1.3.1 の新機能

第 1 章 N1 System Manager と Sun Blade 8000 モジュールシステム

Sun N1 System Manager 1.3.1 には、製品の旧バージョンの全機能に加えて、Sun Blade 8000 モジュールシステムのハードウェアのサポートが含まれています。

この章では、N1 System Manager で Sun Blade 8000 モジュールシステムのハードウェアを定義する方法について説明し、N1 System Manager で管理できるように Sun Blade 8000 モジュールシステムを設定する手順を示します。

N1 System Manager では、シャーシ内の Sun Blade X8400 サーバーモジュールの検出と管理はできますが、Sun Blade 8000 シャーシ自体の検出と管理はできません。

N1 System Manager 1.3.1 の概要

このバージョンの N1 System Manager ソフトウェアでは、Sun Blade 8000 モジュールシステムのハードウェアがサポートされています。

Sun Blade 8000 のハードウェアは、N1 System Manager で次のように定義します。

Sun Blade 8000 シャーシ

1 つまたは複数の Sun Blade X8400 サーバーモジュールを挿入して Sun Blade 8000 モジュールシステムとなるサポートシャーシ。このシャーシには、シャーシ監視モジュール (CMM) というシステムコントローラ (SC) も含まれます。CMM には、DB9 コンソールコネクタと IP 構成用の Ethernet ポートがあります。

Sun Blade X8400 サーバーモジュール

このモジュールは、Sun Blade 8000 シャーシに挿入する 4 ソケットの Sun Blade X8400 サーバーモジュールです。各 Sun Blade X8400 サーバーモジュールには、サービスプロセッサ (SP)、USB ポートが 2 つ、VGA ポートが 1 つ、コンソールアクセス用 DB9 コネクタが 1 つあります。

Sun Blade 8000 モジュールシステム

このシステムは 1 つまたは複数の Sun Blade X8400 サーバーモジュールが挿入された Sun Blade 8000 シャーシです。単一のシャーシ内のサーバーモジュールをブレードといい、N1 System Manager ソフトウェアでは、N1 System Manager の論理グループの概念と同様に、個別のサーバーグループとして定義します。詳細は、『Sun N1 System Manager 1.3 検出および管理マニュアル』「グループの作成と管理対象サーバーのグループへの追加」を参照してください。Sun Blade 8000 モジュールシステム内で検出された Sun Blade X8400 サーバーモジュールのグループは、シャーシサーバーグループともいいます。

Sun Blade 8000 モジュールシステムのハードウェア、ファームウェア、OS の要件

次の表に、N1 System Manager で Sun Blade 8000 モジュールシステムに対してサポートされるハードウェアの詳細、オペレーティングシステム、ファームウェア、および資格を示します。


注 –

Sun Blade X8400 サーバーモジュールを N1 System Manager の管理サーバーとして使用しないでください。管理サーバーには、「管理サーバーの要件」に示す、いずれかのサポートされるサーバーを使用してください。


表 1–1 Sun Blade X8400 サーバーモジュールのハードウェアと OS の要件

要件の種類 

推奨 

RAM 

最小 512M バイト、1G バイトを推奨 

ディスク空間 

12G バイト以上 

プロビジョニング可能なオペレーティングシステム 

Solaris x64 Version 10 Update 2、 

64 ビット 

Red Hat Enterprise Linux 4.0 AS Update 3、 

64 ビット 

SUSE Linux Enterprise Server 9 SP3、 

64 ビット 

Windows 2003 SE、2003 EE、SP1 32 ビット 

Windows 2003 SE、2003 EE 64 ビット 

表 1–2 Sun Blade 8000 モジュールシステムのファームウェアの要件

シャーシコンポーネント 

管理ポート 

最小 

Sun Blade 8000 シャーシの CMM 

ILOM 

ファームウェア 1.1 

ファームウェア、ビルド 11149 

Sun Blade X8400 サーバーモジュールの SP 

ILOM 

ファームウェア 1.1 

ファームウェア、ビルド 11149 

     

Sun Blade X8400 サーバーモジュール BIOS 

 

0ABHL048 


注 –

N1 System Manager では、Sun Blade X8400 サーバーモジュールのファームウェアをアップグレードできます。このリリースの N1 System Manager では、Sun Blade 8000 シャーシのファームウェアはアップグレードできません。

Sun Blade 8000 シャーシの CMM と Sun Blade X8400 サーバーモジュールの SP は、ファームウェアのレベルが同じである必要があります。詳細は、ハードウェアのマニュアルを参照してください。


表 1–3 Sun Blade 8000 モジュールシステムのデフォルトの資格

管理ポートの種類 

SSH ログイン 

SSH パスワード 

IPMI ログイン 

IPMI パスワード 

ILOM 

root 

changeme

root 

changeme


注 –

Sun Blade X8400 サーバーモジュールの検出中にほかの資格が指定されていない場合、N1 System Manager では、表 1–3 に示す、工場出荷時の資格がデフォルトの資格として使用されます。


Sun Blade 8000 モジュールシステムの設定

Sun Blade 8000 シャーシに挿入されている Sun Blade X8400 サーバーモジュールを N1 System Manager で検出するには、まず Sun Blade 8000 シャーシの CMM と Sun Blade 8000 シャーシ内の各 Sun Blade X8400 サーバーモジュールのサービスプロセッサに IP アドレス、ゲートウェイアドレス、およびネットマスクを割り当てます。


注 –

正常に検出するには、各 Sun Blade 8000 シャーシに Sun Blade X8400 サーバーモジュールのブレードが 1 つ以上挿入されている必要があります。


ProcedureSun Blade 8000 モジュールシステムのネットワークアドレスを設定する

  1. 設定する Sun Blade 8000 シャーシまたは Sun Blade X8400 サーバーモジュールの DB9 シリアルポートに端末を接続します。

  2. コマンド環境を用意します。

    工場出荷時の CMM 資格でログインします。工場出荷時の資格については、表 1–3 を参照してください。

  3. Sun Blade 8000 シャーシ内の CMM の SC の IP アドレス、ゲートウェイアドレス、およびネットマスクを設定します。

    次のコマンドを入力します。ここで IP-address は、Sun Blade 8000 シャーシ内の CMM の SC の IP アドレス、gateway–address はゲートウェイ IP アドレス、netmask はネットマスクです。


    N1-ok> set /CMM/network/CMM0 pendingipaddress = IP-address
    

    N1-ok> set /CMM/network/CMM0 pendingipgateway = gateway-address
    

    N1-ok> set /CMM/network/CMM0 pendingipnetmask = netmask
    

    N1-ok> set /CMM/network/CMM0 commitpending=true
    
  4. これらのアドレスのベンチ設定を確認します。


    N1-ok> show /CMM/network/CMM0
    
  5. シャーシ内の各 Sun Blade X8400 サーバーモジュールの SP の IP アドレス、ゲートウェイアドレス、およびネットマスクを設定します。

    次のコマンドを入力します。ここで IP-address は SP の IP アドレス、gateway-address はゲートウェイ IP アドレス、static は静的 IP アドレス、blade-number はシャーシ内の Sun Blade X8400 サーバーモジュールに関連付けられている番号、netmask はネットマスクです。


    N1-ok> set /CH/BLblade-number/SP/network pendingipaddress = IP-address
    

    N1-ok> set /CH/BLblade-number/SP/network pendingipgateway = gateway-address
    

    N1-ok> set /CH/BLblade-number/SP/network pendingipnetmask = netmask
    

    N1-ok> set /CH/BLblade-number/SP/network pendingipdiscovery = static
    

    N1-ok> set /CH/BLblade-number/SP/network commitpending=true
    

    たとえば、Sun Blade X8400 サーバーモジュールの blade-number が 0 の場合は、次のコマンドを入力して IP アドレスを設定します。


    N1-ok> set /CH/BL0/SP/network pendingipaddress = IP-address
    
  6. これらのアドレスのベンチ設定を確認します。


    N1-ok> show /CH/BLblade-number/SP/network
    

    たとえば、Sun Blade X8400 サーバーモジュールの blade-number が 0 の場合は、次のコマンドを入力して、これらのアドレスのベンチ設定を確認します。


    N1-ok> show /CH/BL0/SP/network