検証のため、Sun Cluster Geographic Edition は各 EMC Symmetrix Remote Data Facility デバイスグループに、そのペアの現在の状態に従った状態を与えます。この状態は、symrdf -g dgname query コマンドにより返されます。
この節の残りの部分では、個々のデバイスグループ状態と、保護グループのローカルな役割に照らしてこれらの状態を検証する方法について説明します。
個々の EMC Symmetrix Remote Data Facility デバイスグループは、次に示す状態のいずれかになります。
Synchronized
SynInProg
Failedover
R1 Updated
R1 UpdInProg
Split
Suspended
Partitioned
Invalid
保護グループに EMC Symmetrix Remote Data Facility デバイスグループ 1 つだけが含まれている場合、全体的なデバイスグループ状態は個々のデバイスグループ状態と同じです。
次の表に、保護グループに複数の EMC Symmetrix Remote Data Facility デバイスグループが含まれているときに、全体的なデバイスグループ状態を取得する方法を示します。
表 2–1 全体的なデバイスグループ状態を判断する条件
条件 |
全体的なデバイスグループ状態 |
---|---|
個々のデバイスグループの状態が Invalid の場合。 |
Invalid |
個別のデバイスグループのいずれかの状態が Partitioned で、状態が Invalid の個別のデバイスグループがない場合。 |
Partitioned |
1 つまたは複数の個別のデバイスグループの状態が Suspended で、状態が Invalid または Partitioned の個別のデバイスグループがない場合。 |
Suspended |
1 つまたは複数の個別のデバイスグループの状態が Split で、状態が Invalid、Partitioned または Suspended の個別のデバイスグループがない場合。 |
Split |
1 つまたは複数の個別のデバイスグループの状態が R1 UpdInProg で、状態が Invalid、Partitioned、Suspended または Split の個別のデバイスグループがない場合。 |
R1 UpdInProg |
1 つまたは複数の個別のデバイスグループの状態が R1 Update で、状態が Invalid、Partitioned、Suspended、Split または R1 UpdInProg の個別のデバイスグループがない場合。 |
R1 Updated |
1 つまたは複数の個別のデバイスグループの状態が Failedover で、状態が Invalid、Partitioned、Suspended、Split、R1 UpdInProg または R1 Updated の個別のデバイスグループがない場合。 |
Failedover |
1 つまたは複数の個別のデバイスグループの状態が SynInProg で、状態が Invalid、Partitioned、Suspended、Split、R1 UpdInProg、R1 Updated または Failedover の個別のデバイスグループがない場合。 |
SynInProg |
個々のデバイスグループの状態がすべて Synchronized の場合。 |
Synchronized |
リソースの状態メッセージは、RDF ペアの役割と状態を反映しています。たとえば、RDF ペアが Split 状態にある場合、リソースの状態および Faulted Split という状態メッセージが報告されます。
RDF ペアの状態は、次の表に示す関連したリソースの状態に割り当てられます。
表 2–2 RDF ペアの状態からリソースの状態への割り当て
条件 |
リソースの状態 |
状態メッセージ |
---|---|---|
RDF ペアの状態が Invalid で、ペアの状態が Incorrect Role でない場合。 |
Faulted |
Invalid state |
RDF ペアの状態が Partitioned で、ペアの状態が Incorrect Role、または Invalid でない場合。 |
Faulted |
Partitioned |
RDF ペアの状態が Suspended で、ペアの状態が Incorrect Role、Invalid、または Partitioned でない場合。 |
Faulted |
Suspended |
RDF ペアの状態が SyncInProg で、ペアの状態が Incorrect Role、Invalid、Partitioned 、または Suspended でない場合。 |
Degraded |
SyncInProg |
RDF ペアの状態が R1 UpdInProg でペアの状態が Incorrect Role、Invalid、Partitioned 、Suspended、または SyncInProg でない場合。 |
Faulted |
R1 UpdInProg |
RDF ペアの状態が Split でペアの状態が Incorrect Role、Invalid、Partitioned 、Suspended、SyncInProg、または R1 UpdInProg の場合。 |
Faulted |
Split |
RDF ペアの状態が Failed over でペアの状態が Incorrect Role、Invalid、Partitioned 、Suspended、SyncInProg、 R1 UpdInProg、または Split でない場合。 |
Faulted |
Failed over |
RDF ペアの状態が R1 Updated で、ペアの状態が Incorrect Role、Invalid、Partitioned 、Suspended、SyncInProg、 R1 UpdInProg、Split、または Failed over でない場合。 |
Faulted |
Replicating with role change |
RDF ペアの状態が Synchronized の場合。 |
Online |
Replicating |
RDF ペアの状態により、パートナーシップ内のデータ一貫性に関する可用性が決まります。主クラスタまたは二次クラスタの RDF リソースの状態が Degraded または Faulted の場合、アプリケーションがまだデータを主ボリュームから二次ボリュームに書き込みできる場合でもデータボリュームが同期されない場合があります。RDF ペアは、Partitioned 状態になり、データが主ボリュームに書き込まれると、無効なエントリがログに記録されます。エラーを解決して、データを再同期化するには、手動復旧操作が必要です。