Sun N1 Grid Engine 6.1 インストールガイド

SFU インストール後の作業

SFU ソフトウェアのインストール後に、いくつかの作業を行う必要があります。

  1. SFU の使用を開始する前および N1GE を実際にインストールする前に、次の手順に従って、ユーザーマッピングが正しく動作していることを確認します。

    1. Interix ホストで Interix シェルをローカルに開きます。

    2. login コマンドを使用して、Administrator 以外の既知のユーザーに切り替えます。

    3. この既知のユーザーがアクセス可能な NFS 共有のアクセス権を検証します。

    4. これらのネットワークリソースにアクセスを試みます。ユーザーがネットワークドライブにアクセスできない場合、おそらくユーザー名マッピングが正しく動作していないことが原因です。

  2. ユーザーのホームディレクトリを確認します。ユーザーのホームディレクトリの自動マウントを有効にするには、次の一連のメニューを選択します。


    「コントロールパネル」->「管理ツール」->「コンピュータの管理」->「ユーザー」->「プロパティ」->「プロファイル」

    connect to」をクリックして、ドライブ文字を選択し、ユーザーのホームディレクトリのパスを UNC 表記 (\\<server>\<share>\<user home>) で入力します。

    Interix サブシステム内では、特殊ディレクトリ (/net/<server>/<share>) を介してすべての NFS 共有にアクセスできます。

    共有ディレクトリに直接アクセスするために、これらのディレクトリへのリンク (例: ln -s /net/myserver/export/share00/home /home) を作成することもできます。

  3. マシン上で管理者の名前を使用可能にします。

    N1GE の実行ホストは同じアカウント名 (Administrator など) を使用するため、すべてのマシン上で管理者アカウントを使用可能にする必要があります。

    また、このユーザーに N1GE クラスタの管理者特権があることを確認してください。管理者特権が与えられていない場合は、実行デーモンをインストールする前に、コマンド qconf -am <Administrator> を使用して特権を追加してください。

  4. エディタを起動する CLI コマンドを設定します。UNIX コマンドの使用を開始する前に、EDITOR 環境変数を vi か、または使用する Interix サブシステム内の UNIX エディタに設定してください。

  5. NFS 共有をマウントします。

    NFS 共有を Interix ホストにマウントする方法は 2 種類あります。

    • 推奨する方法は、Interix の自動マウント機能を使用する方法です。Windows のコンピュータブラウザサービスで検出可能なすべてのネットワーク共有は、Interix の「/net」ディレクトリに自動的にマウントされます。共有には「ls /net」で表示されるものと、表示されないものがありますが、どちらもアクセス可能です。自動マウントの構文は「/net/<server>/<share>」で、たとえば「/net/myserver/home」となります。自動マウントされた共有へのリンクを作成することができ、UNIX ホスト上とまったく同一の名前でアクセスできるようになります。たとえば、「ln -s /net/myserver/home /home」を実行すると、ユーザーは「/home/username」で UNIX のホームディレクトリをアクセスできます。自動マウントされた共有は起動時に使用可能になり、すべてのユーザー (一般的に、その共有へのアクセス権を持つユーザー) が使用可能で、構成の誤りによってアクセス不能になることがありません。

    • ネットワーク共有も、ドライブ文字でマッピングできます。これは、「nfsmount」コマンドで行います。構文は「/usr/sbin/nfsmount -u: \\computername\sharename devicename」で、たとえば「/usr/sbin/nfsmount -u: \\\\myserver\\home Z:」となります (単独のバックスラッシュはシェルでエスケープ文字として解釈されるため、すべてのバックスラッシュを 2 重にする必要があります)。これで、このドライブは「/def/fs/Z」でアクセスできます。このドライブへのリンクを作成し、UNIX ホスト上と同じパスにすることもできます。

  6. Interix の inet デーモンを有効にします。

    ホストで Windows のリモートシェルサービスおよび Windows の telnet サービスが実行されていることがありますが、Windows のデーモンを無効にし、代わりに Interix のデーモンを使用する必要があります。Windows のサービスを無効にするには、「コントロールパネル」の「サービス」でサービスを停止し、起動の種類を「無効」にします。Interix のデーモンを有効にするには、/etc/inetd.conf ファイルを編集します。デーモンに対する行が含まれていますが、コメントアウトされています。コメント文字 (#) を削除し、ファイルを保存してください。次に、「/etc/init.d/inet start」を実行し、デーモンを起動します。これらのデーモンは、N1GE のコマンド qrsh および qlogin の動作に必要です。

    ユーザーがパスワードなしでホストに rlogin 接続し、ネットワークリソースにアクセスするには、パスワードを Interix のコマンド「regpwd」で登録しておく必要があります。Windows のネットワークコンポーネントはパスワードなしのログインを信頼しないため、登録されたパスワードがあれば、rlogind がパスワードのあるログインをシミュレートできるからです。

  7. ユーザーのホームディレクトリを構成します。

    ユーザーのホームディレクトリが NFS サーバー上にある場合は、Windows で構成する必要があります。ユーザーのプロパティーダイアログの「プロファイル」タブで、「接続ドライブ」と空いているドライブ文字を選択し、ユーザーのホームディレクトリへのパスを UNC 表記法 \\server\share\directory (たとえば「\\myserver\home\Peter」) で入力します。