Sun N1 Grid Engine 6.1 インストールガイド

Procedureマスターホストのインストールを自動化する方法

始める前に

「インストールの計画」の説明に従って、計画を完了しておく必要があります。

また、rsh または ssh コマンドをパスワードなしで使用して、各リモートホストに接続できなければいけません。ネットワーク上でこのようなアクセスが許可されていない場合、このインストール方法は使用できません。

  1. 構成テンプレート sge-root/util/install_modules/inst_template.conf のコピーを作成します。


    # cd sge-root/util/install_modules
    # cp inst_template.conf my_configuration.conf
    
  2. 「インストールの計画」で作成したワークシートの値を使用して、構成テンプレートを編集します。

    構成ファイルテンプレートには豊富なコメントが含まれており、適切な情報の場所を調べることに役に立ちます。「構成ファイルのテンプレート」を参照してください。

  3. N1 Grid Engine のマスターホストにするシステムに root でログインします。

  4. sge-root ディレクトリを作成します。

    sge-root ディレクトリは、N1 Grid Engine ソフトウェアの階層のルートディレクトリです。

  5. sge-root ディレクトリに移動し、インストールを開始します。


    # cd sge-root
    # ./inst_sge -m -auto full-path-to-configuration-file
    

    -m オプションによってマスターホストのインストールが開始され、ローカルマシンにマスターデーモンがインストールされます。また、-auto オプションにより、構成ファイルの指定どおりにリモートホストが設定されます。


    注 –

    マスターホストはリモートインストールできません。マスターホストは、必ずローカルでインストールする必要があります。


    データの損失やインストール済みクラスタの破壊を防ぐため、構成済みの SGE_CELL ディレクトリまたは構成済みの Berkeley DB スプールディレクトリがすでに存在する場合は、自動インストールが終了します。インストールが終了した場合は、その理由が画面にスクリプトで表示されます。

    sge-root/default/spool/qmaster ディレクトリにマスターインストールのログファイルが作成されます。ファイル名は install_ hostname_date_time.log の形式になります。


    ヒント –

    1 つのコマンドで複数のインストールを行う場合は、オプションを組み合わせることができます。たとえば、次のコマンドではローカルマシンにマスターデーモンがインストールされ、構成ファイルに構成されたすべての実行ホストがインストールされます。


    ./inst_sge -m -x -auto full-path-to-configuration-file
    

    インストールの完了が通知されるまで待ちます。

    自動インストールが正常に終了すると、次のようなメッセージが表示されます。


    Install log can be found in: /opt/n1ge61/spool/install_myhost_30mar2007_090152.log

    インストールのログファイルには、インストール中に生成されたすべてのスクリプトメッセージやエラーメッセージが格納されます。qmaster_spooling_dir ディレクトリが存在する場合、ログファイルはそのディレクトリにあります。ディレクトリが存在しない場合、ログファイルは /tmp ディレクトリにあります。

注意事項

実行ホストのスプールディレクトリにローカルディレクトリを指定しない場合は、 EXECD_SPOOL_DIR_LOCAL="" と設定してください。二重引用符 ("") の間には空白文字を挿入しません。