qtcsh の呼び出しは、 tcsh の呼び出しとまったく同じです。qtcsh は、.qtask ファイルのサポートを提供し、特殊化されたシェル内蔵モードのセットを提供することで、tcsh を拡張します。
.qtask ファイルは次のように定義されます。ファイルの各行は次のような書式を持ちます。
% [!]app-name qrsh-options |
最初に付けられるオプションのエクスクラメーションマーク (!) は、グローバルクラスタ .qtask ファイルと qtcsh ユーザーの個人用 .qtask ファイルの定義が相反する場合の優先順位を定義します。グローバルクラスタファイルにエクスクラメーションマークがない場合は、ユーザーファイルの定義がグローバルクラスタファイルの定義より優先されます。グローバルクラスタファイルにエクスクラメーションマークがある場合は、グローバルクラスタファイルの定義が優先されます。
app-name は、qtcsh のコマンド行で入力された場合に、リモート実行向けに Grid Engine システムに発行されるアプリケーション名を指定します。
qrsh-options は、使用される qrsh 機能のオプションを指定します。これらの オプションは、アプリケーションのリソース要件を定義します。
アプリケーション名は、アプリケーションが .qtask ファイルで定義されるのとまったく同じようにコマンド行に表示されなければなりません。アプリケーション名の前にパス名が追加されている場合は、ローカルバイナリがアドレス指定されます。リモート実行は行われません。
csh エイリアスは、アプリケーション名との比較が行われる前に拡張されます。リモート実行向けのアプリケーションは、qtcsh コマンド行のどこででも実行できますが、特に標準入出力先のリダイレクトの前後に実行されます。
よって、次の例は有効で意味のある構文となります。
# .qtask file netscape -v DISPLAY=myhost:0 grep -l h=filesurfer |
この .qtask ファイルを前提とすると、次の qtcsh コマンド行は、
netscape ~/mybin/netscape cat very_big_file | grep pattern | sort | uniq |
暗黙的に次のような結果になります。
qrsh -v DISPLAY=myhost:0 netscape ~/mybin/netscape cat very_big_file | qrsh -l h=filesurfer grep pattern | sort | uniq |
qtcsh は複数のモードで実行でき、オンまたはオフの状態であるスイッチに影響を受けます。
コマンドのローカルまたはリモート実行。デフォルトは、リモートです。
即時実行またはバッチリモート実行。デフォルトは、即時実行です。
冗長出力または非冗長出力。デフォルトは、非冗長出力です。
これらのモードの設定は、開始時に qtcsh のオプション引数を使用して、または実行時にシェル内蔵コマンド qrshmode を使用して変更できます。詳細は、 qtcsh(1) のマニュアルページを参照してください。